[0]魔法聖戦士の物語
投稿予定日よりも早く投稿できて、一安心です。おかしな表現、誤字脱字があれば、メッセージで報告してもらえるとありがたいです。
魔法界。
それは、魔法という術で日常生活を送る世界。魔法を使わない者が多い人間界にとって、夢のような世界。
魔法界は当たり前ように魔法を使い、魔法を使いこなせない者はいないと言われるほど、魔法使いの割合が多かった。中には魔法を使いこなせない者もいたりする。当然、強い魔法使いが弱い魔法使い、魔法が使えない者らを差別するなどは、日常茶飯事だった。
魔法とは切っても切れない縁で結ばれている世界。それが、魔法界。
魔法界は、この世に五つ存在する異世界の〝一つ〟である。
天界、魔界、守護界、人間界、そして魔法界。周囲からは『五代世界』と呼ばれ、認識されていた。
そんな魔法界で三百年前、魔法界最大最悪の出来事が起こった。
現代よりも、魔法使いの間で差別がさらに激しかった三百年前――――現代のように魔法への規制はなく、日常茶飯事に戦闘が巻き起こり、魔法を乱暴に使っていた時代。
突如、前触れもなく魔王が現れ、魔法界全体を攻撃し始めた。地面は陥没し、木々は倒され、魔法界の空間までもが歪み始める。
さらに、ある者は魔力を、ある者は魔法の知識等を、力となるモノは全て魔王に奪われていった。
魔法界が滅びるのは、時間の問題だった。
魔法界の長はこれに対し、優秀な兵士を集め魔王に挑むも、魔王の力が強すぎたのか、集めた兵士は全滅。長にとっては大きな痛手となった。
長は二度の失敗は避ける為、あることを思いつき、大臣らに一つの提案を持ちかける。
『魔王の倒せる、特別な力を持つ戦士を集めましょう』
大臣らはその提案を呑み、特別な力を持つ戦士達を魔法界中から集め出した。結果、特殊能力を持ち、魔法と戦闘力に最も優れた少女五人が選ばれる。
――天界出身の空使い、サンフィ・アネル。
――守護界出身の風使い、エルファ・ヴァネラ。
――人間界出身の水使い、ノスル・オルス。
――魔界出身の火使い、スドラ・フェンロ。
――魔法界出身の地使い、ヴェスト・テルーラ。
魔法界の長は静かな物腰で言った。
『彼女らを、魔法聖戦隊と名付けましょう』
魔法聖戦隊は多くの兵士を引き連れ、魔王に挑む。彼女らは魔王の手下を軽々と倒し、魔王を追い込んでいった。
しかし魔王は倒される寸前、最後の力を振り絞り、魔法界、そして魔法聖戦隊へと総攻撃を仕掛けてきた。 思わぬ魔王の反撃に、逆に魔法聖戦隊は窮地に立たされた。戦士の中には、諦める者も現れる。
その時。
魔法聖戦隊のリーダー、ノスル・オスルが仲間達に言った。
『ここで諦めたら本当に“終わり”がやってくる。貴方達はそれで良いの!? この世界を愛しているなら、ここで諦めてはいけないわ!』
ノスルの言葉が響いたのか、仲間達は立ち上がり、再び戦いに挑むことを決意する。
そして魔法聖戦隊は長き戦いの末、ついに魔王を打倒する。戦いは、魔法聖戦隊の勝利に終わった。
そして長は、もう二度と魔王が暴れぬよう、魔王の魔力を奪い、壺に封印した。
魔法界に再び平和が訪れた。
魔法界の長は魔法聖戦隊の少女五人に功績を称え、五つの地方に五人の名前が名付けられた。
サンフィ・アネルはアネルを。
エルファ・ヴァネラはヴァネラを。
ノスル・オルスはオルスを。
スドラ・フェンロはフェンロを。
ヴェスト・テルーラはテルーラを。
五つの地方に五人の名前が刻まれ、少女達の戦いは後世まで語り継がれていく。
ここで序章は終了、ようやく第一章書き直しが始められます(汗)
第一章が書き終わり次第、感想を受け付けるように、設定します。ご迷惑おかけします。
次回は他の作品に執筆したいので、投稿は来週の金曜日の予定です。頑張ります(汗)