おふだの思い出ー 1分で読める214文字の超短編小説
高校生活の最後に仲良しグループで行った初詣。今も忘れない懐かしくも切ない思い出。
高校三年生のお正月、
仲の良い友だち数人と神社で初詣したね。
長い行列に並んで
お賽銭を投げて。
白い息しながら
横一列でお詣り。
「あんたたち長いわよ」
言われて照れ隠ししたっけ?
みんなで引いたおみくじ、
私たちだけ同じ数字だった。
「全部で何番あるんですか?」
巫女さんにきいたら
「教えられません」って。
「未来が一緒なんじゃないの!?」
はやし立てられててドキドキ。
せっかくだからと合格祈願のおふだ、
同じのを選んだよね。
あれが君との最後の思い出。
過去の経験を一部織り込んだ大切な作品です。
読んで下さってありがとうございました。