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8 隠されていたのは?

「小池さん、ちょっと待ってください」

 土屋が元土佐島豪勇の秘書、小池宗治に探りを入れる。現在は長男の勇貴が所有する土佐島豪勇私邸の門扉付近……。車で帰って来た小池を土屋が捕まえた格好だ。

 二人の門番が門を開ける暫くの間、車の窓を開け、小池は顔を見せたが、

「刑事さんに話すことは何もありません。帰ってください」

 と、けんもほろろの対応だ。が、岡田樹について何かを知っている、と土屋の刑事の勘が告げている。

「土佐島会長には愛人がいたと伺っています」

「あの女が警察に何かを喋ったのか」

「愛人の存在をお認めになるのですね」

「わたしは亡くなった会長の仕事上の秘書だ。プライべートなことには口を出さない」

「それが土佐島会長のご遺産と関連していた、としてもですか」

「きみは何を言いたいんだ」

「籍がなくても婚姻は婚姻です」

「だから……」

「残された遺書にもよりますが、手切れ金では済みません」

「警察が民間人を強請ゆする気かね」

「まさか、事実を告げたまでです」

「馬鹿々々しい」

「もっとも、わたしの関心は、現時点で名無しの会長の愛人にはありません」

「では何故、わたしに絡みつく」

「小池さんは岡田樹という人物をご存じではありませんか」

「名前を聞くのは初めてだ」

「では、顔は……」

 そう注げ、土屋が岡田樹のスナップ写真を小池に見せる。小池は表情を崩さない。が、内心の動揺を土屋は感じる。

「四ヶ月前の深夜、この邸宅近くのある場所で、小池さんはこの写真の人物と言い争いをしておられませんでしたか」

「まったくの言いがかりだな」

「しかし、顔は知っている」

「こんな男の顔は知らないよ」

「嘘は止めましょう」

「刑事さんが本当にそう疑うのなら、令状を取り、わたしを嘘発見器にかければ良い」

 思わぬ、小池の反撃だ。が、単に虚勢を張っているのではない、と土屋は感じる。欠点はあるかもしれないが、土佐島豪遊が引退後も私設秘書として雇っていた男だ。馬鹿ではない。

 それで、土屋は質問を変える。

「二日前、派出所で、私を見張っていたのは、小池さんですか」

「何のことだ」

「今、お乗りなっている車で……という調べはついています」

「これは、わたしだけが乗る車ではないよ。それに二日前なら、わたしは出張中だ。きみの言った場所にはいない」

「……確かに。仰る通りでしょう。しかし、移動できない距離ではありません」

「きみが本気でそう思っているなら、やはり捜査令状を取るべきだな。わたしは逃げも隠れもしないよ」

 小池は土屋を一瞥し、

「悪いが、他を当たってくれ」

 そう言い捨て、車の窓を閉め、邸内に去る。

 土屋と小池の遣り取りをじっと見つめていた門番の二人が無言で車が通り過ぎた門を閉め始める。


「5.アイシャドウをします。

 用意したアイシャドウの説明書き通りにアイシャドウを重ねていきます。慣れるまではアレンジをせず、説明通りに行いましょう。」

「6.アイライナーを引きます。

 目尻から中央まで、ついで目頭から中央まで、と二回に分けて引き、それら二つの線を最後に繋げます。」

「7.マスカラを塗ります。

 マスカラは扇状に伸ばすように塗っていきます。そうすることで睫毛に広がりが出、目も大きく見えます。」

「8.アイブロウを描きます。

 ペンシルで眉尻を描きます。足りない部分を書き足す感覚で構いませんが、濃過ぎると不自然になるので注意が必要です。ついで先が三角になったブラシを用い、パウダーで描きます。まずは眉尻から眉中央の間を、行ったり来たり二往復させます。ついで、眉中央から眉頭の間を二往復すます。

 ポイントとしては、以下が挙げられます。

 その1、パウダーは付け足さず一気に描きます。こうすることで眉尻は濃く、眉頭は薄くなり、グラデーションによる立体感が生まれます。」

「9.口紅/グロスを塗ります。

 口紅やグロス、色つきリップなどを唇に塗っていきます。唇からはみ出さないように注意します。口紅の場合は一度塗り終わってからティッシュで押さえ、もう一度塗るという工程を二、三回繰り返すと持ちが良くなります。」

「10.チークをつけます。

 黒目の下から顎までの直線をイメージし、三等分した上の点がチークの始点となります。いつもここをイメージしていれば失敗がありません。チークをブラシの両面に取った後、ティッシュの上で表面の余分な粉を軽く払います。こうすることで、ムラ付きを防げます。また一度に濃くついてしまわないため、不自然な印象になりません。メイク初心者は日本人の肌に合う、コーラルオレンジ系の色を選ぶと失敗しないでしょう。チークの始点と耳横の間に横長の楕円形を描くようなイメージです。

 さて、ここで重要なことは一度で丸く入れようとしないことです。まず、耳横から始点に向かって斜め下向きに三回ブラシを動かします。ついで反対方向に、始点から耳横に向かい、斜め上向きに二回ブラシを動かします。

 ポイントとしては、以下が挙げられます。

 その1.チークの粉は途中で足さないこと。最初にブラシにとった量だけで行うことが自然に仕上がるポイントです。もし一度で足りないようなら、顔色が明るくなるまで、何度か繰り足してみてください。」

「さて、これで完成ね」

 漸くPCによる画像説明が終わり、桜が満に告げる。

「ここからが本番だけど。わたしが化粧品や道具を選ぶのもなんでしょ。だから、これから買い物に出かけましょう」


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