5話:告白
モミジの発言により、教室に震撼が走る。
「ああ。二時間ぶり。モミジ」
モミジは、駆け足で、机の上を飛び移る様にして、俺の元まで駆けつける。そして、俺に抱きついてきた。
「逢いたかったよ、ヒノキくん」
「俺もだ、モミジ」
俺も、モミジを抱き寄せた。
皆、完全に呆気にとられている。それは、そうだろう。編入生とラブラブムードを醸し出していれば、こうなるに決まっている。
「あ、あの、さ。ヒノキくん。一体何事?」
「と言うより誰だい?」
「誰なんですか?」
いつもの三人が、怒気を含めた声で、聞いてくる。
「えと……先ほど、名乗った通り、朱野宮モミジです」
か、可愛い。首を傾げながら答えてるよ。可愛いよ。
「そういう意味じゃなくて、ヒノキの何なのかって意味」
御影が訂正する。
「ああ、そういう意味ですか。それなら簡単です。《恋人》です」
『えええぇぇえ?!』
皆から、驚愕の声が洩れた。もちろん俺の口からも。
「あ、あれ?モ、モミジ?俺たちっていつの間に恋人に……」
「ふぇ?だって、昨日……ううん、時間的には今日だけど。私が『私のこと、好き?』って聞いたら『もちろん』って」
アレってそういう意味か!まあ、合ってるんだけど。俺の感情ともマッチングしてるんだけど。
「も、もしかして、私と恋人なんてヤダった?」
目が潤んでる。俺は慌てて否定に入る。
「嫌なわけないだろ!俺は、モミジのこと大好きだもの」
あ、あれ、俺、とんでもないこと口走っちゃってませんか……?




