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TSの銀髪美少女は、最強の吸血鬼(ヴァンパイア)!  作者: 黒猫キッド
第3章・出会う吸血少女と黒猫少年
26/52

26・ガンナーの旅の途中

 今回はカイルサイドですわ。

 区切りが良い為に、今回は短いですわ。


 チーン…


 ベルの音が、店内に鳴り響く。


 チーン! チーン! チーン!


 何度も鳴り響く。


 チン! チン! チン!


 短い間隔で、鳴り響く。


 ガン! ガン! ガン!


 とうとうベル自体を、店のカウンターに叩きつけ始めた。

「うっるさいわね! 一体何なの!?」

 あまりのしつこさに、店の奥から中年の女性が、文句を言いながら出て来た。

「一回鳴らせば聞こえるわよ! 何度も何度も…一体何の用なの!?」

 激しい口調で叫ぶ中年女性…

「何って、飯買いに来たに決まってんだろ? 俺がリンゴでも売りに来たように見えるか? 目開けたまま寝言言ってんじゃねぇよ、このババア」

 それに対して冷静な口調で返したのは、ウェスタンハットを被った黒猫獣人・カイルであった。

「…そうね」

 至極当然な内容だったからか、はたまたカイルから威圧でも感じたのか、先程とは打って変わって、女性は落ち着いた口調で返した。


※       ※


 食べ物が入った二つの紙袋を持って、店から出てくるカイル。向かう先には自身が乗ってきたオートモービルのジープ、そして武器や道具が積まれたトラックがあり、その傍らでは、トラックに給油作業をしている、ローベルの姿があった。

「どうだローベル? 給油は終わったか?」

「今終わった所だよカイル。食事は買ってきた?」

「ああ、変なババアが店番だったけどな」

 そう言いながらカイルは、紙袋の一つをローベルに投げ渡す。

「それにしても危なかったね、あとちょっとでガス欠だったよ」

 ローベルが、紙袋の中のパンを取り出して食べながら言った。

「ガソリン売ってる所が、この辺り全然無いからな…この国は俺達の国より、オートモービルが普及していないらしい」

 カイルもパンを食べながら言った。

「それで、これから本国に戻る訳だけど…」

「ああ、今日中には着かないな。野営が面倒くさかったら、行く時に立ち寄った街で一泊しようぜ。行きと違って今は俺達二人だけだから、ボスが選んだ安宿よりマシなヤツに泊まろうぜ」

 そう言いながら、紙袋に入っていた瓶の果実水を口に含むカイル。


※        ※


 カイルが運転するジープが先導し、その後をローベルが運転するトラックが追走する形で走る二台のオートモービル。

 カイルは舗装されていない道の為に、尻を痛くしながら付近の地図を取り出して、行きの途中で寄った街を調べる。

「えっと…ああ、此処だな」

 カイルが近くにある街を突き止めて、其方へとハンドルを切る。ローベルが運転するトラックも順ずる。

 そのまま少し走り続けると、目的地の街が見えてきた。

「あれだな…『ファルマ』って街は…」

 見えてきた街を見ながら、その名を呟いたカイル。

 ヴァンパイア・ロードのサクラ、黒猫獣人のカイル。二人は近づいていた。


 近づいているサクラとカイル。

 カイルの店のやり取りは、あるヴァンパイア映画のシーンを元にしていますわ。因みにそっちはモーテルですわ。

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