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愛する君に花束を。  作者: 咲ヶ丘ゆづき
プロローグ
1/3

プロローグ 始まりの支配

この物語は、100% 作者の夢?と願望と、妄想でできています。



 楽しんでいただけたら嬉しいです(*´ω`*)

 誰だってきっと気づいている。永遠なんてないことに。そう。ずっとなんてものはない。この日常も、平和も、家族も友達も恋人も、自分という存在さえもいつか失う。でも、それは遠い未来の話。

今すぐに起きることなんかじゃない。そんな風に考えてた。永遠はないけど、今は続く。そんな矛盾した感情を持って過ごしていた。


  全てが始まり、全てが終わってしまったあの時まで。



<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<


 気づいたらここに立っていた。数分前の記憶がない。いや、もう自分がどこの誰で何が起きたのか分からなくなっていた。手や体は血だらけ。壁には血しぶきが舞い、床にはドロドロ溶けだした血液が流れていた。自分の手は震えながら、(つるぎ)を持っていた。俺は誰で。僕は誰だ。私はなんでここにいるの?まったく思い出せない。思い出す、その行為さえも何だったのか分からなくなってきた。


 床には以前【人】、だったような物が数名倒れているのが影が見えた。何体かは腐敗しており、刺激臭で息が苦しくなる。


 誰がやったんだ?なんだ、これ……。自分が何者で、どこでなにがあったのか。思い出したい。でも、それすらもうどうでもいい気分になっている。吐き気がする。気持ち悪い。でも、なんか楽しい気もする。


 

 うっ……と呻きを上げ髪の長い女が一人ゆっくりと立ち上がり、こちらに向けて歩いてくる。


 足が曲がっており歩きはフラフラで、顔は髪で見えない。頭の一部が破損しており、中から脳のようなものが突き出していて、そこに目玉があった。とても人間だった物とは思えず、もう見る影もなかった。


 歩く度、脳のような部分から固まった血液が破裂し、まるで血の涙のようにドロドロと流れている。



 女は、パクパクと口を動かし、掠れた声で叫んだ。



 「あんただけ生きてるなんて、おかしい。この苦しみをあんたも味わえ。幸せに死のうなんて絶対許さない。許さない。許さない許さない。死ね。死ね。しねぇえええええええええええええ!!!!!」


 「うああああああああああああああああああ!!!!!!」


 足が動かなかった。顔は青かった。 皮膚が破け、鼻が割れ、目がなかった。 与えられたのは恐怖。それしかなかった。怖くて怖くて、ぐちゃぐちゃに。持っていた剣で狂ったように刺し続けた。そして食べた。食べて食べて、以前は肉だった物体を口というものに頬張った。


 「あは、あは。あはははははははは」


誰かの、声が壁に反射して響き渡る。


 もう自分は自分ではないみたいだ。そうだ。ならそいつに、体を、魂を、自分という存在を譲ろう。


 


 声にならない快楽。狂った。狂った。叫び声は、誰にも届かぬまま。 そして私は  


                【感情という化け物に支配された。】

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