【観る将】
(2015年9月21日執筆)
私が小さかった頃から
家で購読していた新聞が
地元の新聞であったこともありまして
その新聞社も携わっています棋戦を通じ、
将棋に親しむことになったこともありまして
私の中では
王位戦=プロの将棋棋戦
の位置付けで幼少期を過ごしておりました。
もちろん名人戦やNHK杯など
目に触れる機会のある棋戦はありましたが
さすがに予選からの情報まで
となりますと
王位戦だけでありましたので
それでまた王位戦は
シードと言うモノが存在しない
リーグ残留組以外は
遅くとも2回戦からは登場する大会でありましたので
意外なかたが
意外な活躍をされましたり
活躍を通り越しまして
タイトルを獲得されましたりすることもありますので
私の中のランキングと
順位戦などの位置づけが
全く異なってしまったりすることもあったのでありましたが
その新聞の中で
様々な対局の様子が
一局辺り7回ぐらいに分けられまして
取り上げられるのでありますが
私は
対局の棋譜よりも
むしろ
観戦記のほうを楽しみに購読していたように記憶しておりますし、
今もほぼ十ゼロの割合で
文字のほうを追い掛けながらの楽しみかたを続けております。
そのような楽しみかたをしていました私にとりましては
最近の
棋士のかたの露出が増えていることは
大変喜ばしいことでありまして
普段、棋士のかたを目にする機会
となりますと
対局されている御姿や
その対局を解説されている様子など
本業。
プロの視点から
でありますので
どうしても強い調子になってしまうことがありますので
なかには正直
(……とっつきにくいな……)
と感じてしまうかたもいらっしゃったのでありましたが
将棋の一手一手とは
また異なるベクトルから綴られました
著書やブログなどSNSを通じ、
または対局の様子全てを中継される
双方向の映像媒体など
特にタイトル戦となりますと
対局者以外
基本。暇じゃないですか……。
時間が有り余っているじゃないですか……。
その空いた時間を埋めるべく垂れ流されている
力の抜けた会話に
中継をご覧になられているかたから
リアルタイムで
そのままテレビの画面に映し出される言葉との
やりとりなど
なかなか普段見ることは出来ないのでありますが
楽しませて頂いております。
更には
(……あのかた。名人位を獲得されるなど、凄い棋士なのでありますし)
(将棋の勝負となりました時のお姿を記憶しているモノからしますと)
(……なのでありますが)
(……『ひふみん』って呼ばれているんですよね。今……)
日曜日。
特番のクイズ番組の中で
ハシゴ車のハシゴの部分を
ハンマーで叩くのには理由があります。
さてそれは何でしょうか?
小学生正答率1%の問題に
加藤九段は
『斧の強度を確かめるため』
と言う
ツッコミどころ満載の
回答をされている御姿を拝見しまして
(……それも有りかな?)
と思いながら
楽しませて頂きました。
そんな加藤九段でありますが
本業であります将棋に関しましては
序盤。中盤に終盤の入口あたりまでは
そのまま勝ち切るのではないのかな?
と言う指し回しを展開されるのでありますが
御歳も御歳であることもありましてか
長時間の対局では疲れのため、
短時間の対局ではトイレのため
最後。引っ繰り返されることがありまして
短時間の棋戦でありましたら
次に進むことが出来ないだけで済むのでありますが
最も時間が長く設定されております
順位戦の成績が芳しくありませんと
引退を余儀なくされることになります。
加藤九段は現在。
順位戦の内で
最も下の位にあります
C級2組で
(下位20%の棋士につけられることになります)
降級点を1つ持っています。
これが3つ貯まりますと
60歳未満のかたでありますと
フリークラス。
それ以上となりました場合、
引退を余儀なくされることになります。
フリークラス転出を宣言される
と言う選択肢もございますが
それをしてしまいますと
基本。65歳までで引退となりますし、
加藤九段は御歳75歳。
宣言をするメリットは何もありません。
もちろん順位戦10局の内
5局制することが出来れば
降級点が付与されることはありませんし、
更には好成績を修めまして
上位3位に入りますと
C級1組に復帰することも出来ますので
C級2組で降級点が3つにならない限り
現役を続けることが可能となるのでありますが
順位戦は深夜にまで及ぶ長期戦でありますので
相手の棋士がたとえ不利な状況であったとしましても
粘りに粘っていくうちに
眠気に負けてしまう可能性を信じ、
なかなか諦めてくれない。
そうこうしている内に……
で苦戦が続いているのでありますが
時々思うことなのでありますが
順位戦がもし
日の出と共に対局が始まり
昼の11時から14時までの休憩時間を挟み
日の入りと共に封じ手となる棋戦でありましたら
まだまだ現役で……
となると同時に
今の名人が
持ち時間の大半を失った状態で
対局が開始されることになるなど
今の席次とは
また異なるモノになるのかな……。
話は変わりますが
先日。床屋に置いてあります
私の小学校中学校時分ですと
600万部とか発行されておりました
漫画雑誌の表紙を目にしましたところ
将棋の漫画の連載が開始されたそうにございます。
長く続くことになるのか。
13話で……
になるのかわかりませんが
将棋の漫画でありますので
仮にアニメ化されまして
アニメが漫画の連載に追いつきそうになる
某サッカー漫画のような事態に追い込まれたとしましても
『長考』
と言う
将棋では
良く見られる普通の光景を
30分のアニメで
計4話ぐらい粘ったとしましても
違和感無く見ることが出来ますので
(……そうなったら楽しいな……)
と思いながら拝読させて頂きました。
グッズはどうなりますかね……。
登場人物の名前が
駒の名称と掛けられていましたので
その辺りから
御蔵島と鹿児島に生えている
ツゲの木を
天童の職人さんが丹精込めて仕上げ。
更には各キャラクターが掘り込まれました将棋の駒を
アニメに踊らされた子供たちの
家族のかたの財布の中身で
ギリギリ購入することの出来る値段設定をして……
最後。
……押し入れの肥やしと化す。
(本当に好きになりましたら
普通の将棋の駒を使うようになると思いますので)
良い意味で裾野を拡げる契機となりましたら嬉しいかな?
そのように思っております。