フラウィとの遭遇(後半)
黒の背景に、フラウィの姿が浮かび上がる。
視線を下げると、白い枠で囲まれた中に、赤いハートがひとつ。
画面下には、四つの選択肢が並んでいる――FIGHT、ACT、ITEM、MERCY。
「そのハートはね キミのタマシイさ きみという そんざい そのものといってもいい」
フリスクはハートを見る……これが、自分の命。
「はじめは すごくよわい… けど LVがたくさん あがると どんどん つよくなれるんだよ」
「LVっていうのは LOVE つまり 『あい』のことさ!」
「キミも LOVEが ほしいでしょ?」
フリスクは頷く。
「まってね… いま ボクが LOVEを わけてあげるから!」
「このせかいではね LOVEは こんなふうに… 」
「しろくて ちっちゃな… 『なかよしカプセル』に いれて プレゼントするんだ」
「さあ! カプセルを おいかけて! いっぱい いーっぱい ひろってね!」
――拾ったとたん。
ガガン……。
フリスクは、自分に走った衝撃が何なのか、わからなかった。
混乱しているフリスクに、フラウィは言う。
「バカだね」
「このせかいでは ころすか ころされるかだ」
「こんな ぜっこうの チャンスを のがすわけ ないだろ!」
フリスクの頭が真っ白になる。
「しね」
周りを“なかよしカプセル”が囲む。
もうだめだ――そう思った、その瞬間。
……あれ? 何も起きない。
フラウィは飛ばされていた。
「なさけないわね… つみもないこどもを いじめるなんて…」
その声の主は、母親のような人物だった。
ぶら下がった耳、小さな角、白い毛皮、紫色のローブ――ヤギのような姿をした人が、そこに立っていた。




