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プロローグ
紫苑へ――。
先輩、どうですか? 今日の調子は!
有難う御座いました! 色々と。
先輩と一緒に居れたこの期間、本当に幸せでした。
……本当ですよ? 多分(笑)
なんか、もうすぐ自分が死ぬって分かるとすごく、死っていうのが近く感じて、怖いものなんですね。
余命を宣告されてから、気付きましたよ。
あ、一つ言いたい事。
先輩なんか、大嫌いです。
何考えてるかわかんないし、無愛想だし、あんまり好きとか言ってくれないし。
……もう、最悪です。
――でも、先輩、そんなとこが、先輩の魅力だと思うんですよ。あたし。
ま、世の中色々ですね。
そんな、最低男を好きになる物好きもたくさん居るんです。
……あたしとか? (笑)
ずっと一緒に居たかったです。
二人で同じ未来を見て、感じて、笑って居たかったです。
これ、読んだら捨ててくださいね? じゃないと、呪いますよ? 先輩のこと!
今まで本当に、有難う。
木下 美樹