表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

固体?液体?

なんとなく、スライムと冒険できたら楽しそうだなと思って書きました。

この物語を読んで、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

遠い昔。人間たちはモンスターたちと助け合いながら暮らしていた。


しかし、そんな生活に違和感を持った人たちが反乱を起こした。モンスターたちを襲い、ついには小さな村から略奪などをするようになった。反乱するようになった国に対して多くの国が軍隊を派遣したが、それまで平和だったこともあり、軍隊は苦戦を強いられた。


そんな戦いが数年続き、人々は疲弊し、多くのモンスターたちは森へと身を隠すようになった。そんな惨状を見た神は激怒し、地獄から魔王を呼び出した。


魔王と、地獄から来た魔王の軍は人類の戦いを次々と終わらせていき、魔王は大陸の中央に大きな浮島を築いた。魔王のいる浮島の周りには魔王軍や強力なモンスターが出現するようになり、人間は立ち入ることができなくなった。


それまで仲良くしていたモンスターたちも、戦いの間に人間たちから離れ、敵対するようになった。



それから十数年が経ち、人間たちは大陸の一部で固まって住むようになった。



ここは大陸の東の果てにある小さな村。優しい村長の下、少ない村人たちが農業などをして過ごしている。


今日も村人たちは農作業をして過ごしている。この物語の主人公も他の村人も同じように農作業をして過ごしていた。


農作業を終えて、家への帰り道。家で薪木として使うための木が不足していたため、少し寄り道して薪木にできそうな枝を拾うことにした。

森へ向かう小道はモンスターが出てくる可能性もあったが、この辺で日中にモンスターが出てくることはあまりないので特に気にせずに森へと続く小道へと入っていった。


日が暮れる前になんとか薪木に使えそうな枝を集め終わり、森から出ようと来た道を戻っていた時、横の茂みからガサガサという音がした。辺りを見回して、人の姿が見えないことを確信した彼はモンスターがいるのだと思い、咄嗟に走り出す。

少し走ってからモンスターが来ていないか気になった彼は後ろを振り返る。すると、今走ってきた小道に水色の液体とも固体とも言えないような見た目をしたものが見えた。本でしか見たことがないが、あれがスライムというものなのだろう。そんなことを思いながら、小道を走っていく。もう一度後ろを振り返ったが、あのスライムと思われるものが付いてきている様子はなかった。



小道を抜けると、既に日が落ちて暗くなりかけていた。モンスターに出会い、危ない目に合うかと思われたが、特に被害を受けることなく家に着くことが出来た。

家に着き、後ろに背負っていたカゴから薪木を取り出そうと思った時。カゴの中の枝が減っていることに気が付いた。今まで気づいていなかったが、おそらくあのモンスターと遭遇した時に落としてしまったのだろう。

残念に思いながらも、枝はまた明日取りに行くことにした。



翌日。作業を手早く終わらせ、今日も森へと向かう。昨日集めた枝が小道に落ちているといいなと思いつつ、森へと続く道を進んでいく。

ちょうど昨日モンスターと遭遇した辺りで、道に何かいるのが見えた。遠くからでも目立つあの水色はきっと昨日のモンスターであろう。おそるおそる近づいていくと、モンスターの近くに何か積まれているのが見えた。それは間違いなく昨日落とした枝たちであった。

なぜ、こんなにも綺麗に積まれているのか分からなかったが、モンスターが昨日遭遇した位置にいることからして、人間がやったわけではなさそうだ。すると、あのモンスターが落ちた枝を集めてくれたということなのだろうか。彼はモンスターに見つからないようにしながらその場で他の可能性を考えたが思い付かなかった。

もし、そうならばあのモンスターに襲われることはないのではないか。そんな考えが頭をよぎった。後々考えると罠の可能性もあった。油断したところをやられてしまうかもしれない。

しかし、この時の決断が彼の人生を大きく変えることとなった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ