海底の夢
家に着いた俺はベットに横になった。何もする気にならない。
試しにスマホをいじり始めたが、やる事もやりたい事も無かった。
仕方なく周りがやってるからと始めたソシャゲーを起動した。
しかし、精神的な疲れからか、自分でも気がつかない間に寝てしまった。
夢の中で俺は暗い海の中にいた。
ここは、海の中にも関わらず息ができ、苦しくない。海の中に沈んでいながらも、フワフワと浮いているようだった。
「また、この夢か...」
この夢では、意識がはっきりしていて、いわゆる明晰夢という状態になる。といっても暗い海の中という場所を変更することはできないが。
「よし、始めるか。今日の相談は、後輩くんの恋人との関係についてで...」
俺はいつも自分が他人にした言動をこの夢の中で振り返る。
相手の話にうまく相槌できたか
返答は正しかったか
自然な表情だったか
自分が嫌われない為に相手の事を考える。
相手に嫌われて一人になるのが嫌だから。
そして、自分自身に採点した。
「今日は85点かな、まぁまぁといったところだろう。やっと一息つけるわ〜。でも、恋愛相談なんてしないで欲しいよ。童貞で彼女無しなのに話聞くのは辛い...ってあれ?」
ここで俺はある異変に気づく。
夢が終わらないのだ、いつもであれば目が覚めるはずなのに、いまだに俺は暗い海の中にいた。
「まだ採点しきれてないことあったか?いや、今日あったのはこれぐらいだし...」
そうこう考えいるうちに、自分の体がどんどん沈んでいるのに気がついた。
「はぁ!?やばい、ちょっと待て、おい!!」
抗おうと思っても体が動かない。それどころか意識が遠のいていく。
俺はもがくことすらできず、海底へと沈んでいった。
どうやら主人公は童貞らしいです。
12/4修正しました。