プロローグ 始まりの支配
この物語は、100% 作者の夢?と願望と、妄想でできています。
楽しんでいただけたら嬉しいです(*´ω`*)
誰だってきっと気づいている。永遠なんてないことに。そう。ずっとなんてものはない。この日常も、平和も、家族も友達も恋人も、自分という存在さえもいつか失う。でも、それは遠い未来の話。
今すぐに起きることなんかじゃない。そんな風に考えてた。永遠はないけど、今は続く。そんな矛盾した感情を持って過ごしていた。
全てが始まり、全てが終わってしまったあの時まで。
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気づいたらここに立っていた。数分前の記憶がない。いや、もう自分がどこの誰で何が起きたのか分からなくなっていた。手や体は血だらけ。壁には血しぶきが舞い、床にはドロドロ溶けだした血液が流れていた。自分の手は震えながら、剣を持っていた。俺は誰で。僕は誰だ。私はなんでここにいるの?まったく思い出せない。思い出す、その行為さえも何だったのか分からなくなってきた。
床には以前【人】、だったような物が数名倒れているのが影が見えた。何体かは腐敗しており、刺激臭で息が苦しくなる。
誰がやったんだ?なんだ、これ……。自分が何者で、どこでなにがあったのか。思い出したい。でも、それすらもうどうでもいい気分になっている。吐き気がする。気持ち悪い。でも、なんか楽しい気もする。
うっ……と呻きを上げ髪の長い女が一人ゆっくりと立ち上がり、こちらに向けて歩いてくる。
足が曲がっており歩きはフラフラで、顔は髪で見えない。頭の一部が破損しており、中から脳のようなものが突き出していて、そこに目玉があった。とても人間だった物とは思えず、もう見る影もなかった。
歩く度、脳のような部分から固まった血液が破裂し、まるで血の涙のようにドロドロと流れている。
女は、パクパクと口を動かし、掠れた声で叫んだ。
「あんただけ生きてるなんて、おかしい。この苦しみをあんたも味わえ。幸せに死のうなんて絶対許さない。許さない。許さない許さない。死ね。死ね。しねぇえええええええええええええ!!!!!」
「うああああああああああああああああああ!!!!!!」
足が動かなかった。顔は青かった。 皮膚が破け、鼻が割れ、目がなかった。 与えられたのは恐怖。それしかなかった。怖くて怖くて、ぐちゃぐちゃに。持っていた剣で狂ったように刺し続けた。そして食べた。食べて食べて、以前は肉だった物体を口というものに頬張った。
「あは、あは。あはははははははは」
誰かの、声が壁に反射して響き渡る。
もう自分は自分ではないみたいだ。そうだ。ならそいつに、体を、魂を、自分という存在を譲ろう。
声にならない快楽。狂った。狂った。叫び声は、誰にも届かぬまま。 そして私は
【感情という化け物に支配された。】