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魔法-夜と剣-  作者: ぴーちぷりん(せす)
モミジ編
29/38

3話:恋の魔法と明日の約束

「恋っていいなぁ」

朝一番に、無意識に俺の口から出た青春っぽい一言によって、クラスの雰囲気が激変した。いつもの変なことにはなれたクラスだが、俺の異変にはさすがに対応できず、「地震の前兆」だの「雪が降る」だの「世界が滅ぶ」だの好き勝手言っている。だが、今の俺は、大抵のことは笑って許せる。それが恋の力。

「一体、何があったんだい?頭でも打ったのかい」

失礼な御影の言葉にも、俺は笑って答える。

「何もないぞ」


 授業中も奇異の視線が飛んできた。俺は、ずっとモミジのことを考えていた。いや、だって可愛いんだもの。俺は、思わず、シャーペンを奔らせていた。授業が終わった頃に、俺のノートに書かれていたのは、モミジの肖像画。上手くかけている。自分でも吃驚だ。

「誰だい、この子?」

御影が聞いてくる。美希と時雨さんも見てくる。

「か、可愛いけど。誰?」

「な、可愛いよな。ああ、可愛い。可愛いなあ。ああ、可愛い。可愛すぎる」

俺のテンションの高さに、皆引き気味。御影が、俺の頭に手を置く。

「熱は……ないみたいだね」

失礼なやつだ。


 しかし、本当に可愛い。


 そして、幾日かの夜が過ぎ、俺は、再び、モミジに逢っていた。もう、二十回目だろうか。

「ねえ、ヒノキくん」

「どうした、モミジ」

「ヒノキくんは、さ。私のこと、好き?」

俺の脳が真っ白になった。すき?好き……。

「も、もちろん」

俺のテンパった返答。お、おかしくないよな。

「良かった。ヒノキくん、明日を楽しみにしておいてね」

あ、明日。何かあるのだろうか。


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