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女神を好きになった平凡の勇者は、最強となる。  作者: 常陸氏治
二年も想って
2/5

勇者

和睦が決まり2年が過ぎる。

とある村でとある酒場で

情報集取していた。

「この洞窟で女神がいると?」

向かい席に座るは、

筋肉隆々の30代くらいの男。

「ああ!

そうだぜ。

ここに女神がいる噂だ。」

「・・・そうか。

ありがとう。」

「でも、兄ちゃんよ。

なんでそんなことを聞くんだ?」

「もちろん会うためだ。」

「兄ちゃんよ。

・・・もう戦いは終わったんだから

今さら恨みを晴らすような

ことは、やめたほうが

いいんじゃねか。

若いんだからよ!」

会ったばかりの人にそう

心配と優しい言葉に

平和になったなと

感じる。

「終わったら考えることにする。

有益な情報だったから

ここは、奢らせてもらうよ。」

テーブルにお金を置き立ち去る。

泊まっている(そこそこした)

宿の戻り自分の部屋に入ると

長い黒い髪の女性が

椅子に座って本を読む。

いつもの黄色軽装ではなく

若葉色のネグリジェ。

俺より二つ下の同期の彼女は、

俺が帰るまで・・・

待っていたのだろうか?

(流石は俺の相棒!

なんだか感動する・・・

いや、普通に本を読んでいた

だけなのでは?)

聞こうかな思ったけど

どうでも良さそうなことなので

やめる。

読んでいるその姿は、

真面目と才媛で穏やかなそうな

イメージだろう。

だけど違う。

俺はいつものように

向かい席の椅子に座ると

本を閉じ満面な笑顔で

此方を見る。

「おかえり!

成果はあった?」

こんな風にスゴく元気で・・・

あれ?

読書中断するの?

「ああ。

スターダスト洞窟にいると

地元の人が言っていたよ。

南に進んで険しい山を

登るといるらしい。」

彼女もとい小田白鵺(おだはくや)は、

少し暗い表情になる。

「・・・そうなんだ。」

「・・・わるい、

女神と戦って憎しみがあるのは

スゴく理解できるから

自分を抑える自信がなかったら

待っていても構わない!」

彼女が暗い顔をするのは

俺が女神の情報を得るとき。

2年前に和睦しても

戦った俺たちは憎しみは

消えてくれない。

(俺はあの女神と邂逅しているから

女神には憎しみは

全然ないと言える。)

そんな俺とは違い神つまり

女神も憎悪の対象にしていても

不思議ではない。

「・・・え!?

違うよ、別に憎んでは・・・

あの女神は、少し妬んで

いるかな?」

妬む?

二人だけで旅をして

相棒にはかなり理解していると

思ったけど・・・

まさか翡翠色した髪で究極の美少女のパラスを妬むとは・・・

確かに絶対的な美しいさもあって

仕方ないか。

うん。

仕方ない。

「・・・ああ!

そう言うことだったのか。

配慮が足りなかった。

ごめん。」

頭を軽く下げ上げると

不思議そうに見ていたけど

何故かどんどん

顔か赤くなる白鵺(はくや)

「配慮ことは・・・

わたしの気持ち理解したの?」

スゴく乙女そうなリアクションで

俺は少し混乱してきた。

(・・・この反応は

憎んでいないから・・・

なら恋焦がしい・・・

なら妬むとは・・・・・

うーーん。

好きな人が一目惚れしたとか?

・・・あっ!

おそらくこれが近いのだろう。

フフ、我ながら冴えている。)

そう。

彼女も女神に好きになったんだ。

まさか相棒が同じ相手と好きに

なったライバルになるなんて。

それなら俺と二人で

旅する理由も謎だったけど

ようやくこの二年間で

理解するとは。

理由を聞いても

恥ずかしがって話を逸していた

からな。

「ああ、分かってしまった、

今になると

複雑になるけど・・・。」

「・・・うん。」

「それでも俺達は相棒で

好敵手だ!」

「・・・うん。

・・・・・・・・んっ?

好敵手?」

首を傾げたのだけど

何故?

白鵺とは好敵手として

正々堂々とどんな結果になっても

相棒でいようと意味だったけど、

伝えられなかったのかな?

「白鵺には好敵手か

想っているかは・・・色々と

困惑していて

うまく言えないけど

俺は白鵺の想いを大事に

したいと想っている!」

彼女も荒んでいた時があったの

かもしれない。

俺のように。

そして同じ好きになった女神に

濁りきった心を

浄化してくれたのかもしれない。

そう俺もそうだったから!

「・・・わたしの想いを

大事にしたい・・・

あわわ!?

フリードリヒも・・・・・

その・・好きなの?」

顔をかなり赤らめ

期待と嬉しいさがない交ぜに

なった声音で訊ねる。

「そんなの好きに決まっている。

ハイパーウルトラ

全宇宙終焉の爆発(ビック・リップ)のような規模で

だーーーーーーーーーいぃぃぃ

好きだぜ!!」

そう声を聞いたら

魔力は無限に溢れるのでは

世界を救えるのでは

そう想えるほど

支離滅裂になるほど

好きなんだ。

パラスが!

「はううぅ・・・。

わ、わたしも・・・好きだよ。

えへへ。」

スゴい嬉しそうに笑っているが

相棒が想い人に好きと

熱弁する表情とは、思えない。

い、いや

もしかしたら

好きな人が褒められて

喜んでいる・・・いや、

これこそ無理があるよな。

「・・・悪いけど俺は

変な高揚感で

支離滅裂なことを言って

しまった気がするから

この話はここまでにしよう。」

「そうだね。

でもそんなに

好きなんて・・・

わたし幸せだよ。」

幸せ?

もしかしたら彼女・・・

支離滅裂状態より

悪化しているのでは!?

「じゃあ、そろそろ寝るから

自分の部屋に行ってくれ。」

「はーい。

・・・よかったら

一緒に寝ない?」

「そーゆ、からかいはいいから。」

俺がシッシッと

早く出ていけと、手を

振り払うように動かす。

「ぶー、本気なんだけど!」

不満そうに頬を膨らみ

軽く睨んでくる。

「はい、はい。」

軽くあしらい。

すぐペッドで横になる。









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