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ガンジー(元爺)サーガ  作者: タマ
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パトロンドへ

アスミーに戻ったら丁度太陽が沈んだ。ミニラの飛行速読が早くなった、俺が飛ぶのに慣れて遠慮が無くなったせいだろう。この3倍は軽く速くとべるよぉ。がミニラの言だけど


獣人達に酒樽を運ばせて呑ませてやる。最後の夜だし酔っ払って人魚に殴られるのも愛敬だ


サールーと島の運営の話しをする

「大工とか木材、奴隷解放の代金とかは真珠で払えば良いのですか?」

って聞かれた為だ


心の中で勝手にやっちゃったなあと思いながら

「もう払ったよ」って言う


「お金は何処から都合したんですか?」

そう思うよなあ・・


「モンスター狩ってギルドで売ったら、金貨5千枚になったのでチャールズに預けたんだ」

正直にいうと 


「次からはちゃんと伝えて下さい。計画が立ちません」

叱られた・・・俺が悪いです


「ごめんなさい」

謝った


「ガンジー様は頑張り過ぎです。任せられる事は任せて下さい」


「解ったけど、真珠で払うのは極力控えたいんだよ」


「どうしてですか?」


「相場って意味解るよね?商品が余ると安くなり、足りないと高くなる」

そう言うと、しばらく考えていたサールーが小さく「あっ!」と叫んで此方を見る


「解ったようだね。現在唯一の人魚の収入源である真珠の値打ちを落としたく無いのが本音なんだよ。クライムから流れる分だけなら多分問題無いと思うけど。将来的にはアスミーからは現金支払い出来る財源を作りたいと思うんだ部下になった獣人達にも蓄えを作らせてやりたいしね。人魚達にお金を使う習慣が無いから流通に関する事を求めるのは直ぐには無理なのも当然だし。ゆっくり覚えて行けば良い。一緒に頑張ろう」


「はい!」

と頷くサールー、ワーワー、エルメルは理解したみたいだ。

テンテンとマールーには無理だな経済なんて・・・

シールーが努力しようと頑張るのは解るけど、ヤールーの頭が良いのが最近解った意外な事実


翌早朝、帰国組が乗船していく。幸い負傷者は居ないようなので人魚に酔っ払って絡んだ奴は居なかったんだと笑う


ヤールー達が狩った魔石を船に積み込む。1袋に500個入ってるらしいが18袋も有り驚いた。


アスミーへ向かう時に合流していた黒組の500人に守られ。ミニラエンジンも絶好調で進んで行く。ヤールーはまだ汚れ方が足りないので残して来た


日が傾き始める午後4時前にクライムに到着一度全員船から降ろす。日も長くなり十分暖かいので海岸で野宿しても問題ないだろう

 

家族達との再開を喜び合う獣人達には悪いが、砂浜に鉄板焼の準備をして貰う


「メイリン」

呼ぶと近くで此方をチラチラ見ていたメイリンが飛んでくる

 

「メイリン、部下達に命じて鉄板焼の材料を頼む。お前は行くなよ、お腹の子供が心配だ」

笑いながら言うと


「はい!」

と良い返事が返ってくる


俺はと言うと、いそいそと子供達が暮らす倉庫へ


「あ、お兄ちゃんだ!」

駆け寄ってくる子供達に揉みくちゃにされてデレてます


「あのね、毎日ゴハン美味しいの」とか

「今日も甘いの食べたの」とか

うん、うんと頷くばかりデレデレしてると


「ガンジー帰ったのですね」

と笑いを堪えるテレサ母さんが居ました・・見られた


「夜で良いので館にも顔を出しなさい」

視線で意味に気が付いてしまった・・・拒否権は存在しない


「はい」

姿勢を正して返事をする


自分の暮らしてた小屋に行きソイソースを配合した瓶を6つ作り獣人達に運んで貰う。きっと子供達も食べるだろう


獣人達に食べ方を教えるようにメイリンに頼み、クライムの舘に戻って母さん達の要望に答えてフェイスマッサージをして群島に戻った。母さん達の相手をしている間にミニラには食事に出掛けて貰っているのに、群島でも俺の後ろで大きな口を開けてエサくれポーズなのは笑える


「皆に伝える事が有る、海賊島に新しい名前を付けた。人魚達が明日を望み、明日を夢見る島で。アスミーと名付けた」

そう告げると8人の人魚達がアスミー、アスミーと呟く


「予定通り、ヤールーをブラックジェネラルに昇進させた」

ニッコリ微笑みながら向けて来る全員の視線に耐えかねて

「子種をやる予定も発情する予定も未だ無い」

と言い訳したのは仕方ないですよねえ・・・前世の記憶が・・・


「サルサル、北の小島に蓄えて有る魔石を明日の朝、クライムの海岸に運んでくれるか」

「はい」

「リンリン、お前の部隊の選りすぐり300名と採取班から腕利きを100名選びパトロンド行きの護衛を頼む。明日中に選抜してくれ。その際にメリット領の出身者は外して欲しい」

「はい!」


その後は子供達を順番に抱きながら雑談し眠った


良く朝、北の小島とクライムは海岸を2往復した。魔石の袋が120袋も有ったのだ・・・1袋500個入り

モンスター達の冥福を祈ります。チーン


クライムの町から馬車10台と兵士(御者)10人を父ちゃんから借りて、力の強そうな帰国組の20人を選びモスタウンへ魔石を運びます。


ギルドの前で馬車を止めギルドに入りカウンターに向かう

半数以上が俺を知ってるようで視線を向けるとそらされる


「ガンジー様、今日はどの様なご用件でしょうか?」

カウンターの女性も俺の顔を覚えている


「魔石を交換して貰いに来ました」

ギルドカードを出す


「此方にお出し下さい」

トレイのような物をカウンターに出された


「無理です。7万個近く有りますので」

有るのだから仕方がない。受付のお姉さんがえっ?って顔をして隣で聞いていた見知らぬ冒険者が、顔をひきつらせている。

少々お待ち下さいと言われ、待って居るとキースがやって来た


「ギルドマスターがほいほい受付に現れるのは変なのでは?」

イケメンは見たくないとの想いを込めて

 

「それは、ガンジー様が普通の行動をして下さらないのが原因ですから。当方には落ち度は有りません」

普通に返されて、ギルドの裏の倉庫へ向かう。職員が既に5人程待機している所へ魔石の袋を並べて行くと、キースが袋の中を幾つか見てから近付いて来る


「どれも5等級以上の魔石のようですね。それを7万個近く・・金額的にもかなりの額になりますが、鑑定に1週間は掛かりますが宜しいですか?当然手付金はお支払いさせて頂きます。申し訳有りませんがギルドの私の部屋迄ご足労願えますか?」

了承するとキースは歩き出した


キースの話しだとサメンが5等級イカーンが4等級、それ以下の魔石は初見では見当たらなかったのだとか

海洋モンスターの魔石は有用な水の魔力が濃く濃縮されており獲得の難しさから1等級上位に計算されるらしい。事実上はサメンが6等級でダイヤウルフと同格扱いだそうだが。予想では金貨10万枚前後になるだろうとの話しだった。


「ではこれが手付金の(事実上の半金)金貨5万枚になります。残りはギルドカードに入金で宜しいですか?」

えっ?って顔をしていると


「ご存知無いようですね、ギルドカードには貯蓄機能が付与されており。全ての冒険者ギルドと繋がっております。何処のギルドでも手数料無しで引き出せますし。本人以外はギルドカードが反応しませんので安全性も高く、冒険者達には好評です」

と説明された。頭に銀行のキャッシュカードが浮かぶが、死亡率の高い冒険者相手だと。手数料処では無い金額がギルドに入るのが見えるようだ・・・


「解った、後で両替もしたいから。一万枚は入金で頼む」

大白金貨の山から百枚を戻す


「承知致しました」

ギルド長室から退出する、白大金貨400枚は結構重い・・・・


獣人達20人をカウンターの前に並ばせ

「この者達の冒険者登録を頼む。料金は後で一括で俺が払うので、食道の方の会計も頼めるかな」

受付の女性に聞くと頷いてくれた。獣人達には登録とテストを受けるように言い、ギルドの食道を自由に使って良いが問題は絶対起こすなと厳命する


外の兵士達に金貨3枚を渡して食事をしながら時間を潰すように言って、町の外へ向かう


「ミニラ、アスミー迄急いでお願い」

「わかったぁパパあ」

普段の速度の倍くらいの速さなのに身体への負担を感じない。ミニラの実力の凄さを再認識して褒めたら、「とうぜんだよパパぁ」って返された


サールーを連れて洞窟の金庫室へ向かう。今では立派な鉄の扉が付いているし鍵も数字のダイヤルロック式にして有る


「当面の資金を持って来たから任せるね」

大白金貨の詰まった袋を渡すと


「解りました」

と言う時の惚けたようなサールーが面白かった


急いでモスタウンへ帰ると何故かジョン爺ちゃんが居た。まあ膝元だから斥候を放ってるんだろうけど


「何やら又派手な事をやらかしたみたいじゃな」

内容も知ってるのだろうな、この笑い方は

 

「はい、魔石を7万個程交換致しました」

隠す必要もない


「ワシに、金貨一万枚以上の小遣いとは豪気じゃな。ガハハハ」

小遣いじゃないけど、爺ちゃんの懐に入るのは間違いない


「用が有りますので、失礼致します」

とっとと退散した


等級テストも終わってたので皆をクライムで待つように伝えて。馬車と共に帰してギルドに入る


「総額で幾らになりますか?」

と聞いたら


「登録料が、20名で金貨4枚、代筆が必要な方が17名要らしたので金貨1枚と銀貨7枚、食道の利用代金が金貨1枚と銀貨2枚ですので。総額金貨6枚と銀貨9枚になります」

言われた額をカウンターの皿に乗せて渡す


ギルドカードを渡して

「ここから金貨500枚、銀貨200枚、大金貨18枚引き出して貰えますか」

と伝えると、ここに手をかざして下さいと言われ。言われた通りにする


「暫くお待ち下さい」

と言われ、明細書と大金貨と金貨と銀貨が裸で渡される。明細書には引き出し金額の欄に金貨700枚と書いて有り。残高欄の所に金貨9300枚と書いて有った。暗証番号の代わりが手のひらの識別だと理解できた


ミニラに乗ってクライムに戻るが、馬車を途中で追い抜いたので待ってると。父ちゃんが来たので兵士と馬車の礼を言うと


「父上に、ガンジーが税金を金貨1万5千枚程納めて行ったので。来年を楽しみにしていろと言われたけど。何をやらかしたんだい」

笑いながら言われた


「何もしてはおりません、魔石を7万個程換金しただけです」

と言うと


「まあ、1国分の魔石なら当然の数だね。来年からは人魚の人頭税も不用だし。何か欲しい物が有れば言いなさい」

と言われたので


「Tシャツが1万枚と特製ショートソードが5千本程ですね」

人魚が増えたので必要だ、お金は払いますよぉ


馬車が到着したので父ちゃんと別れ獣人達を連れて酒屋へ行き。蜂蜜酒を20樽購入して海岸の砂浜に戻った。獣人達を連れて行ったのは買い物が目的の中に有ったから。10樽は皆で呑めと渡す


海岸では今日も鉄板焼、今日はバター炒めの予定です。倉庫の子供達と遊び、食事のしたくは人魚達に任せて群島へ向かう。蜂蜜酒を小船に10樽積んでミニラエンジンで。


今日はメイリンも群島に居ました、顔の厳しさが消えて美しさが増してるのが俺にも解ります。帰国組の獣人達が見とれたのも仕方有りませんね。各小島に蜂蜜酒は常備して有ります。

楽しく酔っ払い眠りに落ちました



翌朝、帰国組に乗船を言い渡し。クライムに行き父ちゃんに白大金貨を2枚渡して、獣人達の家を建てて貰うように頼み。居残り組の女性達には子供達の世話をするように告げて、パトロンドへの旅を再開しました。


人魚達が先行して、浅瀬や暗礁を避けて進みます。人魚の護衛無しの旅も考慮したのですが、知らない海を案内無しで進むのは無理だと人魚達に言い切られましたし。実際、ミニラが時々進行方向を変えてます。案内方法は至ってシンプルで人魚が曲がればミニラも曲がるそれだけです。


王領の海岸近くに船を停泊して錨を降ろし、俺とミニラと人魚達は砂浜で、獣人達は船内で一泊します。王領の砂浜には解るように、ユージンに頼んで旗を並んで立てて貰ってました。


砂浜には兵士達10名が居て。砂浜には陸上モンスターは出ない事と、メリット領迄は後500キロ程だと言う事を伝えられました。旅の途中で倒したサメンの魔石を50個程渡されたので、ミニラの口にポイポイ放り込んでます。燃料補給とか、金貨放り込むのと同じだよな。とかやくたいもない事考えながら


翌日の夕方にメリット領の海岸に到着すると、メリットの海岸には桟橋が設置されており人魚達に調べて貰うと十分横付けが可能との事なので、桟橋に停泊。獣人達には船内で待機して貰い。俺一人で上陸して桟橋を歩いて岸に向かってると兵士達が走って来るのが見えます

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