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TSの銀髪美少女は、最強の吸血鬼(ヴァンパイア)!  作者: 黒猫キッド
第2章・黒猫の銃戦士・ブラックキャット・ガンナー
13/52

13・銃撃戦

 タイトル通りですわ。映画の影響有り。

 洋館の目の前まで来たカイル達、ふと振り返って丘を見ると、既にローベル達が居た。

 メンバーの一人が、洋館の古びた扉を開けようとする。

「待て。俺が開ける!」

 ドラムマガジンを付けた短機関銃・トンプソン・マシンガンを持ったボスが、メンバーを制止して、扉のノブに触れる。すると扉は簡単に開いた。扉の向こうは埃に塗れた玄関になっており、何かの気配は感じられなかった。

「カイル、先に行け!」

「ああ」

 両手に拳銃を持ったカイルが、素早い動きで室内に入り、その後を他のメンバーも続いた。

 一方丘の方では、ローベル達が狙撃の準備を終えていた。

「此処から見張るんですか?」

 新入りの少年が、ミゲルとローベルに尋ねる。

「ああ。前回は俺達も乗り込んだから知らないだろうけど、見通しが良い場所では、俺とローベルは、こういった場所から、逃げてきた奴らを狙撃するんだ」

 ミゲルが動作確認をしながら言う。ローベルは既にスコープで、洋館の方を見ており、何時でも狙撃可能であった。

 そして再び洋館内部では、ボス率いる七人が、慎重に中を進んでいた。

「ったく…黴臭くてやってられねぇよ…」

 黒い鼻を動かしながら、カイルが小声で文句を言う。

「ははっ! お前は猫だから、鼻が敏感だからな!」

「うっせっよデニス! お前の酒の匂いよりマシだ」

 振り向かずに、絡んできた仲間のデニスに言い返すカイル。

「なにぃ!?」

「おいお前ら、静かにしろ!」

 ボスがカイルとデニスに注意する。


 カラン…


「!?」

 目の前の大きな扉から、缶の様な物が転がる音が聞こえ、メンバーは一斉に扉の方に向いた。

「…リーガ、カイル。俺が扉を開けるから、出て来た瞬間に撃て!」

 カイルと木製ストックのウージーを持ったリーガに、ボスが指示をする。二人は無言で頷いて、扉の方に銃を向ける。

 ボスはマシンガンを構えたまま、慎重に扉のノブに手を伸ばして…そして勢い良く開け放った…扉の向こうには何も居なかった。

「ふぅ…」

 一部のメンバーが、一瞬気を抜いた瞬間であった。

「キシャアアアア!!!」

 凄まじい雄たけびを上げながら、何かが暗闇から飛び出してきた。

「ウァアアアア!!!」

 その何かは、槍を持ったメンバーの一人に襲いかかった。

「ハリー!」

 ハリーと呼ばれた、そのメンバーを襲ったモノは、上半身が蟷螂で下半身がムカデの化物であった。

 ハリーはその化物の両手の鎌で拘束されていて、身動きが出来なかった。

「くっそ! 撃てねぇ!」

 メンバーの一人が叫んだ。余りにもハリーの距離が化物に近すぎて、攻撃が行えなかったのだ。

 その時、黒い物が化物に飛び掛かった。カイルである。カイルは化物の横顔に飛び蹴りを食らわせると、両手に持っていた拳銃を突き付けた。


 ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン! ダァン!


「ギシャァアアアア!!!」

 放たれた弾丸は、化物の横顔を撃ち抜いて、撃ち抜かれた化物は、奇声を上げて顔から緑の液体を出しながら、ハリーを離した。解放されたハリーは床に転がる。

「いまだぁ! 撃てぇぇ!!!」

 ボスの指示と同時に、銃を持っていたメンバーは、一斉に化物に銃撃をする。


 ダァン! ガァン! ドゥゥン! ダララララ! パララララ!


 様々な銃弾が放たれて、化物に次々と命中していく。化物は奇声を上げながら、全身から液体を放ちながら、床に倒れて絶命した。


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