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回想録
昔私は目の前にあった、押せ、押すんだといわんばかりに存在したボタンを何気なくポチっと押してしまう。
ボタンを押した途端警報音が鳴り響き、巧妙に隠されていた地下サイロから多数のICBMが敵対する国々に向けて発射された。
この発射されたICBMを皮切りに全面核戦争が勃発、文明は崩壊し人類の大半は死滅する。
フゥー。
此処まで書いて持っていたペンをデスクの上に投げ出す。
私はボタンを押してしまってから核シェルターに家族や数万の下僕達と共に逃げ込んだ。
だから今私が書いている回想録も下僕とその子孫達にしか読まれないだろうが、ま、暇潰しになるから頑張って書き上げよう。




