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第九話
「でも場所わからない。」
僕はたこきれにいった。
「はぁ?場所知ってるだろ?」
え、何言ってるの。
僕今日初めてここに来たんだよ。
知ってるわけないじゃん。
たこきれは場所知ってるのかな。
「たこきれは場所知ってるの?」
僕は尋ねた。
もし間違った方向に行っていたら止めてもらおうと思ったから。
「知らん。」
終わった。
はい、迷子確定ですね。
うん。
まあここにずっといるのもあれだしなんとなくで歩いてみるか。
僕は食堂を目指して歩き始める。
何も考えていなくても、自然と体が、足が動いた。
僕は覚えていないけど、体が覚えている、道を知っているような感覚だった。
気づくと食堂についていて、僕は驚いた。
ほんとうに食堂にたどり着けたことに驚きを隠せなかった。
食堂の扉を開け、中に入る。
そこにあった大きなテーブルにはごちそうが並べられていた。