第1話 「レイル」
考えたことはあるだろうか
もし、世界中の虫が突如
人間と同じサイズになったら....と
例えばバッタが人間と同じサイズになると、ビルを超える跳躍力を得る。
トンボが人間と同じサイズになると、初速で音速を超える。
ではもし、それが実際に発生したら?
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日常が、壊れる
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タッッタッ.....
暗い夜道、1人の少女が歩いていた
レイル[....]
一言も発することはなく、ただ道を歩く
目的など無い
彼女の人生において、目的というものはとうの昔に消え去った
朝になる、レイルを起こすものは居ない
彼女の両親は小さい頃事故に巻き込まれ死亡、その後養子に引き取られるも実の息子が産まれてからはそっちに集中してしまっているようだ
ご飯すら用意されない、孤独な日々
彼女は高校に上がるとすぐ問題を起こした、同級生のヤンキー風な女子生徒を殴打し病院送りにしてしまう
レイルは中学生の頃に剣道をやっていた、道具は当然先輩のお下がり
そのおかげ...せいもあってか、女子生徒を軽くボコボコにしてしまった
高校を退学させられた後は、髪を染めあげピアスを開け、毎日堕落した生活を送っていた
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PM 3:00
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レイルは自室に居た、下の階には両親と弟、そして飼い猫のサンが居た
ドンッ!
外から突如、爆音が聞こえる
レイルは慌ててカーテンを開け外をみる、その瞬間....
パリンッ!!!!!!!
人間と同じサイズをした蟻の様な生物が、部屋に侵入してきた
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レイル[は...?]
蟻[ヴォオエ アガァアァ]
巨大な蟻は、この世のものとは思えない呻き声を上げる
レイル[えっ!?逃げないと!!!]
レイルは慌てて隣の部屋に逃げた
蟻[ヴォオウ?]
幸い、知能はないらしい
レイル[そ、外...ひっ..!]
隣の部屋の窓から見た外の景色は....
巨大化した虫が這いずり回る、まさに日常が壊れる景色だった
レイル[あ、あはは...私はここで死ぬんだ]
レイルは走馬灯のように、自分の人生を見つめ直していた
レイル[こんな....ところで...]
....
レイル[いや、私は]
ここで、諦めるなんてこと
.
.
.
レイルは木刀を手に取る、その瞬間
???[いい勇気、そして覚悟だ!気に入った、お前に憑こうじゃあないか!!]
レイル[だれ!?]
レイルの脳内に突如、男の声がした
先代勇者[おれはそうだな...先代勇者とでも言っておこうか!そんなことより、そんな大声出したら...]
ズン...視線を感じる
レイル[うっ!蟻....]
蟻[ウボォア...ウウウウウ!!!!]
先代勇者[やばいなあれ笑。今にも襲ってきそうだー]
レイル[な、なにか策はないんですか!?]
レイルは慌ただしい様子で叫ぶように尋ねる
蟻が段々と近づいてくる
先代勇者[まあまあ、落ち着けよ。いいか?スピリットを解放するんだ]
レイル[スピリ....ット?]
先代勇者[説明は後だ...行くぞ?]
レイル[え、ちょ]
先代勇者[俺に合わせろ!!!!スピリット!]
レイル[す...すぴりっと...!]
先代勇者[解放ォォォォォォ!!!!!!]
レイル[かいほー!!!]
ドッ!
レイル[うっ!]
レイルの脈が激しく鼓動する
先代勇者[さあ、レベルをあげに行くぞ!!!レベル0 基礎能力]
その時、レイルの脳内に1つの言葉が浮かぶ
レイル[発動]
【【斬撃】】
ビュンッ!!!!
目にも止まらぬ速度で待っていた木刀で斬撃を放つ
ズバッ!
気がつくとレイルは、蟻の首切ると当時に.....壁を切断していた
レイル[うっ..]
パタン
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先代勇者[おーい起きろー]
気絶数秒後、先代勇者の脳内ボイスにより目を覚ます
レイル[うう...]
先代勇者[初めてにしては上出来じゃあないか!よくやった]
”よくやった”
この言葉を言われたのは
レイル[う、うう...]
先代勇者[なんだ?まだ痛むのか?]
レイル[い、いや...姿も見えないやつに初めてよくやったって言われて..複雑な気持ちになって...]
先代勇者[そうか...まあそんなことより、お前の親とペットがまずい状態になってるみたいだぞ?]
レイル[え?]
ドカン!!
下から破裂音のようなナニカが聞こえた
もう一度問おう
もし、世界中の虫が巨大化したら....
そして、それ以上の規模の話だとしたら......
宇宙の陰謀が動き出す
最後に
この物語はとある普通の少女が
世界を奪還する物語である