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伊達と富澤の天気予報コント 第3弾 ~南アジアの雨と日本の冬~


(舞台には黒板と世界地図。伊達と富澤が登場。伊達はなぜかカレー皿を持っている。)


伊澤: どうもー!サンドウィッチマンでーす!前回は季節風の基本やりましたけども!今日はそれを具体的な地域に当てはめていくぞ!


富澤: (カレー皿を見ながら)伊達さん、もうお昼ですか?


伊澤: まだ授業始まってねぇだろ!これは南アジアのイメージだよ!さあ、行くぞ!南アジアだ!ここにはデルタ三角州とか、肥沃な平野が広がるから、ものすごい農業ができるんだ!特に、ガンジス川とかブラマプトラ川の河口だ!


富澤: (頷く)はいはい。


伊澤: ここはね、雨が少ない西側と、雨が多い東側があるんだ!ここ、絶対押さえておけよ!そして、「モンスーン(季節風)」の影響をものすごく受ける!


南アジアの季節風と地形性降水

伊澤: 冬の風向は、前回やった「シベリア高気圧」から吹き出す風だ!どっちから吹いてくるんだ?


富澤: シベリアからなんで、北西…いや、転向力で曲がるから北東の風ですね!


伊澤: そう!よくできた!じゃあ、夏は?


富澤: 夏は反対だから、南西の風ですよ!


伊澤: そう!冬は北東の風、夏は南西の風! この組み合わせ、絶対覚えとけ!でな、もう一つ重要なのが「地形性降水ちけいせいこうすい」ってやつだ!


富澤: 地形性降水?スコールとか梅雨とか台風とは違うんですか?


伊澤: 違うんだよ!これはな、風がビューっと吹いてきて、湿った空気が山にぶつかって強制的に持ち上げられる! これによって雲ができて雨が降るんだ!


富澤: あー、風が山に登っていくイメージですね。


伊澤: そう!でな、風が吹いてくる側を「風上側」って言うんだが、この風上側でむちゃむちゃ雨が降る! 反対側はむしろ乾いた風が吹き下ろすから雨は少ない!「風下側は乾燥」!これ、セットで覚えとけよ!


ムンバイの特殊な気候と綿花栽培

伊澤: さあ、ここで南アジアの具体例だ!インドの「ムンバイ」って街があるだろ?ここ、1000万人を超える大都市だ!


富澤: ムンバイ!大都会ですね!


伊澤: ムンバイはな、異常な気候パターンになってんだよ!夏に南西の季節風がビューっと吹いてくるだろ?ムンバイの近くには山が走っててな!


富澤: (はっとする)あ!つまり、地形性降水が起こるってことですか!


伊澤: その通り!南西の湿った風が山にぶつかってグーンと持ち上げられるから、ムンバイは5月、6月、7月、8月の4ヶ月間だけ異常に雨が降る!


富澤: え!?たった4ヶ月間だけなんですか?


伊澤: そうだ!それ以外の時期はカラッカラに乾いてんだ!これでな、綿花栽培がものすごく盛んな地域なんだよ!


富澤: 綿花って、雨に弱いんですよね?


伊澤: そう!花が咲いた時に雨が降るとダメなんだ。本来、綿花は乾燥地域がベストだ!でもな、ムンバイは上手くやってるんだ!成長期は雨季の4ヶ月間でグングン育てる! そして、花が咲く収穫期になったら、カラッとした乾季になる!


富澤: あー!だから、ムンバイは、あの極端なモンスーンによる雨季と乾季を逆手に取って、綿花栽培を成功させてるんですね!賢いなぁ!


伊澤: そう!これがインドのモンスーンの特殊性と、それを利用した農業の姿だ!


東アジアの季節風と日本の冬

伊澤: さあ、次は我らが日本がある東アジアだ!ここもモンスーンの影響、めちゃくちゃ強いぞ!


富澤: 日本も季節風の影響を受けますもんね。


伊澤: 冬の気圧配置は「西高東低せいこうとうてい」って言うだろ?西が高気圧で、東が低気圧!


富澤: シベリアが高気圧で、太平洋が低気圧ですね!


伊澤: そう!だから冬は、北西の方向からビューっと風が吹いてくる! 猛烈なシベリアからの北風だ!


富澤: だから、日本海側は雪が多いんですね!


伊澤: その通り!これも地形性降水が絡んでくるぞ!北西の風が日本列島の山々にぶつかって、グーンと持ち上げられるから、日本海側に雪や雨が集中するんだ!


富澤: じゃあ、太平洋側は乾いた風が吹き下ろすから、冬は晴れて乾燥するんですね。


伊澤: その通り!で、夏は逆だ!南東の方向から風が吹いてくる!日本だけじゃないぞ!中国、朝鮮半島、全部このモンスーンの影響を強く受けて、風向が逆転するんだ!


富澤: なるほど!これで日本の冬の気候もばっちり理解できました!


伊澤: よし!じゃあ、チャプターはこれでおしまい!


富澤: ありがとうございましたー!


伊澤: どうもー!

(深々とお辞儀)

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