トンボの目 1見目
この度、この小説を投稿させていただきました。
黒野戌です。
通称・黒ちゃんです。
この小説は私の方で既に完結しておりますので、更新速度は早いと思います。
それでは今回は短いですが本編の方をどうぞ。
「タエさーん、こっち手伝ってくれるー?」
「分かりました!今、行きます!」
ここは”桜華村”の中で最も有名な和菓子屋”桜屋”。
今は開店する前の準備中で、店内では数人があちこちを駆け回っている。
「これはそこに置いて!これはあの棚の2段目に!あっ、違う違う、その隣の棚よ!」
「マツエさん、このトンボ玉はどうすればいいですか?」
「ん?トンボ玉?そんなもの知らないわよ?捨ててきなさい。」
「じゃあ貰ってもいいですか?」
「欲しいならそれでもいいわよ。そんなことより早く準備しちゃいましょ!」
「あっ、はい!」
タエはとりあえずトンボ玉を首に提げている巾着袋にしまい、倉庫に向かった。
「―――――」
店内が騒がしい中、この倉庫はまるで世界を切り取ったかのように静まりかえっていた。
「・・・?いつもと違う?」
この静けさの中、タエは違和感を感じていた。
「・・・」
恐る恐る見回してみるが、特に目立った変化も無い。
「・・・まぁいいか、それよりも急がないと!」
必要な物をいくつか持った後、倉庫を出ようとするが、戸に手を掛けた瞬間に背後から何者かの視線を受ける。
「っ!?」
咄嗟に振り向いたが、やはり誰も何もいない。
「遅かったわねタエさん。もうすぐ開店よ、急いで配置に・・・ってタエさん?大丈夫?顔色悪いわよ。」
自分では気付かなかったが、相当顔色が悪いらしい。マツエさんが心配そうな顔で見ている。
「大丈夫です!」
精一杯の笑顔を作ってそう言う。
「・・・そう?なら時間が無いから早く。」
「はい!」
さぁ、怪しい部分が既にチラチラ出てきていますね。
そういった部分は覚えておくと後々関わってくることもあるので、それを踏まえた上で楽しんでいただけると光栄です(^ω^)
よろしければコメント等、よろしくお願いします(^人^)