06・装備作成能力
今回は『黒猫の騎士』から、再利用させてもらった物があります。
そしてタイトルは、修正を行った際に、若干変更しました。
旧・『TSの娘は、最強の吸血鬼!』
↓
新・『TSの銀髪美少女は、最強の吸血鬼!』
「ってか裸の少女に、黒の首輪ってやらし過ぎ! 肝心の服は!?」
未だに服が無い事に嘆く桜。裸の美少女という、ある意味危険、ある意味凄い状態である為、色々と焦っている。
「転生させて、新しい体を作るなら、服も一緒に作ってよ! どうするの!? これじゃ此処から一歩も出れないよ!」
此処が何処だかは分からないが、兎に角服が無ければ出れない。
「ああもう! 服!」
パニックになりながら、室内を喚く桜。その時…
『マスターなら、服は作れますよ。マスターには、『装備作成能力』のスキルが有りますから』
「…えっ?」
突然の『世界の知識』からの助言に、桜は戸惑う。
「えっ? スキル? 僕にそんなのあるの?」
『はい。マスター、スキルのイメージを思い浮かべて下さい』
「う、うん…」
言われた通り、スキルを思い浮かべる桜。
エクストラスキル・闇魔法、完全精神耐性、完全痛覚無効。
ユニークスキル・飛行能力、超再生能力、装備作成能力。
「何か頭に色々出たけど…このユニークスキルってのにある、『装備作成能力』?」
『そうです。そのスキルを使用する事により、マスターの好みの服等が作成出来ます。マスターを転生させた光球により、此れ等のスキルは授けられました』
「…どんだけ大盤振る舞いなの、あの光球…それでどうすれば、発動出来るの?」
『マスターがイメージすれば、スキルが使用出来ます。使用したら、後はマスターが好きなイメージをすれば、それが出現します』
『世界の知識』にそう説明をされて、桜は考える。
『…今までは、杉人兄のお古や桔梗姉が買ってきたのを着てたけど…これからは僕が好きなのを考えて良いんだ…』
今まで誰かが用意した物を着ていた桜は、これからは自分で選べる事に、喜びの様なものを感じていた。
そして作りたい服のイメージをする。
「よし! スキルを使う!」
桜はスキルを使用し、イメージをした服を作成する。
「!!!」
すると桜の目の前の床に、光が現れた。やがて光が止むと、其処には桜がイメージした服等が用意されていた。
※ ※
「…真っ黒」
作成した服を着た桜が、自分の衣装を見て呟いた。
桜が作ったのは、ノースリーブの黒のTシャツに、革製の黒のノースリーブのベスト。短めの黒の半ズボンに黒のニーハイブーツ、更には両手には黒革手袋が填められていた。
「黒なのはヴァンパイアだから? 僕のヴァンパイアとしての意識が、無意識に黒を選んだのかな…それに下半身は女の子みたいにしてしまった…これも僕がTSしてしまったから。無意識にしてしまったのかな?」
立ったまま足を曲げながら、ニーハイブーツの履かれた足を見る。桜は意識していないが、真っ黒なニーハイブーツに真っ白な太股が、男性には刺激的である。
「下着は…桃華姉がスポーツブラをしてたから、それを作って着たけど…下は流石に男物にした…ってか桃華姉、実の弟の前で下着姿でうろつかないでよ…」
姉の桃華が嘗て自分の前でやっていた事を呟く桜。
『お似合いですよ。マスター』
「ありがとう…あっ…あとあれも作ろう!」
『世界の知識』から誉め言葉を受けると、桜はある物を作る為に、再びスキルを使い、ある物を作成した。それは…。
「やっぱりヴァンパイアなら…こんなのもあっても良いしね!」
そう言いながら羽織ったのは、背中の中程迄ある、青色のマントであった。
尚、桜はこれ等の衣装を作る際に、『世界の知識』から能力を付属させられる事を教えられ、次の能力を付属させた。
1・破損させても再生できる能力。
2・自動洗浄能力。
3・強度な防御力。
グレンが持っていた能力を、桜はグレードアップしたバージョンで所持ですわ。
ちょっと刺激的な服装にしましたわ。
桜が作成した黒のベストは、『転生したドララー』にて、シャロンがヨハンに作成したベストと同じ物ですわ。
マントだけ青色なのは、僕が好きな古風口調の吸血鬼の女の子を意識していますわ。
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