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勇者はマモリたい  作者: 覧都
第1部

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第八十三話 守りたいもの

 僕には絶対に、まもりたいものがある。

 それは、この美少女ユウキだ。

 僕はこの世界に追放されてから、ユウキとずっと一緒にすごしてきました。

 その暮しは、あたたかくて、やさしい、穏やかな心地の良い時間でした。

 僕は軽音部の部室で、夢中になって国会議事堂の前の中継を見つめているユウキの後ろ姿をボーッと見ています。


「ノブコ、恭代ちゃん、いや吉田先生。ばあさんに、この学園の生徒を家に帰すように伝えてくれ。今ならまだ交通機関も動いておるじゃろう。こんな時は家族が一緒のほうがいい。じゃが、行き先のないものは、学園で保護したほうがいいじゃろう」


 ユウキの横でユウキと同じように画面をのぞき込むノブコに向って、ノブコのお爺さんの旧仲先生は言った。

 ノブコのお爺さん旧仲信作先生はこの学園の理事長の旦那さんです。

 吉田先生とノブコが軽音部の部室を走って出て行きました。


「さて、時間だ!! んっ!? お前が指揮をとるのか?」


 国会議事堂の前に出てきた侵略軍の司令官が言いました。


「き、きさまーー!! 一国の元首を、お前呼ばわりするなーー!!」


 装甲車のような車の上で護衛に守られながら岸破首相が吠えた。

 回りには武装した警察官と、自衛官が大勢整列している。

 その後ろには、野次馬だろうか大勢の民間人が一目様子を見ようと集っている。


「ふふ、私は、無様に国民のこともかえりみず、悲鳴を上げて逃げて行く者など国家元首とは認めません。旧仲信作先生を臨時の国家元首と伝えたはずですが? ああっ、あなたが何かを言って奪いとったのですね。旧仲信作先生がそれでいいというのなら、それでもいいでしょう。おいっ!!」


 侵略軍の司令官が呼ぶと、ゾロゾロと門の外に兵士が出て来ました。


「ぎゃははは、な、なんだそれは!! 時代遅れもいいところだ!! ははははっ!!」


 門の前に整列した侵略軍の兵士達は、全身に銀色の鎧を着て剣を装備した歩兵と、槍を装備した騎馬隊と弓隊だった。

 岸破首相は時代遅れの役立たずとでも思ったのか大笑いをしています。


「全員、発砲を許可する!! テロリスト共を排除しろ!!」


 岸破首相が隊列を組み、銃をかまえる警察官と自衛官に指示をしました。

 激しい発砲音と、真っ白な煙があたりをおおい何も見えなくなりました。


「うわあああああああーーーーーーーー!!!!!!」

「きゃあああああああぁぁぁーーーーー!!!!!!」


 真っ白な画面の中から悲鳴が聞こえます。


「な、なんでですの!?」


 画面を見つめるエイリが驚いています。

 煙が薄くなると、弾丸に打ち抜かれた警官や自衛官、群衆の姿が見えてきました。

 銃弾が全部跳ね返り、警官や自衛官、集っている群衆の中に飛び込んだようです。


「うわっ!!」


 岸破首相の頬を一発の銃弾がかすめました。

 頬に一筋赤い線が入りました。


「ふふふ、馬鹿め! 自業自得だな」


 侵略軍の司令官が腕を組んで笑い声を出しました。

 でも、その目は少しも笑っていません。


「なぜ、銃弾が止まらないのですの?」


「普通は跳ね返るデェス。マモリ様は跳ね返ると危険だから止めているのデェス。あんなことはマモリ様くらいしかできまセェーン」


「えっ!?」


 ユウキとエイリが驚いています。

 銃弾は跳ね返す方が、魔法が簡単です。


「さて、こちらからも攻撃させてもらおうか。テレビクルーと首相は狙うなよ」


 侵略軍の司令官が言いました。


「かまえーーーー!! てーーっ!!」


 弓隊の隊長が号令を掛けました。

 一斉に矢が飛んでいきます。


「うっ!!」


 ユウキ達、軽音部の全員が絶句しました。

 侵略軍の矢は、魔力が込めてあり威力が桁違いです。

 凄惨な状況になりました。


「ひぃぃぃぃーーー!!!!」


 首相の回りを囲む大勢の人の腰が抜けてしまい、はいずりながら逃げて行きます。


「おい、首相の顔の横に一発お見舞いしろ、かするだけだぞ。決して殺すな!!」


「ふふっ、では、私が」


 弓隊の隊長が矢を放ちました。


「ぎゃああぁぁぁーーーー!!!!」


 矢は首相の顔をかすめ、頬に切り傷を付け、耳を切り裂きました。

 パッと血が飛び散ります。


「ふふふっ」


 悲鳴を上げる首相を見て、司令官と弓隊の隊長が小さく笑いました。


「ひっひぃぃぃぃ!!」


 首相は腰が抜けたようにストンと座り込みました。


「あっ!?」


 僕は思わず声が出ました。


「どうしたのデェスか?」


 素早くデェスが反応します。


「うん、ガンネスが金玉をこすっている。デェス、ユウキ、一緒に行こう」


「はい」




「ガンネス、呼んだ?」


「おお。マモリ様、呼びましたとも」


 ガンネスは指を指しました。

 ガンネスは高層ビルの前で、侵略軍の部隊と対峙していました。


「ふふふ、光栄に思えガンネス!! 司令官が直々に旅団長の俺に、お前の抹殺命令をだされた。ちと、おめーさんは目障りらしい」


 団長の手に、高橋四郎を拘束した縄の端があった。

 誰かが密告でコロシアムの戦いで高橋四郎が敗戦したことをバラしたようです。


「うおっ、デェスちゃん」


 その、高橋四郎がデェスを見つけたようだ。


「ほう、あいつが、デェスか! お前はあんなのに負けたのか?」


 デェスの姿を見て、団長が驚いています。


「あの、マモリ様」


 デェスが小声で僕の名前を呼びました。


「ふふっ、相手の力量が分からないので少し不安ですが、戦ってみますか?」


 僕が言った瞬間にデェスは目をギラリと輝かせました。

 さすがに戦闘民族です。


「うふふ、あんなのとはご挨拶デェース!!」


 デェスは僕に返事をする前に、大きな声で言いました。

 ガンネスファミリーをかき分けながら、デェスがガンネスファミリーの先頭に出ました。

 それを見ると、ニヤニヤ笑いながら敵の団長も自軍の前に出てきました。


「だ、団長、デェスちゃんは、強い。気を付けてください」


 高橋四郎が、団長を心配しています。


「バカが!! てめーと一緒にするんじゃねえ!!」


 団長は、腕にずいぶん自信があるようですね。


「おおーーとっ!! デェスちゃんと侵略軍の団長の一騎打ちが始まりそうです」


 どこかで聞いたような声がします。

 声の主が交差点からこっちへ走ってきます。


「な、なんだてめーー!!」


 アスランが声の主を止めました。


「私ですよ。マーシーです」


 アスランは、誰かはわかったようですがどうしていいのか困っているようです。僕の方を見てきました。

 僕は、小さくうなずきます。


「何しに来たんだ」


「は、はい。実は、私は、マーシーの幻覚チャンネルと言うのをやっておりまして、ネットで配信をしています。出来ればこの様子を配信したいと」


 アスランは、また僕を見てきました。

 デェスの姿は虚像です。


「デェスの戦いだけならいいでしょう。でも、ここにはうつしてほしく無い物も沢山有ります」


 めんどうなので、自分でマーシーに言いました。


「わかっています。わかっていますともーー」


 こうして、デェスと団長の戦いの、ネット配信が始まりました。

最後までお読み頂きありがとうございます。


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