表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/45

第四話「気をつけるべきは利用規約」

挿絵(By みてみん)

 俺のバカみたいな趣味を発表しても栄子先生は少しも笑わず、俺の話を聞いて深くうなずいてくれている。

 この先生……いい人だ!


「うむ。ゲームか。やはり放課後の(ヴィ)活動もゲーム中心でやるつもりか?」


 V学園では、放課後に部活動ならぬ(ヴィ)活動というものがある。

 俺たち生徒は部活代わりにゲームや雑談など、様々な配信活動をすることになっているのだ。


 俺はつい、嬉しくなって声が大きくなってしまった。


「はいっ! とりあえず『大激闘ドンキーブラザーズ』をやろうと思ってます!!」

「バカッ!! N堂のゲームは禁止だって入学説明会で言っただろ!!」


 そうだった!

 ゲーム配信には権利の関係で許諾が必要なのだ。N堂はそのあたり、特に厳しいと聞いている。


「いいかぁ? 皆にももう一度言っておくが、(ヴィ)活動でゲームを配信するときは許諾がおりているタイトルだけ! それと授業の配信は禁止だからな! 授業中は普通に勉強すること! あとは雑談でもなんでも企画すれば良いが、やっていいか不明ならまずは先生に企画書を見せて相談すること。チャンネルBANされた奴は退学もあるから注意しろよ!」


 V高の配信プラットフォームは、V高の親会社が経営している。なので、多少は大目に見てもらえると聞いている。

 AIを使った自動BANでは無いので、間違ったBAN、いわゆる誤BANは無いそうだ。

 もう一度、規約をよく読んでBANされないよう注意しなければ。



 自己紹介は次々と進んでいく。

 なかなか個性的な面子ばかりだが、俺は人を覚えるのが苦手だ。

 あとで少しづつ、名前をおぼえていくとしよう。


「あ、あの、私は星空(ほしぞら)ネルといいます! よろしくお願いします!」


 おお。ネルちゃん!

 同じクラスとは運命を感じちゃうなぁ。

 ネルちゃんだけはすぐおぼえたよ!


「趣味はピアノで、歌を歌うのが好きです。夢はオリジナル曲を発表すること。カラオケ配信もしたいと思っています」

「カラオケか。これも権利があるからな。音源は自分で用意しなければいけないから、結構大変だぞ。場合によっては配信アーカイブを残せなくなるから、事前にきちんと確認すること」


 なるほど。確かに楽曲も著作物だもんな。

 俺は歌が下手だからやることはないが、胸に留めておこう。


「あ、あの……先生」

「なんだ?」

「お花摘みに行きたいんですけど……」

「ああ、遠慮せず行って来い」


 ここでいう“お花摘み”はトイレに行くことだ。やはりネルちゃんでもお花摘みに行くのかー!

 なんて思って見ていると、なんとネルちゃんの首が、ポッキリ骨が折れたように直角に横に倒れた。


「ネルちゃん!?首がっ!?」

「トラッキングが外れたんだろ、気にするな」


 VR機器を外したからか。

 理屈はわかってても気になるわ!


 この作品は有名VTuber事務所が好きすぎて書かれたものですが、フィクションです。実在する団体、個人、VTuberとは一切関係ありません。

 誤字脱字があればお気軽にお知らせください。

 感想、評価もお待ちしております。たくさんの反応が励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ