2話 混乱 〜質問と上神〜
誤字脱字は指摘お願いします!
♪カランカランカラン
「当選おめでとうございまーす!」
その言葉を聞いて、俺はさらに混乱した。もう全く何が何だかわからなくなっていた。
1分ぐらいかかって、俺は少しずつ冷静さを取り戻していた。しかし、何が起こっているのかは依然として全くわからない。
なので俺は、とりあえず目の前の少女に聞くことにした。
とりあえず、こいつの名前を聞くか。
「まずお前は誰だ?」
「私は女神、ナナです。よろしくお願いします!」
そうか、こいつは女神か。じゃあ俺は死んで、ここは天国か?
「いいえ、あなたは先ほど死にましたが、ここは天国ではなく、それのずっと上、神々のいる場所、神界です」
「えっ?俺今声に出した?」
「いえ、私はあなたの心を読んだのです!」
「そういえばお前女神だったな。じゃあ心を読めるのも納得だ。でもな、俺の心を読まないでくれるか?恥ずかしいしから」
俺がそう言うと、ナナはほっぺたを丸くして、睨んで来た。
カワイイ……
そう思っていると、ナナは急にほっぺたを赤く染めて、下を向いていた。
「ナナ! お前今俺の心読んだろ!」
「読んでないよー」
そう言いながら明日の方向を見て、ぎこちなく口笛を吹きながら、チラチラとこちらを見ていた。
「誤魔化しても無駄だぞっ! なんで心を読んだんだ!」
「ごめんなさーい。つい癖で……」
ナナはごまかすことを諦めたようだ。しかし、ごまかすの下手すぎだし、諦めるの早すぎだろ。それにこいつ絶対反省してねぇ。
これはもう諦めるしかないか。出来るだけ疚しいことは考えないようにしよ。
「それで、俺はなんで死んだんだ? 心筋梗塞か?」
「いえ、私があなたの命を奪ったのです」
「え? お前が俺を殺したのか?別に死にたかったから殺したことは怒らないけど……、お前がころしたんだったら、他に殺し方なかったのか? 安楽死的な何か。あの心臓の痛みかなり痛かったぞ?」
「ごめんなさーい。他の殺し方はあることにはあるんだけど、どれも不自然だし、めんどくさいのよ。心臓発作だったら、何も怪しまれないでしょ?まぁ死ねたんだし許してねっ!」
ナナはウインクそう言って、ウインクして来た。
カワイイ,,,
ダメだダメだ! 心を読まれる。自制しないと。
でも確かにそう言われると反論できないな。まぁ許してやるか!
そして俺はずっと気になっていたことを質問した。
「そういえばさっき、当選とか言ってたよな?あれってなんだ?」
「あ、そうそうあなたは当選したんですよ!」
「だから何に?」
「それはなんと……、神になる権利です!」
「え? 神になる権利?」
、「そうです。神になる権利です! しかもその神っていうのは、"上神" ですよ!」
上神? 何それおいしいの?
「えっと、上神ってなに? 何かすごいんですか?」
「はい! かなりすごいですよ!」
「かなりってどれぐらい?」
「それはですね、……」
ナナが言ったのはこんな感じのことだった。
まず、ナナは二人しかいない、最も偉い神様の片方で、創造神であり、"最高神"というランクである。
そしてそれの1ランク下、最高神の次に偉いのが、上神。
そしてその下には、高神、下神、があるらしい。
要するに、二番目に偉い神様だということだ。
「えっ? そんなに偉い神様になれるの? てかなんでそんな偉い神様を抽選で選んでるんだよ?」
「いえ、まだなれるって決まったわけではありません。あくまで "権利"ですから。なれるかなれないかは、あなた次第です」
「はぁ」
「あとですね、この抽選は全ての人が対象ではなく、この抽選を受けるいくつかの条件を満たした人しか受けられないんですよ」
「つまりその条件に俺は当てはまっていたと」
「そういうことです! あと、この抽選は、5億年に1回行われると決まっているもので、今居る上神達は、全員抽選で選ばれた人なんですよ!」
「なるほど。そういえば、条件ってなんだ?」
「条件は、大きなものだと、身寄りがいなく、死んでも悲しむ人が少ない、死にたいと思って居る、10代、そこそこ身体能力があるぐらいですかね。あとは、当たり前のことばっかりですね。犯罪をしてないとか」
俺って犯罪してなかったか? 豚を半殺しにしたことがある気が……
「それはまぁ正当防衛?ですよ!向こう側が完全に悪いですから」
「へー」
……って今俺声に出してないよね?! 絶対心読んだよね?!
「まぁそれはわかりましたげど、もし俺が上神になれたとすると、何をすることになるのですか?」
「上神の仕事はいくつかの世界を管理することです。ケンジが上神になれたとすると、7個位の世界を管理することになりますかね」
「なるほど。で、その管理というのは具体的にどんなことをすれば?」
「そうですねー。あまりすることはないのですが、世界を眺めて、その世界が破滅の方向に向かいそうになったら助けたり、あとは気まぐれに世界に降臨するぐらいですかねー。あ、あと時々神具を地上に落としたりもしますねー。まぁそういう事は神にってからです」
なんかラクそうだし、楽しそうだな。なってみるのも悪くないかも……
「その上神になるには何をすれば良いのですか?」
「まず、あなたが管理することになる世界で、修行をしてもらいます。そして、全ての世界で修行が終わった時に、他の上神達を集めて、あなたが上神の器なのかを投票してもらい、過半数が賛成となった場合に、晴れて上神となることができるのです」
「なるほど。その修行は何をするんですか?」
「基本的に決まってはいませんので、普通にその世界で暮らしていたら大丈夫です。世界を管理することになっても、その世界のことが全くわかっていなかったら何もできないでしょ?」
「確かに。でもどうやってその世界に行くんですか?」
「それは実際に行ってみたほうが早いです。それではもう質問はありませんね? それでは今から異世界に行ってもらいます! でもその前に、二択で全てを決めてもらいます! よく考えて答えてね!」
そう言われた瞬間、俺の意識は急に途切れた。
メタ発言2
この小説は、私が今までに読んだ小説や、自分自身の体験がかなり影響しています。
例えば、どうなったのか全く知らない(1話より)
では、羅生門の最後の部分が影響していると自分では思っています。