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月影のエレメンター(なろう版)  作者: ハイエナ=エレメント
五神祭編第一章・迷宮
21/109

存在と時間(3)・第十九話

・縮地

 中国(後漢)の費長房が地脈を縮めて千里先を前に現したという『神仙伝』の故事より。

 空間属性の《瞬間移動》とは似て非なる術である。

 トイラプス帝国にのみ伝承している。

 視覚情報を失ったASへの銃弾は一瞬、命中したかに思われた。




 しかし、《perfect vision》を用い、四人の位置情報に常に注意を払い、正確に把握していたASは後ろに低く跳ぶことで大半の銃弾をかわした。

 それでも、一発だけ、佑聖ゆうせいの銃弾がASの右足に着弾した。その弾は当たると同時に《バインド》を発動し、淡い光を発しながら変形を始め、三メートルを越える長さの金属線となり、ASの両足を数秒もせずに縛った。

 両足の自由を奪われたASは背中から地面に着地してしまう。

翔祐しょうすけ! 今がチャンスだ。冬輝とうきも! 一撃離脱で』

『了解』


 翔祐しょうすけ冬輝とうきはそれぞれに得物えものを握りしめ、一気に距離を縮める。思いのほか丈夫だった金属線に苦戦するASは、解くのを一旦諦め、後回転によって起き上がる。

 体勢の整っていないASに対して、翔祐しょうすけは頸元に突きをする。咄嗟とっさに長刀によって守りの構えを取ったが、持ち手を両断される。


「《石化》」

「《斬鉄化》」

 ASはくびを傾けることで突きを避けようとするが、それに対応する様に翔祐しょうすけは刀を振り下ろす。

 《石化》によってダメージを軽減しようとするが、《斬鉄化》で処理される。だが《身体能力強化》を発動し、即座に後ろに退くことによって傷は深くはない。


 戦闘開始から初めて与えたダメージであったが、勢い良く振り下ろされた刀はASのすねと一緒に金属線を切断してしまう。というより、ASがそうなる様に巧みに動いたのだが。

 足の束縛から解放されたASは体をひねり、手を地面に添えて華麗な着地を果たすと、右手に握る半分となった長刀を下段から繰り出す。


「スイッチ!」

「それは違う作品!」


 翔祐しょうすけはASの体勢を崩すため、剣先にわざと力強く刀を当てる。

 当然力勝負では相手にならず刀を持った右手が反動で後ろに飛ばされる。しかし、冬輝とうきが叫びながらジャンプし、翔祐しょうすけの背中から登場する。

 その叫んだ内容に思わず佑聖ゆうせいが反応してしまうが。


 冬輝とうきを目視したASは不利と判断し、右手に持っていた長刀を冬輝とうきに投げつける。

 それを左手の墨竹で弾いた冬輝とうきは、六花で冷気を放ちながら剣を振りかざす。左手の甲でそれをふわりと受け流すASだが、左手が凍り付いていく。

 しかし、右手で瞬時に攻撃に転じようとし、冬輝とうきは墨竹でそれを受けるが、止め切れずに後ろへ大きく飛ばされる。

 当然、剣と素手ではどちらが不利かは言うまでもない。剣による防御により、ASは右手に少しダメージを負う。




 そして、冬輝とうきが後ろへ跳ぶ瞬間を待っていたさとし佑聖ゆうせいの二人がいた。

 二人はリロードを終え、その拳銃に刻まれた魔法式を完全に展開する。

・仙術

 魔力を使用した術。忍術と同様に魔法の派生。

 地球の東アジア圏を中心にして、「不老不死」を目指し、俗世、法則から離れることを目的に形成された。

 古代では、使えるエレメンターを「仙人」と呼び、山奥に住んでいたが、現在では一般化しつつある。と言っても召喚者の中では玄羽くろうから教わった山滉穎やまこうえいしか使えず、トイラプス帝国内でしか使われていない。

 「科学的概念」から逸脱するため、人によっては一生かかっても体得できない可能性がある。ちなみに、《縮地》も仙術の一つである。

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