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〜迷子〜

「ここどこ〜...」


 森を彷徨い歩いて既に1時間が経っていました。

 いつも歩いてきた森なのに夜はまるで別の世界のようにさえ感じます。

 正直言うと、自分から森の奥へと向かったのが悪いので、自業自得だとは思うので仕方ありません。

 一時期の感情に流され、自らを窮地に追いやる事になるとは思っても見なかったのだ。


「グスッ...、暗いよ...寂しいよ...」


 いつもなら明るい家の中で皆と過ごしている時間のはずなのに、それができないと言うだけでとても不安になります。

 そう思うとかなり悲しくなり、その場に立ち尽くしていました。

 今がどこかもわからずに動くのはとても危険だと考えてその場で朝を待つ事にうぃたぼですが、そうしていると獣の呻り声が聴こえてきました。


「何!?」


 私がハッとして顔を上げると、オオカミにこちらを見られている事に気がつきました。

 よだれをダラダラと垂れ流しながら私を見る様は、まるで私を食べ物と連想しているようです。


「嫌...、来ないで...」


 ジリジリと近づいて来るそれに恐怖した私は一目散に逃げ出しました。

 全力で逃げるのですが、相手は野生のオオカミで足がとても早い。

 すぐに追いつかれそうになったので、私は木に登る事を考えつきました。

 このまま走っていても絶対に追いつかれるよりかは確実な方法だと思います。

 昔お兄ちゃんに教えてもらっていて助かりました。

 私が木に登ってしまうと、オオカミは悔しそうに上を向いて私を見つめて来るのがとても恐ろしい。


(早くどこかに行って...)


 しばらくすると諦めたのか草むらにそれは消えて行きました。

 ようやく安全になったので安心して一息つきました。

 木の上に登ればある程度の危険から回避できるとお兄ちゃんから教えてもらっていた知識が役に立ったので、やっぱりお勉強は大事なんだなとおもいます。

 私は勉強が苦手なのであまりしないのですが、母さんが教えてくれる日があるので、その日だけは勉強をするようにしています。

 一応簡単な本を読むことはできますが、それでもお兄ちゃんには敵わないのでした。


「私ももうちょっとお勉強しよっと...、でもまずはどうにかして家に戻らないと...」


 私は上から辺りを見回し、危険が無いのを確認した後に木から降りました。



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