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TSの銀髪美少女は、最強の吸血鬼(ヴァンパイア)!  作者: 黒猫キッド
第2章・黒猫の銃戦士・ブラックキャット・ガンナー
19/52

19・弔い…

 今回もヴァンパイア映画の影響有りですわ。

 アクセス累計・10000越えましたわ! ホンマにおおきに!

 ジープを走らせたカイルは、そのまま街の警備兵の詰め所に走り込んだ。警備兵はすぐさま部隊を率いて、奇襲を受けた宿屋へと急行した。

 当然ながらカイルとローベルも、完全武装して同行しようとしたが、警備兵に止められて叶わなかった。カイルは『ガキ扱いしている』と不満をぶつけようとしたが、ローベルに止められた。

 その後待機の警備兵から事情聴取をされて、ようやく終わったのは深夜だった為に、二人は詰め所から解放されず、そのまま夜を明かした。


 次の日…


 カイルは詰め所の脇に置かれたジープの座席に座って、俯く様にしていた。

「カイル!」

 其処にローベルがやって来た。

「さっき警備兵の人が来て…これから現場に行くって…」

「…そうか…」

「聞かないの…皆の事…」

「聞く必要は無いだろ…俺達以外は全滅だろ…ミゲルもジョンソンもカートラルもラスターも…ハリーもデニスもハンスも…ボスも…死んだんだろ…」

「……」

 カイルの言葉をロベールは返さなかった。カイルは小さく笑うと、ローベルに乗る様に言う。ローベルが助手席に座ると、カイルはジープを宿屋の方に走らせた。


※      ※


 宿屋の前まで行くと、大勢の警備兵が宿屋に出入りしていた。カイルとローベルはジープを降りる。

「確認するぞ。俺は死体からコイツを集める」

 そう言いながらカイルが服の内側から出したのは、銀色のドッグタグであった。

「死んだら生き残った奴らが、コイツを集めてギルドに提出する…ボスが決めた規則だ…ローベルお前は武器の回収をしてくれ…使えそうな奴だけだ」

「…分かった…」

「無理だったらすぐに俺に言え…俺の方が、こういう場は慣れているからな」

「大丈夫だ」

「…行こう」

 二人は宿屋へと向かう。

 警備兵に許可を貰って中に入ると、鼻を突く様な血の匂いと共に、大勢の娼婦の死体…そして仲間の死体が目に入った。

 ローベルが警備兵に聞いた話だと、娼婦の生存者は無し。更にはチームが使っていて宿屋に放置された銃器は、そのままになっていたとの事だった。

 カイルとローベルは、分かれて行動をし始めた。

 カイルはまず最初に死んだ、ミゲルの死体からタグを取った。次にジョンソン・カートラル・ラスターからも取った。

 その途中何度もローベルが、銃器や弾薬を持って外に出入りしいていたが、その内何回かは目を擦っているのに気づいた。

 ハリー、そしてデニスの死体からもタグを取ると、次は新入りのハンスのタグであった。ハンスの死体の傍には、血塗れのショットガンが転がっていた。どうやらローベルは、流石に回収を拒絶した様だ。

 カイルはショットガンをそのままに、タグだけ取って外へと出た。

 外に出て昨日シープを止めた場所に行くと、トラックに銃器等を入れているローベルが居た。どうやらトラックにも手を付けなかったらしい。

「…舐められているよな」

 ローベルの傍まで来たカイルが言った。

「武器や弾薬…挙句果てはトラックまで手付かずとは、よっぽど俺達が腰抜けだと思っている様だな…」

「それか…私達が直ぐに戻ってくるかと考えて、手を付ける暇が無かったとか…」

「…どっちでも良いさ…そういえば、ボスの死体は…」

 そう言いながらカイルが見回すと、昨日ボスを最後に見た場所に、大勢の警備兵が集まっているのが見えた。

「さっき私も行こうとしたけど、警備兵の方々に止められた…見ない方が良いらしい」

「何言ってんだ今更! 今さっき散々死体を見ただろが!」

 吐き捨てる様にカイルが言った。

「それからカイル…これ…」

「!」

 そう言ってローベルが手渡したのは、ボスのトンプソン・マシンガンだった。

「トラックの下に落ちてたんだ…多分ボスが奪われない様に、投げ捨てたんだと思う…」

「…ボスの馬鹿野郎…だったら逃げろよ…」

 寂しげな口調でカイルが言った。

 その後警備兵の協力により、死んだ八人の仲間は、街の共同墓地に埋葬された。


 あと1・2話(登場人物除いて)で、今回の章は終了ですわ。

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