用語解説(3)
五神祭編「五神祭」で出た用語の解説です。
1.ノブレス・オブリージュ
社会的地位・財力・権力には一般的に責任が伴うこと。高貴さには義務を強制するといったある種のモラルの一つ。
フランス語で「高貴な身分には義務を伴う」の意。
魔境では、「力を持つ者の義務」として認識され、「力を持つ者」というのは、主にエレメンターまたは本来の意味である貴族を示す。この概念自体は古来より魔境にあり、特に暗黒世界の登場からより広まった。貴族乃至皇族であれば、必ず学ばされる。
2.プラトン(前427〜前347)
アテネの名門に生まれた古代ギリシャの哲学者。ソクラテスに師事し、遍歴の後に紀元前387年アテネの郊外にアカデメイアを創設。知識・倫理・国家・宇宙に渡る諸問題を考察した。
魔境では、中世の帝国においてイデア論を以て魔法や魔術に影響を与えた人物と知られている。その影響は、学問でも多大で、聖教会が創った知性の枠を集めた指導的団体及び学園の総称とされる「アカデメイア」もプラトンに由来している。後世の哲学において、「哲学史は全てプラトンに施した注釈に過ぎぬ」と言われる程、大きな影響がある。それは、現代魔法や現代魔術においても、同様である。
2.アテネ
ギリシャ共和国の首都。古代ギリシャ文化の中心地であり、アクロポリスのパルテノン・エレクテイオン等の遺跡がある観光都市。1896年第一回オリンピック大会の開催地。
2.ユスティニアヌス(483〜565)
ビザンツ帝国の皇帝。バンダル・東ゴート・西ゴート南部を征服し、ローマ帝国領を回復。法典を編纂させ、聖ソフィア大聖堂を建立した。529年、アカデメイアを異教思想の温床として閉鎖する。
3.勝海舟(1823〜1899)
江戸末期・明治の幕臣・政治家。蘭学を学び、砲術・航海・測量で一家を成す。1860年咸臨丸で太平洋を横断。西郷隆盛と会見し、江戸城を明け渡す。
3.月華
月と花。月光。月暈。
魔境では、神格武器の名前として知られている。江月華が持つ木・光属性を主とする神格武器。
4.襲
「襲の色目」の略。
「襲の色目」とは、衣服の裏表、また重ねて着る時の表上下の色の配合のこと。男女共に季節により使用する色目に決まりがあった。
4.白藤
襲の色目の名。表は薄紫、裏は濃紫。春に用いる。
4.五行説
中国古来の世界観で、木・火・土・金・水の五つの要素によって自然現象・社会現象を解釈する説。五行相克は火・水・土・木・金の順に、後者が前者に打ち勝つことで循環するとし、戦国時代の鄒衍などが説いた。また、五行相生は木・火・土・金・水の順に、前者が後者を生み出すことで循環するとし、前漢の劉向などが説いた。
魔境では、古代より魔法・魔術の根幹を成す概念であり、現代魔法にも影響を与えている。
5.南史
中国の二十四史の一つ。南朝(宋・斉・梁・陳)の百七十年間の歴史を記した史書。八十巻。本紀十巻、列伝七十巻。唐の李延寿選。高宗の治世中、649〜683年に完成した。
5.孔融(153〜208)
後漢の儒者、詩人。字は文挙。魯の人。孔子二十世の孫。北海の宰相となり、孔北海とも呼ばれる。建安七子の一人。漢室に忠誠を尽くしたが、曹操に疎まれて処刑された。
6.重商主義
18世紀のイギリス等において、国内市場を外国製品から保護する一方、国産品の輸出を奨励し、外貨を多く獲得しようとした経済政策。マーカンティリズム。
主として、16世紀前半から18世紀前半にかけてヨーロッパ各国に支配的にみられた経済政策とそれを裏付けた理論。
幕間.嫦娥
月の異名。
淮南子の覧冥訓、また後漢書の天女志より。中国で、古代伝説上の人物。夫が西王母から貰い受けた不死の薬を盗み、月に逃げ込み蟇に変わったと伝えられる女。
幕間.劉備(161〜223)
蜀漢の建国者。諡は昭烈帝、字は玄徳。漢の後裔と称して、黄巾の賊を討ち、勢力を得、荊州で諸葛孔明を参謀とした。221年に後漢を継ぐと称して成都で帝位に就き、漢と号した。
幕間.劉邦(前247〜前195)
前漢の初代皇帝。廟号は高祖。江蘇省沛県の人。中流農家に生まれる。前209年陳勝・呉広の乱に続いて挙兵し、優れた人間的包容力を以て配下に人材を集めた。前206年、項羽に先んじて関中に入り、秦を滅ぼした。前202年の垓下の戦いで項羽に勝ち、天下を統一した。
幕間.関羽(?〜219)
蜀の武将。張飛と共に劉備に従い、赤壁の戦いで軍功を立て蜀の建国に貢献した。後に呉に捕まって殺された。義勇の人として知られる。
幕間.張飛(166〜221)
蜀の武将。関羽と共に劉備に仕え、雄壮猛威の将であった。温情を欠いたために部下に殺された。
幕間.諸葛亮(181〜234)
蜀漢の丞相。字は孔明。山東の名族。三顧の礼で劉備に迎えられ、赤壁の戦いで曹操を破り、四川を取って蜀漢を建て、魏・呉と天下を三分した。劉備の死後は四回北伐して魏と戦い、魏の五丈原の陣中で病没。兄弟はそれぞれ魏・呉に仕えている。
幕間.英雄
才知・気力・武力に秀で、偉大な事業を成し遂げる人。
魔境では、神話時代の悪魔・怪物を滅ぼした者、すなわち英雄神のことを言う。または、古代から現代までにおいて、武勇に優れたり、才知に秀でていた者、加えて悪魔を滅ぼした者を指す。他にも、英霊となった人物の精霊となる前の人間であった頃を示すなど、多義的。しかし、偉業を成し遂げたことは共通する。
8.オリンピア
ギリシャのエリス地方にあった聖地で、ペロポネソス半島北西部にある遺跡。ゼウスの神殿があり、古代オリンピック競技発祥の地。
魔境では、毎年五神祭が行われる場所となるフレア帝国の都市を言う。
8.第三次産業
イギリスの経済学者クラークによる産業分類の一つ。商業・運輸・通信・金融・公務・サービス業などを言う。日本の統計においては、電気・ガス・水道業を含める。
8.コロッセオ
ローマの円形闘技場のこと。
12.数珠
仏教において、念誦の回数を数えたり、仏・菩薩を拝んだりする時に手に掛ける仏具。珠の数は人間の煩悩の数を表し、基本は108個。しかし、宗派によっては、54、27、36、18など異なることがある。
魔境では、本来の用途に加え、仏教系魔法や魔術において助けとなる魔道具、仏具となる。
12.金剛杵
古代インドの武器で、後に密教で煩悩を打ち砕く仏の智慧を象徴する法具となる。金属製で、両端の枝の数により、独鈷・三鈷・五鈷などに分かれる。
魔境では、仏具・法具または準神格武器として利用されることがある。
13.サピア(1884〜1939)
ドイツ生まれのアメリカの言語学者。アメリカインディアン諸語の研究から出発し、文化類型とパーソナリティの研究に新しい方向を示唆し、心理学的を方法との結びつきに道を開いた。特に、文化の全体的類型とそれに対する個人的変化の問題に注目し、人格形成と文化類型とは相関的であることを主張。これを、「サピア・ウォーフの仮説」と言う。史的言語、比較言語学の発展に貢献した。
魔境では、現代魔術の根幹を成す記号学の一つである「語用論」という記号とその使用者との関係を研究する分野に多大な功績をした人物として知られる。母語とする言語により世界の認識、世界観の形成に差ができるため、魔法・魔術は専用の言語を用いることが最適であるということを示したのが、「サピア・ウォーフの仮説」である。
13.ウォーフ(1897〜1941)
アメリカの言語学者。サピアの指導を受けてアメリカインディアン諸語の調査研究に従事した。一言語の文法構造や語彙体系と、その言語を用いる民族の思考様式との間に密接な相関関係があることを確信し、「言語相対説」を唱えた。
言語相対説とは、人間の思考・世界観などは話者の母語に依存しているという考え方であり、「サピア・ウォーフの仮説」とも言う。
魔境では、サピア同様に魔法・魔術界に影響を与えた。また、現代魔術の「語用論」だけでなく、「意味論」、「構文論」にも貢献した。前者は、記号とそれが指すものとの関係を研究する学問、後者は一体系内の記号同士の関係を研究する学問である。
それまで感覚的だった使用言語と魔法・魔術の関係を研究する学問に一石を投じた。
14.青蛙
アマガエルのこと。
神の名。
魔境では、仙人が住む道山、青蛙山として知られている。
14.瞋恚の炎
仏教において、瞋恚の激しさを炎に例えた語。激しい怒り。
16.樫
暖地に自生する常緑高木で、コナラ属の一群の総称。双子葉類で、ブナ科。高さは約20m。建築材や家具などに用いられる。
「オーク」は、カシワ・カシ・ナラなど、ブナ科の大木になる樹木の総称。
17.鎌鼬
鎌風とも言う。突然鎌で切られた様な傷を受ける怪異現象の一つ。出血もなく、痛みも感じない。塵旋風、真空説、寒冷説、電気説など様々な説がある。雪国に多く見られ、越後七不思議の一つに数えられている。また、神奈川地方ではカマカゼ、静岡地方ではアクゼンシカゼと言われた。かつては、イタチの様な魔獣の仕業とされた。
魔境では、二つの存在を言う。イタチが魔力を得て魔獣へと進化したイタチ。または、イタチが内在的にその「モナド」を「欲求」によって「理性的精神」へと本質を変化させた妖怪としてのイタチ。一般的に、妖怪の鎌鼬の方が魔獣よりも強い存在とされている。
17.吼天氏
天でほえるものの意から、風の別名。
魔境では、神格武器の名前として知られている。石田魁が持つ風属性を主とする神格武器。
18.熊鷹眼
クマタカが餌を探し求める時の様な鋭い目付き。凶暴で貪欲な目付き。
19.妖怪
日常の経験や理解を超えた不思議な存在や現象のこと。
魔境では、特殊な特化型精霊の一つとして知られている。本来は、「裸のモナド」であった無生物や「動物精神」の状態である獣が「欲求」によって「理性的精神」へと内在的に変化し、魔力を得た存在。最初から特化型・汎用型精霊であった怪物と区別して魔境では使われる。精神の器である肉体が死んでいなくとも、妖怪となった時点で魔導生命体の一つとして見られる。
19.乃至
または。もしくは。
〜から〜まで。
19.雪と墨
真っ白な雪と真っ黒な墨の様に二つの物が正反対であること。また、甚だしく相違していることの例え。月とすっぽん。
21.墨痕淋漓
筆で書いた文字が黒黒と、生き生きとして勢いのある様。墨の跡が鮮やかな様子。「淋漓」は水滴が滴り落ちる様子。
21.黒風
荒い風。黒雲や砂塵を伴って吹く強い風。暴風。
魔境では、一時的解放または魔法の一つして知られており、主に「吼天氏」の一時的解放の名前となっている。
21.沍陰
陰気が堅く凍り結ぶ。非常に寒いこと。
21.ホワイトアウト
雪原で一面の雪の乱反射のため、あるいは猛吹雪の中にいるために、天地の区別や方向・距離などの感覚が失われる現象。
魔境では、聖句または魔法の一つして知られており、主に「六花」の聖句の名前となっている。
22.染瀚
筆を墨に染める。字を書く。
魔境では、聖句として知られており、主に「墨竹」の聖句の名前となっている。
もし、設定などで疑問点が有りましたら、細かい設定は「設定編」で書いてありますので、下記のURLから行けます。
https://ncode.syosetu.com/n6290hd/




