表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/147

イーレスクにて

グラムには何も言わずカップに丸い氷をいれ上から琥珀色の液体を注ぎカップを渡す


「これはもしかして・・・・・」

「いや」

「そんな筈はない」

「アレはドワーフの秘蔵酒」

「外に出る筈がない」

「じゃが・・・・・」


グラムは小さく呟いていたが耳の良い私やシュネーには丸聞こえである


聞こえないフリを続けながら自分とリグルの分を順に注いでいく

シンシアはクロエがワインを注いでラルクにはシュネーがワインを注いでいく


以前この酒を振る舞ったが強すぎて女性陣4人は満足に飲めなかった


「それじゃあ乾杯しましょうか」

「リグル」

「乾杯の音頭をお願い」


「わっワシか???」

「まぁ良いわい」

「んっんっ」

「ゴホン」

「では長き友に」


突然のムチャ振りに一瞬戸惑ったもののリグルは短い一言で杯を掲げた


「友とこれからの商売に」


グラムがそれに続く


「乾杯!」


掛け声と共に一気に酒を煽る


私達3人に注がれたのは創造魔法で作られたモルトウィスキー

二度目となるリグルは苦もなく飲み干し満足そうにカップをテーブルに置いた


対してグラムは目を白黒させて驚いていた


「ちょっと強すぎたかしら?」


「いや」

「ワシはドワーフの国以外でこのような蒸留酒を飲んだのは始めてでな」

「香りも良いし味も良い」

「この酒を何処で?」


「入手経路は内緒です」

「でもそう遠くない未来には普通に流通させますよ」


リグルが手酌でもう一杯注いでいる間に別の瓶を取り出した


「それも同じ酒なのか?」


「いいえ」

「そっちのはウィスキー」

「これはジン」

「こうやってライムを搾って入れると美味しいわよ」


グラムはジンが苦手なようで顔をしかめた


逆にシンシアはジンが気に入ったようだ

初めはレモンを入れて次にライムを入れて飲んでいた

特にジンライムが良かったらしく3杯目を注いでいるところだ


「しょう言えば」

「グラムが不死ってどう言うこと?」


流石のシンシアも始めてのジンに酔ってきたらしく少々呂律が回らなくなっている


「あぁ」

「ワシは龍を独りで倒したわけではない」

「故にその血を浴びて不死となったのもワシだけではないんじゃ」


「そんら話しは聞いらことないわ」

「んくっ」


「そらそうじゃろう」

「皆は暫く気付かなんだからな」

「そしてワシ以外の皆は早々に表舞台から身を引いた・・・・・・・」

「かく言うワシも今は隠居してリグルとして生きておる」

「・・・・・・・・・」

「皆とは久しく会っとらんな」


「そうじゃな」

「ワシとリグルでさえ100年会わなんだ」

「他の者達は何処でどうしておるのやら・・・」


老人二人がしみじみと語り合っていた

ちょっと強いお酒が過ぎたらしい


だが酔いを覚ますのも無粋なので各々好きに過ごすことにした


ー・ー


「おはよう」

「アリエルは朝が早いのぅ」


「おはようグラム」

「二日酔いは大丈夫?」


「ガッハッハッ!」

「何のこれしき」

「酒に負ける程老いてはおらんつもりじゃて」


私の朝は早い


ラルク共々あまり睡眠が必要ではないのもあるが若い頃からの習慣でどれだけ夜更かししようと起きる時間は同じだ


時計はないがおそらく5時くらいだろう


「おはようアリエル、グラム」

「朝市が出ておって中々良かったぞ」


リグルが朝の散歩と言うか運動から帰ってきたのだろう皮の薄いマンゴーのような果実を丸噛りにしている


滴る果汁が髭を濡らし赤い斑になっていた


「良かったらお前達も食うか?」


腰に吊るしていた革袋の中身をテーブルの上に出して勧めてくれた


「有り難う」

「何て言う果物なの?」


「さぁな」

「ワシはあまり果物の名前には興味ないんでなw」


リグルが知らないと言うことはこの地方の果物なのだろう

1口噛ると口の中に果汁が溢れ出し溢れないように啜った

爽やかな酸味の後に甘さが口の中に広がる

果肉は桃に似た食感で美味しい


「ソイツの名はヴァンパイアプラムじゃ」

「豊富な血のように赤い果汁が特徴で食べた後ヴァンパイアのように口が赤くなるのがその名の由来じゃ」


グラムも1つ手に取り両手でひとしきり揉んだ後噛り付いて果汁を啜った

その果汁を啜る姿はヴァンパイアと似ていなくもないだろう


「おはようございます」


「おはようラルク」


ラルクは朝の鍛練の後シャワーを浴びたようで濡れた髪を布で拭き取りながらやって来た


この世界にはまだタオルが無い


タオルや軍手等の編み機を作ればそれで一儲け出来そうではある

絨毯も手織りと刺繍が主流なので非常に高価である

その為宿や酒場等は床はいつも泥や砂で汚れていた


高級ホテル等は階段前や奥へ続く通路の前に毛皮を敷いて泥や砂を落とすのが一般的である


泥落としのマット等も作れば需要が有りそうだ


「おはようございます」

「紅茶を淹れましたのでどうぞ」


クロエがテーブルに温かい紅茶を並べてくれた


「有り難うクロエ」


「ぅー」

「おはよー」


一息ついた頃シンシアがシュネーに支えられながら部屋に入ってきた


ボサボサの頭を掻きながら気だるそうにしているところを見ると昨夜飲み過ぎたのが祟っているのだろう


席に着くとクロエが冷たい水を差し出した


「ありがと」


冷たい水を一気に飲んで落ち着いたのか座ったまま両手を広げ延びをするシンシア


昨夜グラムが泊まっていたのでいつもよりちゃんとした服ではあるがそれでもシャツが持ち上がり細いお腹と小さな臍が丸見えになった


「ところでリグル」

「朝市は他に何か面白いものはあったか?」


グラムはさりげなく視線を外しリグルに話しかけた

なんだか気を遣わせてしまっているようで悪い気がする


しかし当のシンシアは気にした風もなくカップを手に取り紅茶を飲んでいた


「朝市にお出掛けになりますか?」

「聞いた話ですと朝食用の屋台も有るそうです」


クロエとシュネーでシンシアの髪に櫛を入れて寝癖を取っていく


「アタシはもう少し時間かかるから行くならお先にどうぞー」


昨夜の深酒の件もあり今朝の食事は用意して貰っていない


ならば朝市で食事よしようと言うことになりクロエを残し5人で朝市へ行くことにした


ー・ー


「やっぱり朝市は活気があるわねぇ」

「色んな屋台があって面白そう」


「良い香りがしてるにゃ」

「にゃにか芳ばしい薫りがするのにゃ?」


そこかしこに湯気の立ち上る屋台があって煮物焼き物乾き物と様々な料理が売っている


その中にドルジュやヴァルムートでは見かけなかった屋台を見つけた


「この薫りは・・・・」

「まさか珈琲?」

「リグル」

「この辺りでは珈琲を飲む習慣があるの?」


「いや」

「ワシが知る限りこの世界に珈琲は無い」

「ワシもそこまで執着が無かったから探そうとはせなんだが・・・・」

「ここいらで珈琲豆が採れるのか?」


「はて?」

「珈琲とは何ですかな?」

「ワシも聞いたことがない」


「これが本当に珈琲なら飲んで見たいものです」


ラルクですら誘われるとは恐るべし珈琲


しかし焙煎して粉に挽き濾して飲む珈琲等は嗜好品であり贅沢の象徴のようなもの


はたしてこの世界の人々がそこまで手の込んだ飲み物を欲するのだろうか?


「いらっしゃい」


笑顔もなく中年の女性が声をかけてくる


大きめの手押し車の屋根から布を張って店の前に影を作ってある

柱にメニューらしい木の板がぶら下げてありソコには〈レギュラー〉〈ソイラテ〉〈ソイチャイ〉と書かれている


「どれがお薦め?」


聞くと女性は煩わしそうに溜め息を着くと私を睨み付けた


「冷やかしかい?」

「違うならメニューの上から選ぶもんだ」

「大抵の店は自慢の品を一番上に書くもんさ」


そう言うと水の入ったヤカンを火にかける


驚いたことにこの女性が使っているのは七厘だ

この世界でも耐熱煉瓦はあるが七厘は無い

そして薪ではなく木炭を使っている


薪ではなく木炭をだ


間違いない

転生者かその関係者だ


「じゃあレギュラーのブラックとソイチャイを1つずつ」

「皆は?」


「すまんがソイラテとは何じゃ?」


「レギュラーの粉を大豆の煮汁で煮出したもんさ」


女性はそっけなく答える


この接客のせいで客足が伸びないのか客足が伸びないから機嫌が悪いのかが良くわからない


「豆の煮汁とな?」

「はて・・・・」

「豆乳のことか?」


リグルの呟きに女性の目が見開かれる


今まで見てきたどの町でも豆乳を飲む文化は無かった

大豆はあるが煮炊きで食べるものであり豆乳や豆腐は作る文化はないのだ


「ワシはソイラテをくれ」


「私はレギュラーをお願いします」


「ソイチャイって何ですかにゃ?」


「ソイチャイは豆の煮汁で紅茶を煮出したもんさ」

「・・・・・・・・」


「アンタ達・・・・・・」

「いや」


女性は何かを言いかけたが黙ってしまった


シュネーは迷っていたが結局何も頼まずじまい

だが女性は気にするでもなく黙々とオーダーの品を作っていた


小さな金属のポットに挽いた豆と砂糖らしき物を入れてヤカンからお湯を注ぐ


それを熱した砂の中に埋めるようにすると中が沸き立ち珈琲を煮出してくれる

同じ要領でソイチャイも煮出していく


「トルコ式ね・・・・」


私の呟きに女性が反応するがそのまま黙々とオーダーを作り進めていく


カップは持ち込みなので自分の物を差し出すと各々注いでくれた


「良い薫り」

「小麦用の石臼で挽いているのね」


チャイを少し飲んでみたが甘すぎず上品で薫りが高い

豆乳独特の味があり表面に湯葉が張っているのはご愛嬌


2口飲んで魔法を使い軽く冷ました後シュネーにあげた

興味津々で見ていたが如何せん猫舌な彼女は頼むのを諦めていたらしい


「ん・・・・・」

「良い豆使ってるわね」

「ダークローストの濃い目ね」

「エスプレッソみたいで美味しいわ」


「・・・・・・」

「貴女」

「コレが何か知ってるの?」


「ある種の豆を焙煎して粉に挽いて煮出した飲み物でしょ?」

「熱した砂を使って直接煮出す方法が特徴的よね」


「・・・・・・・・・」

「貴女」

「日本って言葉知ってる?」


「それを知りたいなら今夜シュテッヒパルムシュロスまでおいでなさい」

「フロントでアリエルに呼ばれたと言えば話が通るようにしておくわ」

「その時には商売道具を忘れずにね」

「家族や友人を連れてきても良いわよ」

「歓迎するわ」


そして全員分の代金として金貨を1枚周りに見えないように握らせた


「今夜会えるのを楽しみにしているわ」


それだけを言い残すと返事も聞かずに立ち去った


ー・ー


「アリエルは本当にキザじゃなぁw」


「何よもー」

「そんなこと言われたらせっかくの気分が台無しじゃない」


「すまんすまんw」

「じゃがシンシアがいても同じことをしたじゃろう」


と言うよりも私がしなければおそらくリグルが同じようにホテルへ呼んだだろう

だが同じ呼ぶならば同姓の方が都合が良いのは確かだ


「もしシンシアが気に入れば・・・・・」

「間違いなく気に入るだろうけどw」

「ホテルで出すようになれば旅の楽しみも増えるじゃない?」


「そうですね」

「広い地域で飲めるとなれば嬉しいですね」


「さっきのチャイも美味しかったにゃ♪」


「でも本当はミルクで煮出すんだよね」


「ミルクって山羊や羊の?」


「本当は牛のミルクね」

「でも山羊や羊のミルクでも野性味があって美味しいと思う」


「それは飲んでみたいですのにゃ」


おそらく近いうちに飲めるようになるだろう

だがそれも彼女がホテルまで来ればの話だが


「食べ物は肉と果物が多いわね」

「冒険者が多いせいか魔法で冷やしてるものも多いな」


「ここはロスガルン地方の玄関口」

「北に向かえば高地へ西に向かえば火山地帯へと続く分岐点じゃ」

「特に火山地帯へ向かうにはここが最後の大きな街となる」

「この先はどちらも作物を育てるには適さぬ土地じゃから自然とこの街は人や物資が集まり栄えとる」


市場を見回しても冒険者らしき腰に剣を帯びた人が多く杖を持った人もチラホラ散見できる

ドルジュの方が大都市だったが冒険者の割合はこのイーレスクの方が多そうだ


「この街は冒険者で栄えてるのね」


「そうですね」

「統一される前は穀倉地を奪い合って戦争をしたりキナ臭い地域だったようですが」

「ミリア教が進出してきて平和になると火山地帯や高地のダンジョンへ向かう冒険者が増えて栄えてますね」


「以前に比べ防壁が増設されて街が膨れ上がっとる」

「各地の冒険者達が増えとる証拠じゃな」

「今まで護衛が主な仕事じゃったのがこれからは探索が主となるじゃろう」

「旅人も増えるじゃろうな」


「正に冒険の時代・・・・・・か」

「冒険者が冒険者の為にダンジョンや魔物から得た物を売る」

「過剰な戦力をもて余す事にならなきゃ良いけど」


流れ者の冒険者が増えれば治安維持が難しくなる

ギルドやクランの役割と責任は今まで以上に大きくなり力を持つだろう


「これからはグラムも大儲けできそうねー」


「ガッハッハッ!」

「あまり悪どく稼ぐ気はないわい」

「良い物を適正価格で売る」

「若者が無理をして死なぬようにな」


「アリエルこのお魚美味しいですにゃよ?」

「食べにゃいの?」


見るとシュネーは鱒のような赤身の焼き串を両手で持って食べていた


「あ」

「アレ美味しそう」


やはり焼いた肉は殺人的な香りが立つ


私はあばら骨に付いたリブ焼きを買うと骨を掴んで噛りついた


ー・ー


「あ」

「シンシア見っけ」


パンを片手に焼いた肉を食べ果物を頬張りお茶を飲む


この世界のお茶は発酵させた紅茶が多い


多いと言うより紅茶ばかりで煎茶のようなお茶は見たことがない

おそらく収穫してそのまま保存するため輸送中に自然と発酵するのだろう


「アリエル」

「お待たせ」


近付くとシンシア達も気付いたようだ

クロエと一緒に果物の屋台で買ったメロンを食べている


「ここの朝市は面白いわね」

「お店の人も来るみたいでけっこう珍しい物も売ってるわ」


果物や野菜の露店も多く生肉や塩漬肉等も売っている

魚も新鮮なものが売っているのは近くに大きな川か湖でもあるのだろう

需要が有るため冷却魔法による保存を行っている店も散見できた


「露店で冷たいジュースが飲めるのは有り難いわね」


「相変わらずカップ持参なのは仕方無いか」


「ちょっと高いところだと食器貸してくれるところ有るわよ」

「でも使い捨ての食器なんかは無いからね」

「ゴミ箱は少なくて済んでるかな」


イーレスクの広場や街道には蓋付きのゴミ箱が幾つか置いてありポイ捨ては罰せられる


「こう言うファンタジーな世界って中世みたいにゴミとかポイ捨てかと思ってたわ」


「食べ残しやゴミは疫病を呼び込みかねないからね」

「鼠や蝿への対策はけっこう田舎でもやってるのよ」

「街の壁際の生垣を見た?」


「あー」

「やたらとミントとかハーブが多いと思ったら虫除けなんだね」


「そう言うこと」

「天然由来の虫除けや食虫植物を植える事で害虫は少ないと思う」

「でもアリエルってこう言うことも知ってるんだ」


「まぁね」


元々アウトドアが好きで若い頃はキャンプ等も行っていた

その癖肌が弱いので自然由来の物を選ぶ内にある種のハーブが虫除けになると自然に覚えるようになった


「あっ」

「骨付きソーセージじゃない」

「珍しいわね」


「あらホント」

「腸詰めは家畜を大量消費しないと作れないからね」

「腸詰めを作る文化はあまり無いのよ」


「ふむぅ」

「腸詰めとは珍しいのぅ」

「ヒューマンはあまり臓物を食わんと聞いていたんじゃがな」


ソコは珍しくスモークされたソーセージとベーコンを扱っていた

だがソーセージの値段は安いステーキの倍ぐらいでとても庶民の手には届きそうにない


「いらっしゃい」


貧乏人は御断りとでも言いたげな顔でこちらを見る店主


あまり商売上手そうには見えない


「焼いた物はある?」


「見ての通りスモークした腸詰めを売ってるだけだ」

「食べ歩きしたいなら他を当たってくれ」


頑固そうな中年オヤジと言ったところか


短く刈り込まれた黒髪に太い腕はソーセージを作っていると言うよりも兵士や冒険者のほうが似合いそうだ


「焼くのはこっちでやるわ」

「骨付きとその白いのを2つずつ貰えるかしら?」


「合わせて銀貨10枚だ」


4品でそこらの宿に泊まれる金額を提示され銀貨を11枚渡す


「多いぞ?」


「食べるのに軒先を借りるわ」

「それと良ければお皿を貸して下さらない?」

「その代金だとでも思って」


店主は軽く溜め息をつくと空の木箱を2つ重ねて置いてくれた


「椅子はないがテーブル代わりにはなるだろう」


「有り難う」


私は借りたお皿にソーセージを並べテーブルに置いた


左手をかざし〈加熱(ヒート)〉の魔法を使い絶妙な火加減で焼き上げていく


時折右手でソーセージを回して焼いていくとたちまち香ばしい香りが辺りを支配して生唾が溢れ出す


「殺人的な薫りね」

「私のも焼いて貰って良い?」

「アリエルみたいに火加減上手くないのよ」


シンシアにウィンクで答えると直ぐ様他の仲間達も買い漁る


「リグル!」

「飲み物買ってきて!」


「ヨシきたっ!」


「シュネー!」

「岩塩を粉で!」


「ハイにゃ!」


「クロエ!」

「デザートお願い!」


「承知しました!」


「ラルク!」

「ラルク?」


「あの娘なら焼き始めた瞬間何処かに行ったわよ?」


「店主!」

「他に空箱とお皿になるもの無い?」


「え?」

「あっああ!」

「ちょっと待ってくれ」


他の皆のソーセージを焼きながら焼けた骨付きを噛る


パキッ

ジュワッッ


張り積めた皮が弾けアツアツの肉汁が飛び出す

普通の人なら火傷しそうな熱さだが構わず2口目に移る


「ゴクッ」


生唾を飲み込むシンシアに目配せしてもう1本の骨付きを勧めた


「有りがとっ!」


シンシアは飛び付くように骨付きソーセージに噛りつくと飛び出した肉汁が頬を濡らす


美しいエルフが頬に脂を付けながら骨付きソーセージを貪る姿はインパクト絶大だ


焼けたソーセージの薫りとシンシアを見る見物客で瞬く間に人垣が出来た


「店主!」

「ソーセージ全種類3本ずつ追加で!」


「アッハッハッハッハッ!」

「こりゃもう店仕舞いだなw」


上機嫌な店主も加わり朝から酒盛りが始まったのだった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ