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緋寒桜  作者: 井伊空佑
7/10

戒め

夜、ノックの音。


「こんばんは。ここに小説家さんがいると聞いて。」


若い女性の声が書斎に響く。


「はい、小説家の井伊空佑です。なにか御用ですか。」


「実は私は心の中で人を見下してしまう癖が

幼少の頃からあったのです。

同級生、先輩、先生そして

正直に言ってしまうとあなたのことも…。

頭ではそんなことをしてはいけない、

考えてはいけないと思っているのですが

どうも癖が治らないのです。

どうか私を戒める作品を

世に出していただけないでしょうか。」


「なるほど。すぐに取りかかりましょう。」


「ありがとうございます。どうかよろしくお願いします。」


若い女性は脱いでいたコートを着て出ていった。

その後、17世紀ヨーロッパ時代に

奴隷達に寝込みを暗殺された姫の話を書いた。

作品は少し売れた。

そしてしばらくしてあの女性の彼氏と名乗る人物が

書斎に来た。彼は大変悲しんだ目をしており呟いた。

「彼女は……自殺しました。」

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