216/531
追剥
昔、ある国の独裁者の息子は、自分にプレゼントを寄越さずに国の上空を横切り燐国に向かうサンタクロースを怨み、何時かプレゼントを力ずくで奪ってやると心に誓った。
今、親の跡を継ぎ三代目の独裁者となった男は、子供の頃から考えていた計画を実行に移す。
「本日未明、ある国の上空を横切っていたサンタクロースが行方不明になり、安否が気遣われています。
え!?はい。
たった今入って来た情報です。
ある国から西の大国の国境警備隊に、毛皮を剥がされ丸裸にされたトナカイと、下着姿の男性が引き渡されたとの事です」




