第10話 決めゼリフ
今日も2話投稿します。
ホームルームの後、食堂の一角でソフィアから何があったのか詳しく聞くことが出来た。
「そんなことがあったのね。ソフィアになんてひどいことをするのかしら。孤児院でのこと恨んでいたのね。一人になったところを狙うなんて許せない」
「大したことがなくて良かった!ソフィア、なるべく私たちと一緒にいるのよ」
「スカーレット様、サーシャ様ありがとうございます。私も気をつけるようにします」
「ソフィア、令嬢たちもだけどキョーコ様にも気をつけて。なんだかあの子様子がおかしいわ」
さすが国防の要、辺境伯ご令嬢サーシャ様鋭いです!!
「実は、あの日キョーコ様の姿もあったんです。王子様たちからは死角になって見えてなかったと思うのですが、物陰から覗いていたんですよ」
「えー何それ?やっぱりおかしいわ!スカーレット様、私たちも気をつけましょう!
それはそうと助けてくれたのはジュリアン様たちよね?あの後からジュリアン様の視線がソフィアにバシバシ行っているように見えるんだけど。ホームルームの件もあるし、他にも何かあったの??」
「いや、あの、それは〜」
ソフィアが真っ赤になっている。何かあったと言っているようなものね。
その日のサーシャ様の尋問は厳しかった(笑)
――――――――
翌日、今度は私がキョーコ様に呼び出された。
いつもいる取り巻きの姿はなく不機嫌そうな顔だ。
「ちょっと、スカーレット様。ヒロインと遊んでないでちゃんとお仕事してくださ〜い!今回は私が手伝ってあげてイベント起きましたけど本当はスカーレット様のお仕事ですからね!ほら、決めゼリフ!『私、面倒くさいことは大嫌いなの!』忘れちゃダメですからね。
ヒロインはジュリールートみたいだし、私は推しと仲良くなろうっと。うふふっ!」
キョーコ様は軽やかな足取りで去っていった。
決めゼリフか……転生前の私だったら言いそうなセリフなのが恐ろしい。
私は悪役令嬢としてやはりソフィアをイジメる役割だったらしい。昨日の事件も本来ならば私が引き起こすことになっていたようだ。
今の私はソフィアと仲良くしているから、悪役令嬢にはなり得ない。しかし、事件は起きてしまった。キョーコ様の「私が手伝ってあげて」というのも、「推しと仲良くなろう」も嫌な予感しかない。
あんな自己中な異世界転移者とは関わり合いたくないわ。
「はぁ〜」と、ため息をついて下を向くと、
ん?キョーコ様が去ったあとにピンク色の手帳が落ちている。
拾って中を見ると
”『虹色の光は永遠のリングに』の世界に来ちゃった♡イベントスチルをGETするためのメモ♡”
この世界の字ではない言葉、日本語で書いてある。
これは?!もしかして、乙女ゲームのことが書いてある手帳?!




