餌さの時間
爺ちゃんと父ちゃんは太陽が傾く前に帰って行った。
あの後聞いた話しは竜騎士の話しくらい
王国には3人の竜騎士が居るらしい
ワイバーンの卵から雛が孵った時点から
共に生活するらしい。
上級貴族の命懸けのステータスらしいが
訓練中に墜落死したり
ワイバーンに殺されたりと
かなりの難関な上にワイバーンの卵やら
育成費に高額な資金が必要な為
上級以外の貴族や騎士、一般市民等では
試練に挑む事さえ難しいとか。
まあ、運良く才能と財力に恵まれ晴れて竜騎士として登城した際には。通常の騎士より上位に扱われ。王族の側で仕える事が出来る為、見返りは十分有るらしいのだが...
前世の記憶が有る俺には、王族と言えば御先祖様に有能な人が居たからだくらいの認識しかないので。
有り難みも全く感じられないのだけどね。
俺の結論と見解としては。
必然的に才能に応じられる訳も無く。才能より財力が先に来て、見栄と意地で死亡率が上がってしまうのだと思ってしまうのだが...それほど間違ってないと思うなあ。
等と考えてると。
ミニラが横に来て、上を向いて口を開ける
チャリラリラ~ン♪
ミニラは催促を覚えた!
チャカチャカチャ、チャ~ンって音が聞こえそう
袋から昼間に焼いた猪肉を出して放り込む
生のままだと保存出来ないので全部焼いたのが実情だけど。
昨日死にかけてたとはとても思えない程良く食べる。
ミニラの世話をする為に産まれて来た俺...
「定めじゃ!」
昔見たアニメのセリフが聞こえる気が
もう直ぐ日が沈むなあと思いながら隣に出来てる
流木の山を見る
午前中、俺が眠ってる間に父ちゃんが流木を
集めてくれたらしく流木が山積みになってる
優しい家族だと思うよ本当に
海辺に近付いて針に焼いた猪肉を刺して投げる
釣れるとは思わないが何でも試す事は必要な事と
ただの暇潰しに理由を付けてると
「ガツン!」と強烈な当たりが
簡単に引き寄せられない...
かなりの大物に違いないって考えてたら
「ガラガラ、ガラガラ」馬車の音が
振り向くと爺ちゃんと父ちゃんが馬車から降りた
「暫くお待ち下さい。大物が掛かっておりますので」
一声掛けて糸に集中する。
「ワシが手伝うか?」
爺ちゃんが言うが無理に引くとバラす可能性が増えるので首を横に振りながら
「力を入れ過ぎても逃がしてしまいますので」
と断りを入れると黙って見ていてくれる。
結局15分程で上がって来たのは昨夜より少し大きなアナウナ。
「お祖父様、お食べになりますか?」
「良いのか?」
「はい、又直ぐ釣れますから」
「では貰おうかの。お前の晩飯にテレサの作ったシチューとローストビーフを持って来たのじゃ」
馬車にはシチューの入った鍋と、皿にスプーンと板に乗った5キロは有りそうなローストビーフの塊と、パンの入った袋とムシロが積んであった。
「ガンジー、明日から東の山の森の最南端に小屋を建てさせるから。後少し我慢してくれ」
心配そうな顔で父ちゃんが言ってくる
「はい、ありがとうございます」
料理を作る母さん達も爺ちゃんも父ちゃんも本当に優しい...
帰って行く爺ちゃんの背中が嬉しそうだったのは
多分アナウナのせいだろうなあ
よほど好き何だと思う
シチューを皿に入れてると
横で上を向いて口を開けてる奴が居た...




