策略
宜しくお願いします
キミヒロは右腕がアヤカシの呪いに侵されていた。
じわじわと肉体を蝕み、やがて死を運んでくる。
あかねは日本刀を握り締める。
キミヒロ「今宵も宜しく頼むよあかね。なんせ僕を蝕むは悪霊の親玉だからね」
あかねはキミヒロを串刺しにした。
血がほとばしる。
キミヒロはすでに悪霊に意識を持っていかれていた。
螺旋「我は螺旋。お前達に厄災を振り撒く大勢の穢れの幹部である。ニシシシ、我等に刃向かう陰陽師、なんと華奢な少女か。ニシシシ、そのお命おいくらか?」
あかね「螺旋よ!覚悟しろ‼なうまくさまんだばさらだまかしゃらだ!まずは四肢を止めて動きを封じる」
あかねは聖水をクナイに吹き掛けて、螺旋の四肢を封じた。
あかね「お前達に憎しみをぶつける未練と妄執の固まり、私は瀧澤あかね、陰陽師だ」
螺旋は溜め息をはくとニヤニヤと笑いだした。
螺旋「この肉体の持ち主も馬鹿よの。ニシシシ、その愚かさ、おいくらか?」
あかねは日本刀を螺旋の口に突っ込み呪符を張り付けた。
愚かなのは貴様ら、穢れのほうだ。
呪符を破ることは不可能だよ螺旋。
螺旋「貴様の頼りない兄に刺客を送っている。滑稽なり。その陰陽師、安いお命おいくらか?」
みつるに刺客を送ったのか。馬鹿な事をしたな、穢れ。
私の兄は強いぞ。
みつるは修業の部屋にて穢れと交戦中だった。
みつる「あかねの霊圧を微かに感じる。この二年間、巧妙に蓋をしていたのか。で、母さんをこんな形にしたのはあんたか」
母さんはグチャグチャの箱にされていた。
もう人の形に保たれてはいなかった。
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