訓練中
早朝の槍の訓練
午後の剣術の稽古
1日3回の魔法の特訓
変わらない日常が2年余り続いての5才半
変わった事と言えば木の棒の太さと長さ、木剣のサイズと魔法の特訓の練習内容。
木の棒と木剣は代わりの品も手間暇掛けて削られた上に磨き込んだ物ですが。
(相変わらず甘い2人)
魔法の訓練は水球の出来る数が増えすぎて、こなしきれず思考錯誤の結果。
水球を維持しながら形を変えて色々再現する事で魔力の消費が捗る事が解ったので変更。
特に細かい部分の再現には大量の魔力が必要なので特訓の時間短縮が楽になりました。
母親達は相変わらず過保護ですが、魔法の訓練とか屋敷外の散策等には目を瞑ってくれてます。
今日は教会の神父様にお話しを聞きに行く予定。この世界に回復とか蘇生魔法は存在するのか?確認に。
家族に聞いてもイマイチ確信が無い返事ばかりだし。
「伝説では...」とか
「過去の英雄は...」とか
「伝説の聖女様が...」空想の産物か夢物語の延長みたいな話ばかり。
因みに母親達が使える魔法は日常的な魔法のみ
祖父と父親は身体能力の向上(部分活性化全身活性化)とやはり脳筋思考だし。
所有魔力その物が微量なようです。
「神父様、今日わ」
「ガンジー君、今日わお祈りに来たの?」
「いえ、今日は神父様にお話しを聞きに来ました」
「どんな事かな?女神様の事?」
「いえ、回復魔法の事です」
「回復魔法、又難しい事を知りたいのだね。普通回復魔法と呼ばれるのはね、光り属性の活性化を使って治りを早くするとか弱った身体を癒して抵抗力を上げる魔法の事だよ」
「え?物語の中みたいに一瞬で傷が治ったりしないんですか?伝説では無くした手足が再生したとか伝わってますけど..」
「多分使える人は居ないと思うよ、伝説だからねぇ。アハハハ」
笑って済まされちゃいました。
「それにしてもガンジー君難しい言葉が使えるね。未だ小さいのに」
「家の家族にもよく言われます。いつの間にそんな言葉覚えたの?とか。全て本の中から学んだのですが...」
「その歳で本が読める事自体が普通じゃないと思うのだがねえ..まぁ、優秀なのは間違いない事だけどね」
「幼い頃は神童、大きくなったらきっと只の人ですよ。エヘヘ」
「は...?」
余計な事言っちゃたみたい...
「神父様、今日はお話し聞かせて頂いてありがとうございます」
慌てて教会を去るガンジー...
未だ時間も有るので町の外迄出掛けて見よう
朝と午後の訓練で最近は軽いランニングも有るから
町の外にもちょくちょく出てるし馴れたものです。
ウサギでも居ないかなぁ...
マーニャ母さんの懐妊が最近発覚したから新しい兄弟が出来る♪
出来れば弟が欲しいけどな。お姉ちゃん2人居るから男兄弟が欲しい気持ちは実際に有る。
お世話になってるマーニャ母さんには栄養付けて貰って元気な赤ちゃん産んで貰わなきゃね。
森の外れに近付いた辺りでキョロキョロとウサギを探す
そんなに簡単に見つかるハズ無いけど
森の中には入らない約束を家族としてる手前この辺りが限界地点なんだよね。
「キャー!」
突然森の奥から女の人の悲鳴が
目を凝らすと女の人がこちらに向けて走って来てる
少し離れて茶色の塊が追いかけてるのも見えた。
猪だ!
「風を統べるシルフよ古の盟約に従いその力を示せ」
慌てて風魔法の呪文を唱えて空気を圧縮していく。
「風の魔弾」
圧縮した空気の礫を体内に打ち込み体内で破裂させるイメージで打ち出す。
焦った為に狙った頭部を外して肩に当たってしまった。
猪の大きさに圧倒されて逃げ腰になった自覚も...
猪は転倒するも「ブヒィ!」叫びを上げて再度突進してくる
女の人も直ぐ近く迄駆け寄って来てる。
ヤバイ!
「風を統べるシルフよ古の盟約に従いその力を示せ」
慌てて呪文を唱えるも間に合わない!
それでも諦めず空気を圧縮してると女の人が俺を抱き上げそのまま走る。
「え?」っと思ったのを押さえつけ
「風の魔弾」を打ち出す。
猪との距離は3メートルも無いから当然頭部に命中
女の人を助けるつもりで逆に助けられてしまったよ。
お互いに青い顔と荒い息で
「助けてくれてありがとう」って言い合ってる奇妙な光景
俺が5才半の子供だと忘れてた部分も有るし以後気を付けなきゃ。
猪はミーシャさんて女の人と分ける事にしたんだけど
家族全員が猪を旨い!って食べながら
俺には危ない事はするな!って叱ったり
母親達には泣かれたりと大変だった夜も更けて行く




