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6話:アンリ
鬼がこちらに注意を向ける。俺を取り巻く、二つの螺旋を、鬼へ向けて迸らせる。瞬間、鬼の胴に穴が穿たれた。二つの光が混じったとき、深い《瑠璃色》を見た気がした。
「悪ぃ、曽祖父。あんたにゃあ、死んでもらうぜ」
二刀が、鬼の体を貫き、鬼を消し去っていく。同時に雲が晴れていく。
鬼が消え去る寸前、こちらを向いた。
「曾孫よ。ありがとう。これでアンリに、逢える」
そういいながら、虚空に消えていく。アンリとは、おそらく曾祖母のこと。消えていく、曽祖父を見ていた、俺の目から涙が一筋垂れる。




