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第6話 魔法適正試験

今日も2話投稿します。

ちょっとファンタジーな感じです。

 学園では新入生は3クラスに分けられる。 


王族を含め伯爵家以上のAクラス、子爵・男爵・平民で魔法の素質があるもののでBクラス、Cクラスだ。

魔法は主に貴族以上に発現し、平民で発現することは少ない。しかし、少ないがそれなりの人数はいるのである。


今は成績関係なく振り分けられているが、成績次第では下位のクラスへの転落や上位へのクラスへの移動もありえるので気は抜けない。


王子様方、私とサーシャ様、キョーコ様はもちろんAクラスである。


Aクラスの中を見渡すと見覚えのある顔が……


「スカーレット様!お久しぶりでございます。覚えておりますか?ソフィアです」


「ソフィア!!あなたがなぜここに?」


「実は……」

ソフィアは周りを気にしながらコソコソと話し始めた。


ソフィアはスカーレットが教会の慈善事業を手伝っていた時に出会った平民の少女だった。


ソフィアがある日教会で炊き出しの手伝いをしていたところ、目の前で倒れた老人がいたそうだ。老人に手を貸そうと伸ばすと血が出ているのが見えて「あっ」と思ったら手が金色に光り始めたそう。

傷が治ったわけではないが警備兵が目撃していたようで、後日迎えが来て教皇様に会ったらしい。


「よくわからないうちに聖女様候補だなんて言われ、入学することになってしまって。しかも希少な魔法なのでAクラスだなんて。それに、式典ではキョーコ様に……」


「あなたが聖女様候補だったのね!私はサーシャ・アングリアよ。スカーレット様とは仲良くさせていただいてるわ。私もよろしくね!」


「アングリア様は辺境伯のご令嬢ですね。平民のソフィアです。よろしくお願いします」


「サーシャと呼んでちょうだい。よく家名で家格がわかったわね?」


「サーシャ様、実はこの数週間で簡単な礼儀や高位貴族の方の名前は勉強しました。スカーレット様にまたお会い出来るのに、恥ずかしい姿は見せたくありませんでしたので」


「そうだったのね。ソフィアも大変な状況で勉強まで素晴らしいわ。サーシャ様と共に私も改めてよろしくね」


「も、もちろんです!!」


そんな様子を人垣の中心部からキョーコ様が見つめていたことに私たちは気が付かなかった。



―――――――――


 入学してひと月は座学で魔法について学んだ。


クラス内でもグループができ始め、私たちは3人でランチを食べる仲だ。

王子様たちは将来の側近たちと一緒に4人でいることが多く、キョーコ様は男女6人を侍らせるように周りに置いている。




そんなある日


「今日は魔法適正試験を行う。この試験は基本的には一生に一度しか行えないものだ。国宝であるこの水晶に手をかざすことによって色で属性がわかるようになっている」

国宝の水晶は年に一度だけ国の宝物庫から出され試験に使われるのだ。

赤→火系統、青→水系統、黄色→雷系統、白→風系統、茶色→大地系統

私が知っているのはこのくらいだ。


「この水晶に触れると属性がわかる他、それぞれが持つ魔法根が刺激され魔法が発現していなかったものも発現されるので気をつけるように。それでは呼ばれた順に水晶に触れるように!まずはウイリアム殿下」


ウイリアム殿下が水晶に触ると、水晶は紫色に輝いた!

「ふむ。1年で紫色ですか。火と水ということかな。まずまずですかね」

ウイリアム殿下はニコリと微笑んだ。


「王族は数種類の属性を使える方が稀におられる。そのため色が混じっていることがある。こういう場合はその後に他の属性も発現することがあるため来年以降も試験対象となる。基本色の5色以外が出ることもあるので驚かないように」

教師はさも当然という顔で説明している。


ジュリアン殿下はレモン色で黄色(雷)と白(風)が混じっている可能性があるらしい。


王子たちと共に行動している宰相の息子スチュアート公爵令息は茶色、同じく騎士団長の息子ジャン候爵令息は黄色だった。


そしてソフィアは金色!!とても綺麗だった。これは光の魔法の属性らしい。


私にも魔法がと思うと乙女ゲームを忘れるくらいワクワクしていた。

しかし、終盤に試験の順番だった私とサーシャは試験を受けることが出来なかった。


というのも、キョーコ様が水晶に触れた途端水晶がゴトリと割れてしまったのだ。

「きゃー!力が強すぎて水晶が壊れたってことかしら?こんな設定は聞いたことないけど凄いわ!チートってやつじゃない?」


担当していた教師は青い顔をしていた。


国宝が割れてしまったものね。それは青い顔にもなるでしょう。これから試験はどうなるのかしら。


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