[4話までの設定資料]
四章まで読了ありがとうございます。このページはここまで登場したキャラクターや用語を、出てきた範囲でまとめたものです。
前回と比べて、内容が大きく変わったわけではありません。ちょっとした裏話や追加情報を楽しみたい方向けです。
・アルル・ジョーカー
ジョーカー盗賊団の頭の一人娘。日々の生活に嫌気が差し、自由を求めて盗賊団から逃げ出して、街へ行って冒険者となる。特別な能力など持ち合わせておらず、唯一の武器は投げナイフくらい。
年上の女性から好まれるタイプなのか、よくよく面倒を見てもらえるものの、物事に振り回されること多し。
年齢:13歳
職業:見習い冒険者(元盗賊)
二つ名:"異端なる掃除屋"
能力:なし
武器:投げナイフ(市販されているもの)
お掃除兵器"クリーナー" (→破損したので、地下水道に放置)
黒刀(→ミノタウロスとの接敵後、紛失)
所持:スライム
魔王の城から逃げ出す際、協力してくれた極彩スライムの子供。生まれたばかりでまだ幼く、人肌を溶かす溶解力も持ち合わせていない。
裏話
盗賊団での立ち位置は決して悪くなく、むしろ頭領の娘ということで割と大切に扱われていた。年齢的・性別的にも実行班に加わることは少なく、やらなければならない仕事も特になし。
捕虜の世話係は暇潰しがてらに始めたことで、酷く抑圧されていたとか、理不尽な目に遭っていたとか、そういったことは特にない。
・リンネ・アルミウェッティ
幼い頃は孤児であり、今は修道女として街の教会に仕えている神官。鉄をも溶かす溶解力を持つ巨大スライムをひと呑みにするなど、奇行が目立つが腕前は確か。
本来人気職であるはずの神官にもかかわらず、その奇怪な戦闘スタイルが原因で周りから忌避される変わり者。本人はそれを気にした風はなく、また反省の色も見られない。
年齢:19歳
職業:ベテラン冒険者(聖職者)
二つ名:"捕食者を喰らう者"
("異端なる調教師")
能力:"女神の祝福"
武器:胃袋
裏話
アルルが荷馬車に運ばれ、アクアマリンへとやって来た時にはすでにリンネは王都入りしており、そのまま三か月お姫様救出任務に就いていた。しかし、あまりに杜撰な内情を知って興味を無くしてしまい、気の向くままスライム求めて故郷であるアクアマリンへと帰ってきた。
その後の行動は本編の通り。食事処を潰してくれた憎き掃除屋を探して、地下水道に張り込んでいた。
・魔神王
この世界における概念の一つ。実体を持たない思念体であり、世に溢れる純然たる悪意が形を成したもの。思念が宿主を乗っ取ることによって、魔神王はこの世界に顕現を果たす。
怪物たちの王として人類と敵対することが運命づけられた存在であり、この度はどこかの町の青年の体を使って、復活した。
・お姫様 (エリーゼ)
王都グランセルの次期女王として、日々を楽しく過ごしていた少女。半年前に怪物に攫われ、一方的に魔神王の嫁にされてしまう。魔神の子を孕まされ、半ば自暴自棄に陥っていたことから、同じ境遇の娘たちに残虐な振る舞いを見せていた。それをアルルに諭され、改心する。
しかしその後、魔神王の狙い通り絶望に心を砕かれ、魔族の手に落ちてしまった。
・鎧の勇者
数多いる冒険者の中でも最強の称号である"勇者"を冠する者。屈強な鎧に身を包み、威風堂々たる立ち居振る舞いで魔城に乗り込んできた。
一方で、お姫様のことを誤認したり、一方的に言い迫られたり、勇者らしからぬその姿に、アルルはやや懐疑的である。
裏話
アルルが森で出会った冒険者(ビキニアーマーの女性と、屈強な体躯を持つ大男と、ローブを身に纏う初老の男性)は、鎧の勇者のパーティーメンバーである。
一行は、お姫様奪還のために王都から派遣された冒険者パーティーの一つ。活発化する怪物の動向から、魔神王の復活を疑っていた。場合によっては、戦闘になることも想定し、万全の準備を整えて魔城攻略に乗り出した、真の強者たちである。
・リオン
冒険者ギルドの受付嬢を務める女性。
・クラン(死亡)
新米冒険者。剣士として武勲を上げ、いつか王都入りすることを夢見ている少年。
・オリビア(療養中)
クランの仲間の一人。いつか魔法を極め、魔導書を作り出すことを夢見ている。
・リーフ(死亡)
クランの仲間であるエルフ族の少女。
・マイン(死亡)
クランの仲間である獣人族の少女。詳細は不明だが、アクアマリンで水路調査の最中何物かに襲われ、消息を絶った。
ミノタウロスによって魔城へと連れてこられ、お姫様の世話係を強要された。その後、単独にて逃亡を図り、お姫様の罠にかかる。
[怪物紹介]
・スライム
最弱怪物のひとつ。液状の身体に"核"が存在し、そこを叩くことで倒すことができる。
生息する場所によってその体色を変化させる。スライムの大半は青い色をしていて、何でも食べる雑食性。緑は草食系、橙は肉食系、灰色は鉱食系。捕食対象により持ち得る特性にも影響が出る。なお、生存競争に打ち勝つほど巨大な体躯を手に入れた巨大スライムに関しては、その限りではない。
リンネ曰く、肉食スライムは基本的に美味。鼻から抜けるような薄い甘味がほんのり広がり、食感はもちもちとドロリの中間くらい。粉寒天を溶かして固めた和菓子に似ている。
スライムはその性質上、他者の身体を取り込むことができる。密集させることにより、互いが互いを喰らい合い、各個体が持ち得る性質が入り混じる。そして、より強靭なスライムが誕生する。
リンネが"異端なる調教師"として、その手腕を振るったところ、およそ自然界では生まれ出でないであろう極彩色のスライムが生まれ出でた。しかし、その大部分が拷問用のスライムで構成されているせいか、持ち得た能力はお姫様の拷問に特化しており、味も大しておいしくはなかった。
ドロップアイテム:スライムの核
主な攻撃:捕食、寄生
特性:融合吸収
・半人半牛の怪物
太古の昔から存在する、強大な力を有した怪物のひとつ。天を貫かんと伸びる二本の角。堅牢な鎧じみた筋肉を従える巨躯。凶悪な顔面に似合わぬつぶらな紅眼が特徴的。その身から放たれる重圧感は圧倒的で、対峙する者を竦ませるほど。
魔城の門番役を務める実力者であるが、雑多な任務を押しつけられる苦労人の側面を併せ持つ。地下水道でクランを惨殺し、マインを連れ去った張本人。
[イラスト紹介]
本作主人公アルルです。
真田まるさん(@Sanada_marusan )のイラスト企画で、描いていただきました。
こちらも主人公アルルと、タイトルロゴです。
もやしもさん(@moyashimo003)のイラスト企画で、描いていただきました。
読了ありがとうございます。また折を見て情報を更新していく予定です。
次回から五章に突入し、冒険の舞台は王都グランセルへと移ります。尊い犠牲を経て魔神王の魔の手から逃げ遂せたアルルとリンネ。当然このままで終わるわけもなく。
調査依頼から始まった一連の騒動にも、一区切り着くと思います。楽しんでいただければ幸いです。