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勇者はマモリたい  作者: 覧都
第1部

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第七十八話 悪だくみ

「ねえ、ガンネス」


 翌日早々にマモリ様はガンネスの元を訪ねました。

 ガンネスがアジトの祭壇で、朝の礼拝をしている所にマモリ様がガンネスの前に現れました。

 後ろに三狂獣と島津ヒサシも頭を下げています。


「おおっ! マ、マモリ様!! えっと、ま、まだ呼んでいませんが?」


 ガンネスが驚いて目を見開いて言いました。

 マモリ様の姿を見ると、三狂獣の一人クートがいそいそと部屋を出て行きます。


「ふふっ! この紋章のあるところなら、僕は自由に行き来出来ます。そんなことより、頼みたいことがあります」


 マモリ様は祭壇の中央に鎮座する、金の玉に浮き出ている紋章を指さして言いました。


「なるほど、この玉にはそんな機能まであるのですか。ふふふ、やっと、やっとですか!! くふふふ!!」


 ガンネスが目を細めて、とてもうれしそうにしています。


「き、気持ち悪いなあ」


 ガンネスのうれしそうな顔を見て、マモリ様は鳥肌が立っています。

 まあ、恐ろしい顔をしたガンネスが超ご機嫌でニヤニヤすると確かに気味が悪いですね。


「やっと、やっと、やっと、マモリ様からの頼み事。くーーっ、このガンネス、待ちに待っておりやしたー!!!!」


 そう言うとガンネスは、マモリ様の前にひざまずきました。


「ガンネス、僕の住む山でお祭りがしたいのです。盆踊りっていうのです」


「おおっ、マモリ様をあがめたてまつる、お祭りでやすか! いいでやすなあ、いいです!! そりゃあ名案でやす!!!! やりましょう! 盛大にやりましょう!! ガンネスファミリー総出で協力いたしやす!!」


「総出だなんて、そんな大げさじゃなくていいよー。ガンネスファミリーには仕事があるでしょうし」


「それならば、この島津久にお任せください」


「えっ!?」


「これでも、日本中を渡り歩いておりやす。テキ屋から建設業者まで広く顔見知りがおりやす」


「うん、そうだね。それなら、ヒサシさんにお願いしようかな」


「な、なな、何ですとー!! わ、わ、わし、わしはー、こ、これまでマモリ様に世話になりっぱなし、ここでご恩が返せなければ、いったい、いつ返せばよいのでやすかーー!!」


 ガンネスは顔を真っ赤にして言いました。こ、こわいです。

 どうやら、ガンネスはマモリ様の役に立ちたくてしょうがないようですね。


「わかったよー! じゃあ、ガンネスとヒサシさんにお願いします。でも、余り大げさにしないでくださいよ。田舎のお祭りです。控えめでお願いします」


 マモリ様は、ガンネスの余りの勢いに押されてガンネスにも頼みました。


「へい!!」


 ガンネスとヒサシが神妙な顔をして返事をしました。


「マモリ様、お席にお座りください」


 クートが大きなマグカップを持って、戻って来て言いました。

 カップから、ミルクのいい香りがします。

 マモリ様はすぐ近くのイスに腰掛けます。


「わあっ! クートのホットミルクだ!」


 マモリ様が心からうれしそうな表情をします。


「とっ、その前に俺達のも、飲んでくだせい」


 アスランとカブランも大きなマグカップを持って来ました。

 二つとも、ミルクの美味しそうな香りがします。


「えーーっ、作ってくれたんだーー!!」


 そう言うと、マモリ様はアスランのマグカップを取って口に運びます。


「ど、どうでやすか」


 アスランがマモリ様に顔を近づけて聞きます。


「うーーん、少し甘みが足りないし、隠し味が足りないね」


「えーーーーっ!! 砂糖はスプーンで四杯入れました。ここれでもたりないのですか? 隠し味??」


「じゃあ、カブランのも」


「いいえ、それにはおよびません」


 カブランは、恥ずかしそうにマグカップを下げました。

 既に、マモリ様の好みではないとわかった様ですね。


「うふふ、じゃあ、クート。いただきます」


 クートは執事のように頭を下げます。

 マモリ様は、一口クートのホットミルクを口に入れると、とろけそうな表情になりました。

 全員がマモリ様の顔を、マモリ様と同じようなとろけそうな表情で見つめます。

 その後、マモリ様の横にアスランとカブランが座って、自分達の作ったホットミルクを飲み始めました。


「マモリ様、よろしいですか?」


 ヒサシが、地図を持って来て質問しました。


「はい」


「祭りをする予定の場所を教えて下さい。後はすべて、こちらにお任せください」


 ヒサシは、マモリ様に地図を渡します。


「安土様、どこですか?」


 小さな声でマモリ様が私に聞きました。

 マモリ様は、瞬間移動でここに来ているため、自分の住んでいる安土のお山も、きっとここの場所も知らないのでしょう。


「しょうがないニャぁ、ここニャ」


 私は机に広げられた日本地図に指をさしました。

 私の姿はマモリ様とユウキ以外には見えません、もちろん声も聞こえません。

 マモリ様は、私の指さした場所を示しました。


「こ、こんな、山奥ですか?」


 ヒサシが驚いています。


「うふふ、自然が一杯でいいところですよ。この場所の安土山が僕の住みかです」


「わかりました。これから、現地の建設会社に行って来やす」


 ヒサシが地図をたたんで、言いました。


「お客人、わしも行く。アスラン、カブラン、クート。お前達も同行しろ」


「はっ!!!!」


 三人はうれしそうに返事をしました。

 ガンネスは、顔を伏せると顔に影を落とし、ニヤリと笑いました。

 どう考えても悪だくみを考えている悪党のようにしか見えません。


 マモリ様はホットミルクを、ゆっくり味わいながら飲み終わると


「じゃあ、ヒサシさん、ガンネス頼んだよ。僕は一足先に山に帰るからね」


 そう言って、マモリ様は姿を消しました。


「ヨシ!! すぐに準備をするぞー! ガンネスファミリーに初めてマモリ様が頼み事をしてきたんだ。盛大にやるぞーーーー!!!!」


「おおーーっ!!!!」


 四人の気合いの入ったいい返事です。

 これは、もう、控えめどころの騒ぎではありませんね。

 おおごとになること間違い無しです。

 マモリ様は、控えめと言ったはずですけどね。

最後までお読み頂きありがとうございます。


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