ミリアリアの習慣(2)
ジークフリートは、内心動揺していた。
「これは……、どういうことなのだろうか……。ミリアリアから誘って……。それはないな……。なら何故だ? 分からない……。そして俺は、これをどうしたらいいんだ……」
せっかくのミリアリアの素肌の感触を離しがたいジークフリートは、昂る自身を気合で宥めながらも、腕の中の柔らかく甘いミリアリアの存在を全身で堪能していた。
そして眠れない時間を過ごしていたジークフリートが気が付いた時には、陽が昇っていたのだ。
そこで、遅れてジークフリートは、気が付いたのだ。
このまま裸のミリアリアを抱きしめていたのでは、帰って来て早々、寝ているミリアリアを襲ったように見えてしまうと。
そんな事実無いのだが、もしミリアリアに寝ている間にあんなことやこんなことをジークフリートがしていたなどと勘違いの上嫌われたらと考えると精神的ダメージが大変なことになっていた。
だからこそ、その身に起こる悲劇を回避するため、ミリアリアが起きる前に寝間着を着せてしまおうと考えたのだ。
朝のひかりの中で見るミリアリアの裸に色々と欲望が滾りそうになるのを必死に耐えながら、ミリアリアに寝間着を着せようとしている時だった。
小さな欠伸と共にミリアリアが目を覚ましたのだ。
そして、目の前のジークフリートを見て花が綻ぶような笑顔で言ったのだ。
「あら……、ジークフリートさま……。おかえりなさいませ。あらあら? えっと、これはどういう状況なのでしょうか?」
そう言って首を傾げていたのだ。
どう見ても、ミリアリアを襲っているようにしか見えない状況にジークフリートは、言葉を失っていた。
しかし、それよりも前にミリアリアが顔を赤くして慌てるように言ったのだ。
「きゃうぅ……。ジークフリートさま……。お恥ずかしい所をお見せしてしまいました……」
そう言った後に、自身の幼いころからの習慣についてジークフリートに教えていたのだ。
それを聞いたジークフリートは、ミリアリアに言ったのだ。
「分かった……。しかし、もう裸で寝るのは止めてくれ……。どうしてもというのなら俺といる時だけにしてくれないか? まぁ、その場合ただ一緒に寝るだけということはできないと思うけどな」
そう言われたミリアリアは、全身を紅く染めてか細い声で言ったのだ。
「ジークフリートさまぁ……。か…必ず寝間着を着て寝ますぅ」
そう言ったミリアリアに艶のある微笑みを向けたジークフリートは、少しだけ不満そうに言ったのだ。
「俺としては、歓迎なのだがなぁ」
「もう! ジークフリートさまの意地悪!!」
「くすくす。本当だよ?」
「もう……」
この出来事から、ミリアリアの習慣もとい、悪癖は完全に直ったのだった。
これにて、番外編も含めての完結となります。最後までお付き合いいただきありがとうございました。




