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宣告
昔私は末期癌と診断され医者に余命半年と宣告された。
それを聞いて私は以前からやりたかった事を実行に移す。
私を無能呼ばわりした上司、私の身体の欠陥を嘲笑った同僚、自分のストレスを解消するために私をしごいた大学の先輩、隣近所の迷惑を考えずに大音響で音楽を聞く隣人、私を虐めた小学校の同級生、浮気していた恋人と親友だと思っていた男、皆、殺してやった。
心に溜め込んでいた物が無くなりスッキリする。
医者に余命半年と聞かされてから5ヶ月後逮捕された。
逮捕されてから私の身体を診た医者が私に言う。
「奇跡だ!
あなたの身体を蝕んでいた癌細胞がまったく見当たらない。
完治していますよ」
そして今私は裁判長に死刑を宣告された。




