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灰の隠れ家

お読みいただきありがとうございます!

今回は蓮がついにレジスタンスの拠点へ足を踏み入れ、仲間たちと出会います。

その中で、のちに重要な存在となる人物も……。

篠崎蓮は、神楽雪に導かれるまま、地下道の奥深くを進んでいた。

湿った空気と鉄の匂いが鼻を突く。

長い闇を抜けると、突然、広い空間に出た。

「ここが……」

そこは瓦礫の街の地下に隠されたレジスタンスの拠点だった。

崩れたビルの基礎部分を利用し、ランプや即席の家具が並べられている。

壁には武器や地図、そして戦果を示す戦利品。

数十人の男女が動き回り、その目は皆、占領軍への憎悪で燃えていた。

雪が声を張る。

「新しい仲間を連れてきたわ!」

ざわめきが走る。

若い兵士、老いた男、幼い少年少女まで――それぞれが蓮を値踏みするように見た。

その視線の重さに耐えながら、蓮は一歩踏み出す。

「……篠崎蓮。生き残るために戦う」

その一言に、場の空気が変わった。

嘲笑ではなく、畏怖でもなく。

ただ、彼の目に宿る光が本物だと、誰もが直感したのだ。

「おい、新入り」

声をかけてきたのは、背の高い青年だった。

鋭い目つきに、よく通る声。

だが笑みの奥に何か影を孕んでいる。

「俺は鷹宮たかみや じん。ここの実働部隊のリーダーみたいなもんだ」

差し出された手を、蓮は警戒しながら握り返す。

迅の握手は強く、温かい。

だが蓮の脳裏に、あの日の兵士の記憶が不意にざわついた。

――笑顔で近づき、裏切る影。

――信じた者の背中に突き立つ刃。

「……」

言いようのない不安が胸をかすめる。

だが、今の蓮には選択肢はなかった。

敵だろうと味方だろうと、この拠点に居場所を作らなければ生き残れない。

夜、拠点の一角。

雪がパンを半分に割り、蓮へ差し出した。

「慣れるまで時間がかかるかもしれない。でも……ここは、居場所になれる」

蓮は無言でパンを受け取り、噛みしめる。

乾いた小麦の味が喉を通る。

その温もりに、久しく忘れていた感覚が蘇る――「人と共にある」という感覚。

だが同時に、頭の奥で別の声が囁く。

――裏切りは、必ず訪れる。

――奪われぬためには、奪え。

蓮はパンを食べ終え、静かに目を閉じた。

心の中の炎は、ますます暗く、激しく燃え広がっていく。

第4話をお読みいただきありがとうございました!

今回はレジスタンス拠点での初対面と、重要キャラ「鷹宮迅」の登場を描きました。

彼はこれから蓮に大きな影響を与える存在になります。

次回は、初めての「共同作戦」。

蓮が仲間と共に敵へ挑むことで、その力が周囲に知られ始めます。

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