【二話】異世界・ザ・幸せパーク
意識が戻って来た。
俺の意識が最後にあったのは、光を浴びる直前だった。
意識が戻ったって事は、異世界に上手く飛べたって事になるんだよな?そうだよなァ?!!
ってなわけで早速目を開けてみようかと考える。これで真っ暗のまんまだったら、あの爺さんは幻だったって事になる。嘘の存在だったって事になる。そんな嘘、全然嬉しく無いからやめてほしいと思ったけど、あの現状が嘘だとは正直なとこ思わなかった。
何故なら、声が聞こえたからだ。賑やかな人々の声が。
期待に胸を膨らませて目をそっと開ける。
すると、なんて事だろう。
素晴らしい。素晴らしいぞ!!
ファンタジーの世界でしか、空想上でしか見る事が無いと思っていた世界がそのまま目の前の光景として写っている!!これは奇跡だ!!!運命だ!!!!俺は恵まれていた!!!
全ての人生は、ここに辿りつくために存在していたのだと。心から思った。
……さて、職を探さなければな。無職のまんまだと死んでしまうからな。
まあ、「職業」だったら何でも良いはず。だから、あれがあれば適当に入れば達成するだろう。
町の人に地図を見せてもらった。その場所を役割を確認できた俺はある場所へ向かう。
「……神殿です。無職の方、早く職業を決めてください。」
あまり人がいなかった。この世界はちゃんとした職業に就く人が多いらしいな。真面目だなぁ……
「んじゃあ、武闘家で。」
「……分かりました。はい。」
儀式とかが必要じゃないのか。てか、建前でもそこはやっておくべきじゃね??この神父やる気ねぇな。
「これで貴方は武闘家になりました。しかし、武闘家になった所で金は稼げませんもっt……
話が長くなりそうだったので退場。
仲間がいると楽しそうだからついでにあそこ行くわ。
「はーい♡こちらガルドンの酒場でーす♡今日は何の要件でいらっしゃいましたか??」
酒場。RPGに良くあるシステムなのだが、これを探す方が手っ取り早いと思ったから、今回はこちらを探す事にした。……仲間いるよね?勇者じゃ無いから選べないとか無いよね??そんなの許さないよ?
考えても仕方ないからとりあえず
戦士 ♂ 魔法使い ♀ 僧侶 ♀にするか。
「あぁ、その職業は人気がありすぎて今雇えませんね。残念……」
あーやっぱそう来るかぁ。勇者許すまじ。勇者◯ね。
何が残っているか聞いてみた。
「遊び人 ♀×3と遊び人 ♂×196ですね。」
うわーまじか。それしかいないか。面倒くさそうだなー。
……普通ならそう思う。だけど、僕は普通と違う力を持っているから、すぐに転職させれば良くなる話だ。
遊び人は無条件で賢者に出来る隠れた優れ者。だから捨てるのが勿体ない人材だ。僕は遊び人 ♀×3を呼んでもらう様にした。どうせならハーレムが良い。男は邪道!ホモの象徴!!メタグロス!!!
名前を決める感じになるのだが、まあ、これはちゃんと決めてあげないとな。一生のパートナーとなる人にふざけた名前にする人ははっきり言ってクズだと思うから。
……1時間位悩んだ結果、3人の名前はこの通りになった。
色が白くて長い銀髪がミーナ、赤い短髪に青い瞳と紫の瞳のオッドアイがマナ、黒髪で毛先がカールされた長髪がムーン。これで決まりだ。確定だ。
「では3人をお呼びしますね。ミーナさーん、マナさーん、ムーンさーん、主人がお呼びですよー。」
そう言われて3人出てきたのだが、正直一緒に行動するのが怖くなった。
*初のセリフの登場人物が3人いますので、最初は名前を振り分けます。*
ミーナ「……でさぁ、おじさんに求められちゃってさぁ、マジで困ってたから、キ◯タマ踏んづけて、その隙に逃げて来たってわけぇー。」
ムーン「えー何それぇー。怖ーい(笑)。おじさん顔キモいんでしょー?調子乗ってなぁーい?(笑)」
ミーナ「キショイ。マジキショイクソおっさん。マジ勘弁だわー。」
ムーン「だよねだよねぇー(笑)マナはどう思うー?」
マナ 「うん。私も大分調子乗っていると思うー!おじさんに求められるのは、勘弁だなーって思うよ。」
ムーン「やっぱみんなそう思うよねぇー(笑)おじさんなんて生きる価値ないんじゃねー?って思うわぁー(笑)」
ミーナ「つーか、おじさん全員殺せば解決じゃねー?」
マナ 「だね。」
ムーン「だねぇー(笑)」
下品な笑い声しか出せない奴らしかいないじゃん。成る程、これは誰も呼びたがらないわ。
「つーか、思ったんだけどさー。なんでこんな隠キャそうな奴がウチらのリーダーにしなきゃいけないのー?マジ調子乗ってね?テメーも。」
「こんな弱そうで童貞そうな奴が私達に命令する立場の人間っていうのは正直気に入らない。」
「ていうかぁー。リーダーいればあたしらやりたい放題じゃなぁーい?全部の責任押し付ける事が出来るからさぁー(笑)」
「なーる。んじゃあリーダーになってもらうのがいいな笑笑。」
「でしょぉー?(笑)」
「「「ギャハハハハハハハ」」」
不味いぞ。こんな奴らと行動を共にしたら、俺の頭が可笑しくなる。正直仲間にしなかった方が良かったんじゃ無いかと思うくらいだ。
しかし、ここは我慢の時だ。賢者に出来れば、大人しくなる&戦力となるのだから。
ハーレム帝国を作り上げるにはこの試練を乗り越えなければならないのだッ!!!
Lv.20にするまでが鬼門。つまり今の時期が一番の試練。耐えてみせる。
……待ってろ、俺の幸せの楽園パーク!!
必ずその境地へ到達してやる!!
しばらく休憩します