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過去
2013年秋
「久しぶりだねぇ〜」
クラス1のぶりっ子といじめっ子が声を揃えて近づいてきた。
復帰早々これかよ・・・と思ったけれど、すぐに笑顔になって「久しぶり」と返した。
何故久しぶりなのか。一週間前。
「お前ってなんでそんなに救急車に乗ってんの?」
恐れていたことが起きた。体が弱くて過呼吸の発作をもっていた「私」は周りの目を気にした。
「そういえばそうだよね」「サボりだろ?」
非難の声が「私」の心に突き刺さった。
逃げようとトイレに行ことした時。いじめっ子とぶりっ子が「どこに行くの?話を聞かせてくれるよね?」と笑いながら言った。嫌な予感がした。
「明日の天気は大雨です。傘を忘れないようにしてください。」
気付いたら家の布団の中だった。あの後からぼーっとしていて記憶がない。そのまま何事もなく帰ってきたのだろう。多分。
リビングではお母さんが天気予報を見ていた。
明日は大雨。きっと「私」の心の中は明日も大雨だ。