表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/26

プロローグ 異世界にてゴブリンにどつかれる


 ここは異世界。

 スキルも魔法も無い。

 レベルも1。

 低いステータス。


 会話の途中、男は何かに頭を殴られた。

 膝から崩れ、その場に倒れる。

 理不尽な暴力の前に、雑魚は為す術もなくゲームオーバー。


 ……ではなく。


景護けいご、俺が力を貸している状態だ。その皮膚は、武器を通さぬ鋼鉄並みの強靭な体だ。ダメージも無いのになんで倒れてる?』


 油断を誘って不意をくため。


『あら、運ばれてるわよ?いいの?』


 様子を見よう。

 目的地は、ゴブリンが群がっている村のはず。


『分かった。お前に任せる』


『力が必要ならいつでも言ってね』


 ありがたい。

 そう、異世界には彼らが付いて来てくれた……もとい、憑いて来てくれた。

 男女の霊二人。



 しばらくして、村に放り込まれた後、助けを求める声がした。




「誰か、誰か助けて。こんなわけの分からないところで死にたくないよぉ!怖い、……誰か、助けてよぉ!」




『景護、戦うのか?』


 ああ。

 力を、貸して欲しい。


『当たり前だ。力を抜け、俺に身をゆだねろ』



 剣を借り、立ち上がった男を、悪党は笑う。


「グフ、グハハハハ!!レベル1!レベル1で何しに……」


『行け!』


 抜刀一閃。

 ゴブリンは、切断され真っ二つ……ではなく跡形も無く弾け、消し飛ぶ。

 

「……ハハ、レベル1で何しに……何しに……」



 何しに?

 レベル1で何ができる?

 この世界のスキルが無くとも、魔法が無くとも。


 ゴブリンを全滅させると、指揮を執っていた悪党は逃げる。


『私の出番かしら?』


 どうにかできそう?


『そうね、弓が欲しいわ。どんなのでもいいから』


 彼女の力の一つは雷。

 用意してもらった弓。

 雷撃の矢で、悪を貫く。



 何ができるか?と問われれば、こう返す。

 この世界のスキルが無くとも、魔法が無くとも。

 レベルが1でも。


 二人がいれば、敵をほふり前に進める。

 異世界にて、己の道を歩く。

 そんな男と霊二人の物語。

 


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ