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TSの銀髪美少女は、最強の吸血鬼(ヴァンパイア)!  作者: 黒猫キッド
第2章・黒猫の銃戦士・ブラックキャット・ガンナー
21/52

21・受け継がれた意思とチーム

 メンバーの名前が居る筈の名前が居なかったので、修正しましたわ。ローバー→ラスター。

 次回の登場人物で、今章は終了ですわ。

「…ベル…ローベル起きろ!…」

 誰かの声が、夢の世界のローベルに届く。ローベルは意識を覚醒させたが、起きる気にはならなかった。何故ならローベルは、朝が苦手であった。

「うぅん…もう少し…」

 毛布に顔を埋めながら呟くローベル…すると…


 バシャン!!!


「ブェ!?」

 ローベルから変な声が出た。其れもその筈、ローベルの顔に大量の水が掛けられたからである。ローベルは慌てて起き上がる。

「な、なになに!? 何が起きたの!?」

「お~起きたかローベル?」

 混乱するローベルに声を掛ける者。それは…

「カ、カイル!?」

「よ~」

 それはカイルであった。その証拠に、部屋に飾ってあったと思わしき、花瓶を手に持っていた。

「相変わらず、朝が弱いなローベルは」

 ニヤニヤしながら言うカイル。

「だからって水かけなくても…ってか此処はアジトじゃなくて、宿屋なんだけど!? 借りているベッドなんだけど!?」

「すっ転んで、水ぶちまけたって言い訳すれば良いだろ? それよか朝飯食べたら、この街出るから、早く着替えろよ」

 あっけらかん口調で言うカイル。

「いや、着替えるのカイルのせいなんだけど…」

 そう言いながら、ベッドを降りるローベル。

「…カイル…夕べ…泣いてたよね?」

 そう呟いたローベル。部屋を出て行こうとしたカイルは、足を止めて振り返った…その顔は『?』を浮かべた様な顔だった。

「何言ってるんだローベル? 夢でも見たんじゃないか?」

「えっ?」

「俺は昨日ずっとバルコニーで飲んでたけど、お前一度も起きてこなかったぞ?」

「……」

 カイルの言葉どおりならば、ローベルが見た昨夜のカイルの涙は、ローベルの夢だという事になる。

「ってか何で泣かなきゃならないんだよ…俺達はボス達の意思を継がなきゃいけないんだ…」

 そう言ってカイルは、再び外への扉に向かう。

「泣いてる暇なんて…ないだろ? 先に朝飯食いに行っているぞ」

 そう伝えるとカイルは出ていってしまった。

「カイル…君は強いね…」

 カイルの強さに、ローベルは静かに称賛した。

 尚、ベッドを水浸しにした事は、二人揃って宿屋から怒られた。


※       ※


「じゃあローベル、頼むぞ」

「任せて!」

 朝食を終えたカイルとローベルは、荷物や食料をトラックに詰め込んだ。その後帰還方法を話し合った。

 今まではボスがジープを運転し、仲間や武器が積み込まれたトラックは、ミゲルが運転していたが、二人が戦死した事により、運転を行うのはカイルとローベルになり、話し合った末に、カイルがジープ、ローベルがトラックを運転する事になった。

「まさか、ボス達から教わった運転技術が、こんな形で使われるとはね」

「まあ元々は、酔っぱらったボス達を運ぶ為に、代行手段なんだけどな」

 二人は思わぬ結果に苦笑する。

 その後警備兵に礼を言って、二人はそれぞれオートモービルに乗り込んで移動をし始めた。

 街から出る途中、仲間達が埋葬された墓地の前を通りかかった。

 先行していたカイルは、ジープを止めて、社内から墓地を見る。後ろのトラックのローベルも止めて、運転席から顔を出して見る。

「……」

 死んでいった八人の仲間達…ミゲル、ジョンソン、カートラル、リーガ、ハリー、デニス、ハンス、そしてボス…。

「…じゃあなボス…皆…あの世で楽しくやれよ」

 そう寂しげな笑顔で告げると、カイルはジープを走らせて、ローベルも後に続いた。二人は所属していた国へと帰還する。

 たった二人になったスレイヤーチーム…しかしその意思は確かに継がれた。


 此れは、ヴァンパイア・ロードである、アマクラ サクラが転生する、数日前の話である。


 話の辻褄を合わす為に、サクラの転生の数日前になりましたわ。

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