ハウスオブザ?
シュトトトトトッ
シュガガガガッ
バンッガシャッバンッガシャッ
「まるでサバゲーやってる気分ね」
最前線に突撃して囮役を引き受けながら両手のルガーで四方八方の敵を撃ち抜いていく
リグルのショットガンは実銃と変わらない構造で火薬の代わりに魔法を起動しているだけだ
そのショットシェルも魔晶石でできたいるため排莢後に霧散する
シンシアとラルクの銃は実銃と言うよりもエアガンやレールガンである
マガジンの丸い弾丸をエアーで射ち出すのだが銃身に刻まれた付与魔法で加速とライフリングを行い実弾レベルまで加速される仕組みだ
その為口径が合えば何でも射てる
構造上エアガンに近いため2人の銃声はサバゲーのそれに近い
リグルの銃声も火薬を使わないため実銃に比べ小さめだ
「構造と利便性考えたらエアガンに近い形になったけど・・・・」
「このルガーは火薬にしても良かったかな?」
クルクルと回るように敵の攻撃をかい潜り味方の銃撃も出来るだけ躱す
いくら当たってもダメージが無いとはいえ当たるのは気持ちの良いものではないからだ
惹き付けながら撃ち抜き躱しながら誘導していく
味方の射線の誘導したり仲間達へ向かう敵を可能な限り排除する
バンバンババンッ!
ババババンッ!
両手の銃で別々の敵を撃っていく
広い視野と研ぎ澄まされた感覚で捉えた気配に銃口を向けて引き金を引く
昔取ったなんとやら
乱射しているように見えて的確に当てている
時折マガジンに魔力を送り弾丸をチャージしながら射ち続けた
「なんか昔やったガンゲー思い出すなぁ」
「あの頃も独りで2人プレイとかやってたっけw」
撃ちながらだとどうも足が遅くなる
そもそもどれだけの数が湧いてくるのか?
もう百は軽く超えているだろう
床だけでなく壁や天井からも襲い来る魔法生物はかなりホラーだ
「もうすぐボス部屋かな?」
振り向くと仲間達は20mくらいの距離をキープしている
おそらく私が射ち漏らした敵を迎え撃つにはそれぐらいの距離が必要なのだろう
「あのグループはちょっと多いなぁ」
「正面からだと圧しきられるかな?」
即断即決
私は壁を蹴り宙を舞うと天井も蹴って一団の真上に出る
「こっからなら狙い撃ちだね」
天井スレスレから落下しながら下の敵へ連射する
敵は多く撃てば当たる
けれど素早く全てを狙いながら撃っていく
盲滅法乱射するのは好きじゃない
やっぱり多くても狙って撃つのが良い
着地する頃には味方の掩護射撃と合わせて一団は壊滅していた
「そろそろボス部屋かな?」
通路の終点の結界を張る
内側の魔法生物を掃討しているうちに皆が追い付いてきた
「中々爽快じゃったな」
「剣や斧の方が好きじゃがたまには飛び道具も悪くない」
「敵と戦ってるのに何だかゲーム感覚で危機感無かったわね」
「あのキモい奴等に近付かなくて良いのは有り難いけど・・・・・・」
「これじゃ戦闘って言うより虐殺ね」
シンシアの言う通りだろう
とは言えこれだけの数を相手に剣で立ち向かうのは自殺行為だ
帰還したら後続にもこの階層は飛ばすよう進言しておこう
「さてと」
「ボス戦ね」
両手のルガーをストレージに収納して部屋に明かりを乱射する
「あの真ん中のヤツ・・・・・」
「剥き出しの脳みそみたいで気持ち悪いわ」
「色もホラーですね」
「灰褐色に緑色の筋が見える・・・・・」
「誰かアレがどんな攻撃するのか見たい人ー?」
一応聞いてはみたが思った通り全員が首を横に振る
そらそうか
あんな気持ちの悪いヤツと戦いたい人はよっぽどの変わり者だ
そもそもこの階層も報告だけ済ませてスキップを薦めるのだから無理して確認する価値はない
「それじゃあ瞬殺しますか」
ストレージから重機関銃を取り出しスリングを肩にかけ銃身下のバイポッドを掴み腰だめに構える
「電気ノコギリ・・・・」
リグルが呟くと同時にフルオートで凪払う
僅か10秒程でボスはミンチのなり周りの雑魚も1分たたない内に刈り尽くした
「ねぇアリエル」
「初めからコレ使ってたら私達が銃を持たなくても良かったんじゃない?」
「それはねシンシア」
「皆が使った銃のテストも兼ねてたからよ」
「それにこういう戦い方も知っておく方が良いかと思って」
「こんな銃を使う戦いなどお前さん以外はたぶんおるまいて」
「でもまぁ確かに貴重な体験ではあったな」
各々が残敵を掃討し遂に動くものはいなくなった
「取り敢えず銃を預かるわねー」
「機会があったらまた使いましょう」
銃をストレージの突っ込むと転移結晶へと向かった
ー・ー
「ここは???」
「何もないな」
「ただただ薄暗い空間が広がっておるな」
「床も感触があるだけで何も見えん」
「はぐれんように気を付けようか」
私達は第8階層を抜けた足で第9階層に来ていた
ここはヴァンデラーブルクがあった場所だが今は移動して第11階層に接舷している
「もしかしてあの街があった影響で階層がリセットされているの?」
「そう言えば噂で効いたことがあるわ」
「高難易度のダンジョンでは時々|何も無い階層《ブランクフロア
「」》が存在するって」
「ダンジョンの噂と言えば幽霊都市はおそらくヴァンデラーブルクの事をさすと思いますがブランクフロアと関係があると?」
「もしかしたら重なりあって大量の魔力と魔素を吸収されるからダンジョンの設定が維持できなくなって消えてしまうのかも?」
「アリエルの仮説は大抵当たるから今回もたぶんそうなのでしょう」
「だとすればこの第9階層についてはブランクだって報告するくらいかしらね?」
「なら転移結晶に向かおうか」
「なんせワシ等は第10階層を見たこと無いからのぅ」
ヴァンデラーブルクが第11階層に移動した時入り口側の転移結晶で直ぐに帰還した
その為第10階層はどんなところでどんなボスがいるのか全く分からなかった
「第10階層と言えばダンジョンでも特別枠になっている事が多いわ」
「何があっても大丈夫だろうけど念には念を入れて慎重に行きましょう」
シンシアが言っている間に転移結晶にたどり着いた
驚いた事に部屋も扉もなく結晶だけが浮いている
次はいよいよ第10階層
ここを踏破すれば以来は終わる
正直なところこのダンジョンの構成には辟易していた
魔法減衰に加え配置数の多さ
魔物討伐の難易度の高さのわりにはダンジョンその物は罠も少なく単調で難易度は高くない
そのアンバランスさが何を意図したものなのか?
本格的な攻略が必要なのかどうかはこの第10階層で決まるだろう
ー・ー
「・・・・・・・・・・・」
「なんかさぁ」
「代わり映えしないよね」
「石造りの単調なダンジョンじゃな」
「出てくる魔物も不死系と言えんこともないか」
「ゴーレム製造技術は無いくせに魔物としてのゴーレムやガーゴイルはいるんだよね」
「そこがアンバランスなところですね」
「もしかして他の地域や別の大陸ではゴーレム等は一般的なのでしょうか?」
「私の生まれた大陸ではゴーレム関連の魔法は聞いたことがないわね」
「エルフの長老達もゴーレム技術は持っていないわ」
「持っていたら積極的に森の番人として使う筈だもの」
「同感だね」
「ゴーレムみたいな道具は魔力を込めるだけで使えるし番人としては優秀だものね」
「知っているなら使わない手はないわ」
「ではここにいるゴーレムやガーゴイルは魔法生物なのですか?」
「そうとも言えるし違うとも言える」
「ここのガーゴイルやゴーレムは他の魔物の魔石を核に使ってる魔道具の類いだからある意味純粋なゴーレムと言えるかな」
「インスタントサーバントみたいに込めた魔力を核にするのと違い魔力を補給できれば永続的に使えるみたい」
「ならこれを解析したらゴーレム技術が使えるようになるの?」
「そこがね・・・・・」
「動かすための魔力回路に魔物の魂を使ってるっぽいのよ」
「いわゆる死霊系ゴーレムね」
「召喚と憑依使役術も併用してるってこと?」
「その通り」
「複数系統の魔法を複雑に絡ませてあるから普通なら解析するだけで一生終えるんじゃないかな?」
「でもその口振りからするともう解析終わったのねw」
「まぁね」
「でも回路が悪趣味だから作らないし使役もしたくないかな」
「そんなに悪趣味なの?」
「だって縛り付けた魂にたいして常に苦痛を与えて攻撃衝動に変えてるのよ?」
「奴隷の首輪付けて拷問しながら戦わせてるようなもの」
「見付けたら即座に壊して解放してあげるのが一番よ」
「なんとも趣味が悪いのぅ」
「それでリスポーンされるのか?」
「これだけ複雑な個体をリスポーン出来るのかな?」
「またお得意の特別配置かしらね?」
「そんな気もするわ」
「でもガーゴイルって3種類もいるんだ」
「何それ?」
「ここって鑑定とか出来ないのになんで分かるの?」
「単純に残骸をみたら分かるかな」
「先ずこれ」
「石に見えるけどこれは肉ね」
「たぶん擬態系統の魔物ね魔石もある」
「うわっホントだ」
「血液?みたいな汁も出てるわ」
「それから・・・・・」
「あぁいたいたアレね」
「これは作られた魔物ね」
「擬態型と見分けが付きにくいけど挙動が違ったわ」
「そう言えば仲間がヤられて距離を置くガーゴイルとお構いなしで突っ込んでくるガーゴイルがいたわね」
「その突っ込んでくるのが魔法生物かな」
「魔石の位置が頭だし角の所に呪文が刻んである」
「よく気付いたわね」
「この刻印は今見付けたのよ」
「そして最後が」
「ゴーレム型ね」
「そう言うこと」
「もしかしたら憑依型みたいな4種類目がいるかもだけどデザインクリーチャーとゴーレム型は単純に突っ込んでくるから分かりやすいわね」
「もしかしたらリスポーンされるのは擬態型だけでしょうか?」
「たぶんそうね」
「もしかしたらデザインクリーチャーの方もリスポーン対象かもだけど」
「もしかして魔法使ってくるヤツって擬態型かしら?」
「そうみたいだね」
「ゴーレムやデザインクリーチャーではそこまでの知力は無いのかもしれない」
「何だかなぁ」
「追加配置されてる方が弱いってこと?」
「ゴーレム型の方が硬くて物理攻撃が強いからね」
「一概にどちらが強いとは言えないかな?」
「3種類がそれぞれの長所を生かし短所を補ってる気がするわね」
「もし前衛のゴーレム型がおらんようになれば戦い方は大分変わるのぅ」
「まぁ」
「私達にはどのタイプも関係無いけどね」
「同感じゃ」
不自然に置いてある彫像を警戒しない冒険者はいないだろう
1体目が動き始めた時点で尚更だ
「アレって久し振りに動く鎧じゃない?」
「質感がちょっと違うわね」
近付くと案の定動き始めるが少し震えただけでリグルが殴り倒すためマトモに動く前に倒されている
「あいたぁ!」
「こいつはリビングアーマーじゃないぞ?」
リグルが拳をさすっている
ちょっと痛かったのだろう
そもそも金属の鎧を殴って平気なのに今さら何故痛いのだろう?
「あーアレは」
「リビングアーマーじゃないわね」
「と言うことは動く彫像か」
明らかにトーンがおちるリグル
そう言うことか
スタチューはアーマー系と違い石や鉱石のような物で出来ている
これもガーゴイルと同じく擬態型やゴーレム型がいるのだろう
リビングアーマーと思って殴ったら中身の詰まったスタチューだったと言うことか
同じ硬さでも重さが違えば反動が違ってくる
「まぁ良いわ」
「初めから実入りと分かっておれば相応の叩き方があるでなぁ」
目を細めたリグルが腰を落とし構える
はて?
リグルは何か武術をやっていたのだろうか?
「キモい」
リグルの動きに思わずシンシアが漏らす
リグルの動きは速くない
だが流麗で緩急を付けながら相手の懐に入り込み一撃入れてからクルリと投げ飛ばす
「今の技はもしかして・・・・・?」
「動き的には合気柔術だけど当て身から入ったよね」
「と言うことは・・・・・・」
考えている内にリグルは投げたガーゴイルの頸を踏み抜き息の根を止める
続いて飛び掛かってきたガーゴイルの腕を掴み投げを打って床に叩き付けるとそのまま腕を捻り上げて肘を砕く
「驚いたわね」
「こんな所で古流柔術の技を見るなんて」
「なんじゃ」
「一目で分かるのか」
「流石に流派までは分からないけどね」
「戦前か戦中の生まれって言ってたから正統な継承者か軍事教練で習ったって感じかしら?」
「やはりアリエルは物知りじゃな」
「ワシは軍事教練で習った」
「先生は目録持ちの伝承者じゃったが戦争で招集された方でな・・・・・・」
「基本的な技しか教えんからと師匠とは呼ばせてくれなんだわ」
「んっ?」
「アレが基本技???」
「おかしいな・・・・・・」
「あの当て身は基本技じゃないと思うんだけどな?」
「ふぅむ」
「そうなのか?」
「鎧通しは合気柔術の基本と教わったが」
「あぁそうか」
「古流は門外不出相伝の秘術秘伝があるものね」
「戦場で生き残らせるために戒律を破っていたのかな?」
「広く教えるから相伝とは言わず基本技扱いしたのかも・・・・・」
「そう・・・・・」
「なのか?」
驚いたリグルが目を丸くする
「鎧を通して打撃を与える技は少なくとも秘伝の類いよ」
「私達の時代における合気道や柔道では教えていないわ」
「中国拳法にある浸透勁も同じでアレも門外不出の奥義に当たるわ」
「そうか」
「そうなのか」
自分の手を見ながら言葉を失うリグル
その顔は微かに笑っているように見えた
「それにしても面倒ね」
「適当に済ませようか?」
私はストレージを開くと銃を取り出した
「どうせガーゴイルもスタチューも像に擬態してるんだから見付けたら先に破壊すれば良いんだよね」
ポスン
些か間の抜けた銃声と共に放たれたソレは着弾と同時に爆発した
ドゴォォーンッ
パラパラパラ
ガーゴイルは動くことなく破片を撒き散らして沈黙した
その銃はグレネードランチャー
爆発する弾頭を射出する破壊兵器だ
カシャカポン
ガチャッ
中折れ式の銃身を開き空の薬莢を取り出し新しい弾を込める
シュポン
ドゴォォーンッ
「グレネードランチャーも使えるかな」
「これはリグルが使って良いよ」
「空はこっちのポーチに入れて」
「新しい弾はこっちのポーチから出せるから」
弾丸のベルトポーチとランチャーをリグルに渡すと代わりの銃をストレージから出す
「凄い威力じゃな」
「あのガーゴイルを一発か」
「巻き込まないように注意してね」
「私はこっちのテストするわ」
筒に輪っかの付いたような奇妙な形の銃
これは連装式グレネードランチャー
リボルバー式マガジンを装備してグレードを連発できる破壊兵器
世界各国の軍隊や警察が使用する多目的射出装置である
グレード以外にもスモークや散弾等の運用が出来るのが特徴で本体の構造は単純で軽い
だが使用する弾丸が重いため普通は両手で持って運用する
シュポンシュポンシュポン
シュポンシュポンシュポン
ドゴゴゴゴゴゴンッッ!!
ゴウッ!!
連続で発車された弾丸はガーゴイル達を次々に屠りその爆発による熱風が吹き荒れる
「あー」
「密閉された狭いダンジョンで使うもんじゃないわね」
「まったくじゃ」
「シンシアが気付いて結界を張ってくれなんだら丸焦げじゃわ」
「ごめんごめん」
「と言うことでコイツは今回お蔵入りね」
ストレージを開いてグレードランチャーを放り込む
「魔法世界でも現代兵器はえげつない威力ですね」
「物理法則に縛られはするけれど現代兵器も大量殺戮や大規模破壊を意図して作られてるからね」
「効果は有るわ」
「もしかして対魔法使い用ミサイル何て物も作れるのですか?」
「それはどうだろう?」
「誘導できなかったら単なるロケットランチャーだしね」
「いや・・・・・・・・」
「まてよ?」
「もしかしてアレとコレを利用してアレをこうすれば・・・・・」
「理論上は可能か」
ヴンッ
創造魔法で直ぐに作ってみる
本来ミサイルは熱源を探知するか形状認識で追尾する
もしくは有線である程度操作したり赤外線等のレーザーで誘導する
これを魔力に当て嵌めるとどうなるだろう?
魔力は個人による固有のものであり同種族や師弟関係で似てはいるがまったく同じにはならない
「ジャジャーン」
「ラルクの案を具現化してみました」
「魔物の魔石を探知機能の中心核とする事で魔力を個別認識して追尾します」
ガチャッ
「と言うことで実験」
「リグルちょっとあの辺りに立って」
「アリエルのやることじゃから大丈夫とは思うがいい気はせんのぅ・・・・・」
ぶつくさぼやくリグルを見ながら遠くのガーゴイルをロックオンする
それからリグルに向かってミサイルを撃つ
「のわぁっっ!!」
驚いて仰け反り反射的に走り出すリグル
しかしミサイルはリグルを追わず通り過ぎるとガーゴイルの迫っていく
1体目を通り越し2体目も通り越す
3体目のターゲットを捉えると更に加速して命中した
ドゴォォーーーーン
「物理防御」
唱えた結界により爆風は吹き散らされたが威力も射程距離もグレネードランチャーの比ではなかった
ー・ー
「生きた心地がせんかったわい」
「誘導とか言うのの実験か?」
「あ」
「そう言えばリグルは誘導ミサイルが発明される前の生まれだったわね」
「ドイツでロケットの開発がされたり戦闘機にジェットエンジンが使われたまでは知っとるがあんな兵器は初めてじゃ」
爆風で手前の2体も吹き飛び既に戦闘力は残っていない
トドメを刺して魔石を探すがターゲットの1体目だけは発見できなかった
「あのミサイルは魔石まで破壊したみたいね」
「どんな威力よ・・・・・」
「まぁ」
「大量殺戮兵器だからね」
「でももしかしたらミリアへの秘密兵器に使えるかもしれないわ」
「こう言った近代兵器はヴァンデラーブルクには搭載したのですか?」
「いいえ」
「ミサイルに関してはさっき開発したところだしね」
「と言うよりも近代兵器は見境無さすぎて広める気は無いわ」
「誰でも使えて外れても被害甚大」
「危なっかしくて使えないわ」
「そう・・・・」
「ですよね」
ラルクは少しほっとしたような表情で安堵の溜め息をついた
彼女は今でも勇者なのだろう
弱い者達を助ける勇者
だからこんな殺戮兵器が出回るのは容認できなかったのだろう
もし売りに出すと言ったらラルクはどうしただろう?
私に斬りかかっただろうか?
私はリグルのグレネードランチャーも回収すると別の銃を取り出した
「なんじゃそれは?」
「ショルダーガン」
「対物用のライフルよ」
「携行用に方に担いで撃てるヤツ」
「大きいですね」
「まあね」
「元々は飛行機ジャックした犯罪者を窓越しに狙撃する為の銃の発展系だからね」
「航空機のガラスって分厚くなかった???」
「そうだよ」
「その分厚い窓ガラスを気付かれないように何キロか離れた位置から狙撃して仕留めるための銃」
ガシャッ
「爆発物は控えるけどガーゴイルをマトモに相手する気もないのよ」
微笑む私に対して皆の笑いは苦虫を噛み潰したようだった




