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2.神の子

できる限り毎日更新したいと思っています。

神官が村にきてから5年の歳月が流れました。


エストです。僕も8歳になりました。


神官が村に来てから僕たち5人は【神の子】として丁重に扱われおります。

それはもう本当にすごい扱いを受けており、身の回りの世話から食事、教育に至るまで徹底している。


24時間完全に管理されているので自由な時間が全くありません。


今日もまた同じように一日が始まろうとしていた。




「母さんおはよう」


「おはよう、エスト。今日は自分から起きるなんて偉いじゃない。」


「今日は能力テストの日だからね…。そんなことより母さんこそ動いてて大丈夫なの?もうすぐ産まれるんでしょ?」


母さんのお腹はすごく大きくなっていて、もうすぐ新しい命がこの世に誕生しようとしているのだ。

そう!僕はもうすぐお兄ちゃんになるからやる気があるのだ。


この村では村には僕たちより下の子供が生まれていない。

というのも僕ら5人を村総出で育てているから村の大人が全員親代わりのように毎日忙しくしているというのも理由である。

僕たち5人には多大なお金がかかっているといても間違いない。



玄関の方から音が聞こえた。

コンコン


「僕が出るよ」


「あら。じゃあお願い」


と母さんは微笑んだ。


ガチャ


「エストおはよう!!あっ。エストママもお早うございます」


玄関を開けると同時に元気に挨拶してきたのは【マリア=スカーレット】だ。

真紅の髪をツインテールにしていて、真っ赤な瞳の女の子。

マリアは元気でしかもかなり美人であるからとにかくモテる。


マリアの家はお隣さんだから毎朝迎えに来てくれるのだ。

おかげでいまだに遅刻をしたことがない。



「マリアちゃん、おはよう。今日はテストがあるんでしょ?頑張ってね」


「はい。頑張ります。マリアは大丈夫だけど、エストが心配…」


母さんの問いに応えながらマリアは僕をチラ見してくる。


そう。ここにいるマリアも【神の子】の1人である。


「チラ見すんなよマリア。とにかく学び舎にいこう。今日は一日中能力テストだからきっとみんな集まってる」


「あっ。そうだよ。早く行こう!!じぁやエストママ行ってきまーす」


「マリアちゃんもエストも行ってらっしゃい」


「いってきます」


母さんが手を顔の横で振りながら見送っている中、僕はマリアに手を引っ張られて今日も学び舎に向かう。



■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□



「よし。全員そろっているな。一応点呼をとるぞ」


筋骨隆々のいかにもガテン系の黒髪短髪のこのオッチャンは宿屋の親父だ。

オッチャンの名前は…忘れた。

オッチャンは【神の子】である俺たち5人の教育係であり、昔はB級の冒険者だったらしい。


冒険者は【冒険者組合】に所属している者のことで、等級は一番高いと3Sらしい。

オッチャンは上から5番目の等級だ。

ちなみに一番下はG級ということからなかなかの腕前なのではと予測できる。


「アレックス=グリーシア」


「はい」


金髪長髪の青眼の男の子が前髪をかき分けながら元気に返事をする。


「アレックスは今日も元気だな」


「勇者はになるのはこの私ですから」


アレックスは即答していたが全く意味が分からん。元気なことと勇者がどこでつながるんだよ。


「まぁいい。次はエスト=アバニール」


「はい」


僕は普通に返事をした。

僕の容姿について全く触れていなかったけど、僕は黒髪短髪で黒い瞳を持つ男の子だ。

ちなみにイケメンだったり、特別かっこいいわけでもない。


「次、ナナ=グリーシア」


「…はい」


元気のない返事をしたはアレックスの双子の妹であるナナだ。

アレックスとはちがっておとなしくて、口数も少ないがかわいい。

髪は金髪のロングストレート。目は青色の瞳である。


「ナナはもうちょっと元気に返事してくれるとオッチャンうれしいぞ」


「…ごめんなさい」


「ま、まぁいいさ。次はマリア=スカーレット」


「はーい」


元気く手をあげながら返事をしたのはさっき僕を迎えにきたマリアだ。


「最後はロイ=ロックオン」


「はい」


最後に呼ばれたロイは茶髪に茶色の目で普通にイケメンである。

村ではマダムキラーと言われているほど年上の女性に人気がある。うらやましい。



「よし。では本日は半年に一度の能力テストを行う。毎回やっているからわかってはいると思うがもう一度説明するぞ。午前中は身体能力のテスト。午後は魔法テストだ。わかったか?」


「「「「「はい」」」」」


僕たち5人は元気に返事をした後に駆け足で外に出た。


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