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第5話 乙女ゲームの世界

 お父様とお母様に別れを告げ学園に向かった。

やっぱりこの距離の馬車は酔いそうになる。

まだ公爵家の馬車だから揺れは少ない方だと思うけど、毎日はキツかったかもしれない。



「スカーレット様!おはようございます」


「おはよう。サーシャ様!また会えて嬉しいわ」


サーシャ様はお母様と一緒に行ったお茶会で出会った辺境伯令嬢だ。王都へは制服の採寸に来ていて、たまたま招待されていたお茶会に参加したそう。

そこで意気投合した私たちは文通をしていたのだ。


文通なんて時間のかかるもの前のスカーレットだったら絶対にやってなかった。



「式典のご挨拶は王子様方が行うようですね。ところでスカーレット様、例の話は聞いておりますか?」


「さすがサーシャ様、国防の要辺境伯のご令嬢ですわ。例の情報は入手済みですのね。私も先日聞いたところですわ。どんな方々でしょうね」


「ふふっ。スカーレット様ったら。さあ、まずは講堂に集まるようですわ。参りましょう!」


――――――――――


 広い講堂には赤い絨毯が敷き詰められていた。

そこには新入生、2・3年生と先生方が集まっていた。


「魔法学園入学の挨拶!ジャパネル帝国第二王子ウイリアム・ジャパネル殿下、並びに第三王子ジュリアン・ジャパネル殿下」

学園長の言葉で二人の王子が壇上に向かった。

挨拶をしている王子様はどちらも金髪で種類の違うイケメンだ。学年が同じだが、どちらも王妃様がお生みになられたが王子様である。

第三王子様が少し早くにお生まれになったのだ。そのせいか幼い頃は寝込むことが多かったと聞いている。


「次に王室推薦特別枠での入学となった子を紹介しておこう。いずれはわかることだが異世界から来た。名前はキョーコ・ワタヌキだ。みんなもこの世界のことを教えて上げてくれ」


この世界では珍しく髪の長さが肩ほどの黒髪の可愛らしい女の子が壇上に向かった。

 「キョーコ・ワタヌキでーす!皆さんと会えて嬉しいです。私の世界のことも教えてあげますからね〜。あと、いいスチルは特等席で見たいです!私のいないところで勝手にストーリー進めないでね!」

後半誰かを指差しキョーコ様は話していた。


みんな初めて見る()()()()()()であるキョーコ様の姿に大半の人たちは感激しているようだった。

もちろん中には言葉遣いに顔をしかめる者、私のように顔色を悪くしているものもいた。


キョーコ様、今()()()と言っていたわよね。スチルと言えば乙女ゲームの美麗スチルのことではないでしょうか。


恐れていた通り、ここは乙女ゲームの世界のようだ。


ついに乙女ゲームが確定しまった。




明日も同時刻に投稿予定です。

よろしくお願いします。

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