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7話 誤解からの嫉妬


sideエウレ


「ねぇ、エウレ?」

・・・・この妙に馴れ馴れしい態度をしているのは、ヘリル・ビステリア。ビステリア家の娘で、腕も確かだけど大体コネと圧力で一軍の隊長になるような人・・・正直嫌いだ。

「なんだ?ビステリア」

「今日の演習、なんであなたが選ばれたか判る?隊長なのに」

と、私を見下したように喋る・・・

「さぁな。私には些細なことだ」

と、返して飲み物に口をつけようとした所で

「あら?ごめんなさいね?手がうっかり滑っちゃってー」

と、わざとらしくコップをひっくり返させられた

「かわいそうよ、流石に落ちこぼれだからってーププッ」

こっちは更にビステリアと一緒にいるエルレイン。・・・・苗字の方は忘れたが、良く2つの遠征で組んでたな。

「私は【ちゃんと】謝ったわよ?全く、落ちこぼれなんだからおとなしくしてればいいのよ。私より先にお兄様に声かけられるなんて」

とのこと。・・・・私がゆう殿と一緒に戦ったのが気に食わなかったのか。私にどうしろと?

「黙ってないで何とかいいなさいよ!」

「まぁまぁヘリル様。きっと私たちの言葉も通じないのよ、落ちこぼれだから」

と、激昂したビステリアにエルレインが囃し立てるようにいう。

「そっかー落ちこぼれだから。・・・なるほどね♪ねぇ、もう一度聞くわ?お兄様がなんであなたを選んだのか」

との問題。

「10秒間しっかり考えてねぇ?ま、落ちこぼれじゃわからないだろうけど」

と、すっかり機嫌がよくなりつつもカウントを始める

「10」

・・・・試合を真剣に見ていたからだろうか?

「9」

・・・・私が女だからだろうか?

「8」

・・・・ゆう殿のまわりには静利どのやりこ殿もいらっしゃるし

「7」

・・・・やはり、隊長には見えなかった

「6」

・・・・わからない。

「めんどくさいから0。どう?分かった?」

と、数を飛ばしたうえに聞いてくる。

「じゃあねー答え合わせね。正解は、あなたが一軍のなかで一番弱そうで、足手まといに最適だったからよ」

・・・絶句。・・・・そうなのだろうか?

「その顔じゃ分からなかったみたいね。お仕置きが必要ね。エル、あれ持ってきて?」

と、指示を出すと、エルレインは懐から鞭を取り出し、ビステリアに渡す。

そのとき

「・・・・何してるんだ?お前ら」

ゆう殿だ。ゆう殿はビステリアの肩に手を乗せる。

「ひっ」

・・・・どっちが発したのか。2人とも発したのか上ずったこえ

「とりあえず手に持ってるものは置こうか?」

ビステリアはおとなしく鞭をテーブルの上に置く

「ほら、エウレ、濡れてる。風邪引くから拭いて、着替えてきな」

と、ゆう殿は指示する。

「感謝する」

と、一言残して私は部屋に一度戻った。

・・・・やはり、部屋は落ち着く。しかし、何故だろうか?ゆう殿の近くにいるときも落ち着く・・・気がする


sideゆう

「さて、まずは、自分たちで溢した飲みものを拭く。あー、ティッシュつかって良いからな?」

といって、ポケットティッシュを渡す。

「これは?何ですの?お兄様?」

と、疑問100%で聞かれる。まぁ、こっちには無いんだろうな。

「水を吸収し易い性質の紙だな。これで拭けよ?」

といっておいた

「解りましたの・・・・ではエル、やっておいて?」

「いや、お前もやれよ」

と、流石につっこみをいれる

「このビステリア家の娘に雑用をやれと申し上げますの?」

と、尋ねられる。

「ヘリル、自分で溢したよな?なら自分で拭きなさい。拭きたくないなら溢すな。嫌なら家から出るべきじゃない。意味は、わかるな?」

「は、はひ」

と、おびえた様な返事?・・・・まぁいいや、鞭は回収。

「お兄様、終わりましたわ」

数分後終わったとの報告。

「うん、良くできたね。さて、話を聞こうか。なんでこんな事になったのか・・・・ね」

と、説明を求める。

「はい・・・・実は、私がお兄様に真っ先に声をかけてほしかったんですの」

と、素直に話してくれた・・・・

「なんで?」

「恥ずかしいながら私、自分より強い方が弱い方と話していると、胸がモヤモヤしてきますの」

と、胸辺りで手を組むヘリル

「・・・・強い、弱いはないと思うぞ?今この瞬間不意打ちされれば俺も死ぬかもしれないしな。・・・それと、エウレは強いぞ?」

「知ってますの。あの子、昔から私たちなど眼中に無い、と言わんばかりの態度ですので・・・・」

はぁ・・・・エウレとちゃんと話したことは無いんだな。・・・・長年の誤解が些細なことで爆発したのか。

「エウレとはちゃんと話した方が良いぞ?というより、仲良くしてくれ。戦場の上官の70%は仲間割れらしぞ?」

と、警告とお願い。

「・・・やってみますの」

と、引き受けてくれた。

「ありがとな。それと、家がどうとかは気にしない方が良いぞ?・・・・その代わり、困ったことがあったら相談してくれて構わないからな」


取り敢えず一日一話で進めます。

溜まったぶんは出来ると思いますが切れたら1週間ぐらいになると思います。

ただ、あくまでも目安です。

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